心霊写真 -10-
師匠シリーズ
以前cicciさんが更新してくださっていましたが、更新が止まってしまってしまったので、続きを代わりにアップさせていただきます。
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| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | berry | 7920 | 神 | 8.0 | 98.7% | 372.7 | 2990 | 38 | 60 | 2026/07/17 |
| 2 | subaru | 7624 | 神 | 7.9 | 96.3% | 380.5 | 3014 | 113 | 60 | 2026/07/14 |
| 3 | HAKU | 7448 | 光 | 7.7 | 96.6% | 393.9 | 3039 | 105 | 60 | 2026/07/12 |
| 4 | kaa | 6792 | S++ | 7.0 | 96.0% | 429.3 | 3042 | 126 | 60 | 2026/07/23 |
| 5 | りく | 6583 | S+ | 6.7 | 97.1% | 452.5 | 3068 | 89 | 60 | 2026/07/19 |
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(ししょうはきょりかんをはかろうともせずに、さらにふところへとびこむ。)
師匠は距離感を図ろうともせずに、さらに懐へ飛び込む。
(「あいつはなんでおわれてんだ」)
「あいつはなんで追われてんだ」
(そうとうと、まつうらはてぃっしゅをごみばこになげいれた。ねらいははずれなかった。)
そう問うと、松浦はティッシュをゴミ箱に投げ入れた。狙いは外れなかった。
(「・・・・・そうですね。かぶしきがいしゃすなみけんせつ。しってますかね」)
「・・・・・そうですね。株式会社角南建設。知ってますかね」
(きゅうにぼくでもしっているなかおおてぜねこんのなまえがでてきてすこしおどろいた。)
急に僕でも知っている中大手ゼネコンの名前が出てきて少し驚いた。
(このしないにほんしゃをかまえていて、じもとではとっぷきぎょうのひとつだ。)
この市内に本社を構えていて、地元ではトップ企業の一つだ。
(よくてれびcmをめにする。)
よくテレビCMを目にする。
(「そこのいまのかいちょうはそうぎょうしゃいちぞくのじゅうちんでしてね、すなみもりたか。)
「そこの今の会長は創業者一族の重鎮でしてね、角南盛高。
(おんとしななじゅういっさい。そしてそのあにが、いちぞくのげんとうしゅにしてけんぎかいぎいんの)
御年七十一歳。そしてその兄が、一族の現当主にして県議会議員の
(すなみそういちろう。おんとしななじゅうさんさい。とうせんじゅっかいの、なくこもだまるふるだぬきです」)
角南総一郎。御年七十三歳。当選十回の、泣く子も黙る古狸です」
(まつうらはまたてぃっしゅをはなにやった。)
松浦はまたティッシュを鼻にやった。
(ちゃぱつはそふぁをひきずってきて、うしろにすえると、)
茶髪はソファを引きずってきて、後ろに据えると、
(なにもいわずとうぜんのようにこしをかける。)
何も言わず当然のように腰をかける。
(「まあ、このすなみいちぞくというのは、せんぜんからかいうんぎょうなどでざいをなした)
「まあ、この角南一族というのは、戦前から海運業などで財を成した
(いわばざいばつで、さまざまなぶんやにそのねをはりめぐらせています。たとえば」)
言わば財閥で、さまざまな分野にその根を張り巡らせています。例えば」
(まつうらはゆうめいなじもとせいやくがいしゃのなまえをあげた。)
松浦は有名な地元製薬会社の名前をあげた。
(「あそこのかぶぬしのなかでも、しゅようなところはすなみけにおさえられています。)
「あそこの株主の中でも、主要なところは角南家に抑えられています。
(なまえはちょくせつでてきませんがね」)
名前は直接出てきませんがね」
(こんどのてぃっしゅはまとをはずした。あ~あ、というかんそうがもれる。)
今度のティッシュは的を外した。あ〜あ、という感想が漏れる。
(ちゃぱつは、ひろうべきかひろわざるべきかなやんでいるかおをしながら、)
茶髪は、拾うべきか拾わざるべきか悩んでいる顔をしながら、
など
(いちおうというひょうじょうでひろいにいって、ごみばこにいれた。)
一応という表情で拾いに行って、ゴミ箱に入れた。
(「そしてじもとでも、もはやまともにたちむかってくるもののいない、)
「そして地元でも、もはやまともに立ち向かってくるもののいない、
(けんいとけんりょく、そしてかねをてにいしているかれらいちぞくですが、)
