おまえさん

(「つかれちゃったもうだめみたい」)

「疲れちゃった　もうダメみたい」

(いまおいかけたってくりかえすだけなんだろう)

今追いかけたって　繰り返すだけなんだろう

(わかっててまたどあをあけあめのなかはしりだす)

分かっててまたドアを開け　雨の中走り出す

(あいかわらずきょうもあさまでのんでて)

相変わらず今日も朝まで飲んでて

(かえってきたらみごとこんなしまつで)

帰って来たら見事こんな始末で

(おもいあたることばっかりでじぶんがいやになる)

思い当たることばっかりで自分が嫌になる

(おまえがいなけりゃなんにもいみがないっていったって)

お前がいなけりゃ何にも意味が無いって言ったって

(いまさらしんじてはもらえないかな)

今更信じてはもらえないかな

(わざとらしいっていわれたってやさしくしたいんだって)

わざとらしいって言われたって　優しくしたいんだって

(きづいたのがさっきなんだかっこうわるいのもしょうちさ)

気付いたのがさっきなんだ　格好悪いのも承知さ

(こんなにいっしょにいるんだし)

こんなに一緒にいるんだし

(あたりまえのようにそばにいてくれるから)

当たり前のようにそばにいてくれるから

(ありがとうもごめんなさいもぼくはいわなくなってた)

ありがとうもごめんなさいも僕は言わなくなってた

(おいかけながらすこしぼくはないてて)

追いかけながら少し僕は泣いてて

(だけどもしかしたらあなたもないていて)

だけどもしかしたらあなたも泣いていて

(どうしてこんなふうにさいしょからおもいやれなかったのか)

どうしてこんなふうに最初から思いやれなかったのか

(いやそうじゃなくて)

いやそうじゃなくて

(さいしょからぼくはなくしてはじめてありがたさにきづくようなやつだった)

最初から僕は失くして初めて有り難さに気付くような奴だった

(あなたにあいそつかされるのもなっとくのおろかものです)

あなたに愛想尽かされるのも納得の愚か者です

(「このひとでよかった」だなんておもってもらえなくたって)

「この人でよかった」だなんて思ってもらえなくたって

(「いわなきゃわかんない」っておこられたって)

「言わなきゃわかんない」って怒られたって

(どこにいるかなんてやっぱりけんとうもつかないけれど)

どこにいるかなんてやっぱり見当もつかないけれど

(みつけるまでちゃんとはしるから)

見つけるまでちゃんと走るから

(おまえがいなけりゃなんにもいみがないっていったって)

お前がいなけりゃ何にも意味が無いって言ったって

(いまさらしんじてはもらえないかな)

今更信じてはもらえないかな

(わざとらしいっていわれたってやさしくしたいんだって)

わざとらしいって言われたって　優しくしたいんだって

(きづいたのがさっきなんだかっこうわるいのもしょうちさ)

気付いたのがさっきなんだ　格好悪いのも承知さ