靑い解体新書 feat.すずきつづみ

(あおいかいたいしんしょにかいてあったの)

靑い解体新書にかいてあったの

(かいていみたしたえそらごとにただ)

海底満たした絵空事にただ

(たえないしんしょういだいてないたと)

絶えない心傷抱いて泣いたと

(ひかりをおりまげるげんしょうきかん)

光を折り曲げる現象器官

(かきたしたせいね、せんせい。)

描き足したせいね、先生。

(せっけいずにそってつくりかわるせかい)

設計図に沿って作り換わる世界

(はいかのうへんじしてけんしょうきかん)

ハイかノウ　返事して検証期間

(よみこんだきょうにけっかん)

読み込んだ今日に欠陥

(まっさらににごってうまれおちるかいい)

まっさらに濁って生まれ落ちる怪異

(ふわふわふわけしたいいこいいよ)

ふわふわ　不和消したいい子　いいよ

(ぺーじをやぶいておどりましょ)

ページを破いて踊りましょ

(ふらふらふらんけんしゅたいんの)

ふらふら　フランケンシュタインの

(よこがおにそっとふれてめをとじた)

横顔にそっと触れて目を閉じた

(あおいかいたいしんしょにかいてあったの)

靑い解体新書にかいてあったの

(かいすいおくりだしたしんぞう)

海水送り出した心臓

(あおいかいたいしんしょにかいてあったの)

靑い解体新書にかいてあったの

(さいていをつぎたしためいろ)

最低を継ぎ足した迷路

(あおになりたいしんじょうさいたこういしょう)

靑になりたい心情裂いた後遺症

(こんなうそもしだいにしんじつに)

こんな嘘も次第に真実に

(かえたいしんしょにかいてあったの)

変えた異神書にかいてあったの

(ぜんぶがわかったの)

ぜんぶが　分かったの

(ひかりをちりばめるげんしょうきかん)

光を散りばめる現象器官

(かきたしたせいでせんてい)

描き足したせいで剪定

(けっそんぶに「まって」)

欠損部に「まって」

(ぎもんいだくとしょいいん)

疑問抱く図書委員

(はいたのかんししてせんのうじかん)

吐いたの　監視して洗脳時間

(のみこんだもじはけいさん)

飲み込んだ文字は計算

(まっすぐにうばってちょしゃととけたさいぎ)

まっすぐに奪って著者と溶けた猜疑

(ふわふわふあんげなへいといいの)

ふわふわ　不安げなヘイト　いいの

(ぺーじをまたいでもどりましょ)

ページを跨いで戻りましょ

(ふらふらふかんせいきたんのりょういきに)

ふらふら　俯瞰性奇譚の領域に

(すっともぐってひをあびた)

すっと潜って非を浴びた

(あおいかいたいしんしょにかいてないけど)

靑い解体新書にかいてないけど

(まとうかいていしんこうだってそうでしょ)

纏う海底信仰だってそうでしょ

(そうでしょ？)

そうでしょ？

(あわみたいないしんでんしんしんじて)

泡みたいな以心伝心信じて

(ゆがんだげんじつさしたせつぼうかいた)

歪んだ現実刺した切望　欠いた

(いっしんじょうのつごうでさってしまったと)

一身上の都合で去ってしまったと

(どこにいるの)

どこにいるの

(あおいかいたいしんしょにかいてあったの)

靑い解体新書にかいてあったの

(かいせいがしみついたすいぞう)

快晴が染みついた膵臓

(あおいかいたいしんしょにかいてあったの)

靑い解体新書にかいてあったの

(たいはいにひびわれたすいしょう)

退廃にひび割れた水晶

(あおにさいないたんしゃにないだそうでしょう)

靑に災無い単写に凪いだそうでしょう

(そんなうそですくわれたい)

そんな嘘で救われたい

(ずれるたいないきんしょにかいてあったの)

ずれる体内禁書にかいてあったの

(ぜんぶがぜんぶがぜんぶがわかったの)

ぜんぶが　ぜんぶが　ぜんぶが分かったの