量産型彼氏

(きみのかれしはすこしほんのすこしだけぼくににてる)

君の彼氏は少し　ほんの少しだけ僕に似てる

(かみがたとかこえとかだいたいおなじようなものだろ)

髪型とか声とかだいたい同じようなものだろ

(ぼくでもいいじゃないかと)

僕でもいいじゃないかと

(むしろぼくのほうがいいじゃないかと)

むしろ僕の方がいいじゃないかと

(だからなんだってはなしだけど)

だからなんだって話だけど

(ぼくじゃだめなのはどうしてなのかな)

僕じゃだめなのはどうしてなのかな

(ほんとうはりゆうなんてききたくないよ)

本当は理由なんて聞きたくないよ

(きみがあのひとえらんだわけは)

君があの人選んだわけは

(きっとそれなりにあるんだろうけどさあ)

きっとそれなりにあるんだろうけどさあ

(きみのこえだけがききたいんだよ)

君の声だけが聞きたいんだよ

(ふたまたしてるようなごくあくにんだったらまだよかった)

二股してる様な極悪人だったらまだ良かった

(どうやらそういうわけでもないらしいんだよよわったなあ)

どうやらそういうわけでもないらしいんだよ　弱ったなあ

(ひどいやつならこのぼくが)

ひどいやつならこの僕が

(いたいめみせてやってそのうえもうきみにあわせたりしないのになあ)

痛い目見せてやってその上もう君に会わせたりしないのになあ

(なんだかとてもみじめなきぶんさ)

なんだかとてもみじめな気分さ

(あのひととぼくはどこかにているが)

あの人と僕はどこか似ているが

(ふたりのなかにぼくがつけいるすきはないそれはわかっているけどさあ)

二人の中に僕がつけいるスキはない　それはわかっているけどさあ

(くやしいしさかなしいしさみじめったらしいしさ)

悔しいしさ　悲しいしさ　みじめったらしいしさ

(ほんとうはぼくがきみをめちゃくちゃにしてみたいとかおもってる)

本当は僕が君をめちゃくちゃにしてみたとか思ってる

(きみからしたらめいわくきわまりないはなしだろうけど)

君からしたら迷惑極まりない話だろうけど...

(ほんとうのところはかんたんなこときみにぼくをみてほしい)

本当のところは簡単なこと　君に僕を見てほしい

(ただそれだけなんだ)

ただそれだけなんだ

(まわりくどくなっちゃったけど)

回りくどくなっちゃったけど...

(ぼくじゃだめなのはわかっているよ)

僕じゃだめなのは分かっているよ

(あのひとがどれだけやさしやつか)

あの人がどれだけ優しいやつか

(それはぼくにはわからないけど)

それは僕には分からないけど

(ふたりしかしらないせかいがあって)

二人しか知らない世界があって

(そのせかいにはぼくがつけいるすきはないそれはもうじゅうぶんわかったよ)

その世界には僕がつけいるスキはない　それはもう充分分かったよ

(だからおねがいせめておねがい)

だからお願いせめてお願い

(ぼくのめのまえでしあわせそうなかおみせないでよ)

僕の目の前で幸せそうな顔見せないでよ

(おとなじゃないこんなぼくわすれさせてよ)

大人じゃない　こんな僕　忘れさせてよ