権威と権力、そして金を手にいしている彼ら一族ですが、
(つぎのしゅういんぎいんせんに、そのひぞうっこをだしてくるらしいんです」)
次の衆院議員戦に、その秘蔵っ子を出してくるらしいんです」
(きっさてんでごしっぷはなしでもするようにまつうらはつづける。)
喫茶店でゴシップ話でもするように松浦は続ける。
(「にくでね。いっきうちですよ」)
「二区でね。一騎打ちですよ」
(ひぞうっことやらのいっきうちのあいてとは、)
秘蔵っ子とやらの一騎打ちの相手とは、
(じきしゅしょうこうほとうわさされるだいぎしのことだ。)
次期首相候補と噂される代議士のことだ。
(じもとしゅっしんではないぼくでもなまえはしっていた。)
地元出身ではない僕でも名前は知っていた。
(「いままでゆうけいむけいのさまざまなかたちでおうえんしていたのが、)
「今まで有形無形の様々な形で応援していたのが、
(てのひらをかえしてたいりつこうほをたててくるんです。ただごとじゃない。)
手のひらを返して対立候補を立ててくるんです。ただごとじゃない。
(そのひぞうっこは、そうですね。すなみもりたかか、)
その秘蔵っ子は、そうですね。角南盛高か、
(そういちろうのどちらかのむすことだけいっておきましょう。)
総一郎のどちらかの息子とだけ言っておきましょう。
(まあ、こんなじょうほうはそこらのしゅうかんしにもでてるようなはなしです。)
まあ、こんな情報はそこらの週刊誌にも出てるような話です。
(はなしはんぶんにきいておいてください。)
話半分に聞いておいてください。
(まあじじつじょういっきうちといっても、いまのちゅうせんきょくせいでは)
まあ事実上一騎打ちと言っても、今の中選挙区制では
(じてんでもおちることはありません。)
次点でも落ちることはありません。
(しかし、まんがいち、しんじんのこうはいにあまんじるようなことになれば、)
しかし、万が一、新人の後背に甘んじるようなことになれば、
(かくじつにかおはつぶれます。じきそうさいのざもあぶない。)
確実に顔は潰れます。次期総裁の座も危ない。
(と、こういうずしきです。)
と、こういう図式です。
(もんだいはしょうさんがあるのかどうか、ということですよ。)
問題は勝算があるのかどうか、ということですよ。
(あるいはただのぶらふかもしれない。)
あるいはただのブラフかも知れない。
(ぶらふだとしても、こんなじょうほうがしせいにでまわっているじてんで、)
ブラフだとしても、こんな情報が市井に出回っている時点で、
(いっていいじょうのこうかはあるでしょう。)
一定以上の効果はあるでしょう。
(でちゃおうかな、でないでくれ。)
出ちゃおうかな、出ないでくれ。
(そういうこうしょうがすいめんかでつづいているのかもしれない。)
そういう交渉が水面かで続いているのかも知れない。
(そのみかえりに「そろばんのけた」のもんだいをつめているさいちゅうなのかもしれない。)
その見返りに「算盤のケタ」の問題を詰めている最中なのかも知れない。
(さて、わたくしどもぼんぞくのにんげんにはわかりかねるせかいですが・・・・・」)
さて、私ども凡俗の人間には分かりかねる世界ですが・・・・・」
(まつうらはそこでことばをきって、それまでむいていたししょうではなく、)
松浦はそこで言葉を切って、それまで向いていた師匠ではなく、
(しょちょうのかおをみていった。)
所長の顔を見て言った。
(「でます。じっちゅうはっくね」)
「出ます。十中八九ね」
(あっさりとだんげんするのだ。)
あっさりと断言するのだ。
(「そしてでるからにはかちにきます。まちがいなく。いちぞくをあげて。)
「そして出るからには勝ちに来ます。間違いなく。一族を上げて。
(そこでこわいのは、すきゃんだるです。)
そこで怖いのは、スキャンダルです。
(いままでちゅうおうせいかいでさんざんもまれてきたぼうだいぎしせんせいとちがって、)
今まで中央政界で散々もまれて来た某代議士センセイと違って、
(ほぼはじめていっぱんのほうのめにふれるはこいりのおぼっちゃんだ。)
ほぼ初めて一般の方の目に触れる箱入りのお坊ちゃんだ。
(もっとも、はーばーどだいがくそつぎょうからはじまるきゃりあはたいへんなものですがね。)
もっとも、ハーバード大学卒業から始まるキャリアは大変なものですがね。
(ともあれそんなだいじなおぼっちゃんには、)
ともあれそんな大事なお坊ちゃんには、
(まだすきゃんだるのせんれいのよちがじゅうぶんにあるんですよ。)
まだスキャンダルの先例の余地が十分にあるんですよ。
(りっこうほのこくじびのよくじつにはらくせんかくじつのいっぽうがはいるような、おそろしいいちげきがね」)
立候補の告示日の翌日には落選確実の一報が入るような、恐ろしい一撃がね」