劇上

(おどれｄａｎｃｅ)

踊れ　dance!

(くらやみのなかで)

暗闇の中で

(おどれｄａｎｃｅ)

踊れ　dance!

(のざらしのぶたいで)

野晒しの舞台で

(やってらんないなじょうだんじゃないわ)

「やってらんないな」「冗談じゃないわ」

(さけびだしてしまいそうなおもいが)

叫び出してしまいそうな想いが

(だれもがそうだ)

誰もがそうだ

(ぼくもそうだ)

僕もそうだ

(さまよいあるけどいきどまり)

彷徨い歩けど　行き止まり

(このまちはりそうきょうか)

この街は理想郷か

(はたまたゆめのはかばとなるか)

はたまた夢の墓場となるか

(いろめきたつけんそうの)

色めき立つ喧騒の

(すきまにともるねおんとう)

隙間に点るネオン灯

(ひとしれずうごきだすぶたいがあった)

人知れず動き出す舞台があった

(まばらにひととひと)

まばらに人と人

(かんさんとしただんすほーる)

閑散としたダンスホール

(しずかにただしゅやくをまつすぽっとらいと)

静かにただ　主役を待つスポットライト

(ながれるみゅーじっく)

流れるミュージック

(だれもがきこんだふあんごと)

誰もが着込んだ不安ごと

(ぬぎさるよるまくがあがる)

脱ぎ去る夜　幕が上がる

(おどるｄａｎｃｅ)

踊る　dance!

(くらやみのなかで)

暗闇の中で

(きらりゆらりと)

きらりゆらりと

(ほしもみえないよるにまう)

星も見えない夜に舞う

(そこにうつしみえたかげぼうし)

そこに写し見えた影法師

(あすをさがすぼくらのしんぼりずむ)

明日を探す僕らのシンボリズム

(おどるｄａｎｃｅ)

踊る　dance!

(はだみをあらわに)

肌身をあらわに

(したたかにまうすがたがうつくしい)

強かに舞う姿が美しい

(やがてこのまくがおりたとき)

やがてこの幕が降りたとき

(ぼくらはなにものへとかえるのか)

僕らは何者へと帰るのか

(もしもせかいがぶたいならば)

もしも世界が　舞台ならば

(これもあたえられたやくまわり)

これも与えられた役回り？

(たとえばはくしゅかっさい)

たとえば　拍手喝采

(かんせいされたきげきにみをとして)

完成された喜劇に身を賭して

(ゆびさされわらわれるひびは)

指差され笑われる日々は

(ひげきなのか)

悲劇なのか

(このままでいいのかいけないのか)

「このままでいいのか　いけないのか」

(それもすべてはじぶんしだいみたいだ)

それも全ては自分次第みたいだ

(すくいのないひびもうれいも)

救いのない日々も憂いも

(ものがたりのひとまくだとしたら)

物語の一幕だとしたら

(たとえいまがあわれでもぶざまでも)

たとえ今が哀れでも無様でも

(しゅやくをえんじきるいのちであれ)

主役を演じ切る命であれ

(おどれｄａｎｃｅ)

踊れ　dance!

(いまこのげきじょうでこのみひとつ)

今この劇上で　この身ひとつ

(あしたもみえないよるにまえ)

明日も見えない夜に舞え

(いまはだれもみむきもしない)

今は誰も見向きもしない

(そんなやくまわりでもしったことか)

そんな役回りでも知ったことか

(おどれｄａｎｃｅ)

踊れ　dance!

(のざらしのぶたいで)

野晒しの舞台で

(がむしゃらにいきるぼくらはうつくしい)

がむしゃらに生きる僕らは美しい

(いつかこのまくがおりるまで)

いつかこの幕が降りるまで

(このいのちをえんじつづけるのさ)

この命を演じ続けるのさ

(このいのちをみせつけてやるのさ)

この命を見せつけてやるのさ

(いまこのげきじょうで)

今この劇上で

(おどれｄａｎｃｅ)

踊れ　dance!

(このまくがおりるまで)

この幕が降りるまで