意味がわかると怖い話11!

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投稿者投稿者白鮮まり @まりとっつぉ🎐いいね0お気に入り登録
プレイ回数3難易度(3.0) 2049打
「隣の部屋」
今回は長くしてみました!

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問題文

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(だいがくせいになって、ひとりぐらしをはじめた。) 大学生になって、一人暮らしを始めた。 (ぼくのへやはふるいあぱーとのにかい。) 僕の部屋は古いアパートの二階。 (かべがうすくて、となりのせいかつおんがよくきこえる。) 壁が薄くて、隣の生活音がよく聞こえる。 (ひっこしてみっかめのよる。) 引っ越して三日目の夜。 (ごぜんにじごろ、となりからおんなのひとのこえがきこえた。) 午前二時ごろ、隣から女の人の声が聞こえた。 (「ねえ」) 「......ねえ」 (ちいさなこえだった。) 小さな声だった。 (ぼくはいやほんをはずした。) 僕はイヤホンを外した。 (「ねえ」) 「ねえ」 (またきこえた。) また聞こえた。 (かべごしだから、なにをいっているのかまではわからない。) 壁越しだから、何を言っているのかまでは分からない。 (そのひはきにせずねた。) その日は気にせず寝た。 (よくあさ、だいがくへいくまえにとなりのへやをみた。) 翌朝、大学へ行く前に隣の部屋を見た。 (ひょうさつはない。) 表札はない。 (べつにめずらしくもない。) 別に珍しくもない。 (ただ、そのへやのげんかんには、ゆうびんぶつがひとつもはさまっていなかった。) ただ、その部屋の玄関には、郵便物が一つも挟まっていなかった。 (ひっこしてきたばかりなのかな。) 引っ越してきたばかりなのかな。 (そうおもった。) そう思った。 (それからまいばん、ごぜんにじになるとこえがした。) それから毎晩、午前二時になると声がした。 (「ねえ」「ねえ」「ねえ」) 「ねえ」「ねえ」「ねえ」
など
(さいしょはいちにちにいちど。) 最初は一日に一度。 (いっしゅうかんもすると、にど、さんど。) 一週間もすると、二度、三度。 (ぼくはだんだんきみがわるくなって、かんりがいしゃにでんわした。) 僕はだんだん気味が悪くなって、管理会社に電話した。 (「あの、となりのへやってだれかすんでますよね?」) 「あの、隣の部屋って誰か住んでますよね?」 (でんわのむこうがすこしだまった。) 電話の向こうが少し黙った。 (「となりって、どちらのおへやですか?」) 「......隣って、どちらのお部屋ですか?」 (へやばんごうをつたえる。) 部屋番号を伝える。 (またちんもく。) また沈黙。 (「そこ、げんざいくうしつですよ」) 「そこ、現在空室ですよ」 (「でも、まいばんこえがするんです」) 「......でも、毎晩声がするんです」 (「ああ」) 「ああ......」 (たんとうしゃがみょうなこえをだした。) 担当者が妙な声を出した。 (「かべ、あついですよね?」) 「壁、厚いですよね?」 (「はい?」) 「はい?」 (「いえ。なんでもありません」) 「いえ。なんでもありません」 (そのひのよる。) その日の夜。 (ごぜんにじ。) 午前二時。 (いつものこえがした。) いつもの声がした。 (「ねえ」) 「ねえ」 (ぼくははじめて、かべにみみをあてた。) 僕は初めて、壁に耳を当てた。 (すると、はっきりきこえた。) すると、はっきり聞こえた。 (おんなのひとのこえ。) 女の人の声。 (「ねえ」) 「ねえ」 (ぼくはへんじをしなかった。) 僕は返事をしなかった。 (すると、) すると、 (「きこえてるんでしょ?」) 「......聞こえてるんでしょ?」 (しんぞうがはねた。) 心臓が跳ねた。 (ぼくがかべにみみをあてていることを、むこうはしっている。) 僕が壁に耳を当てていることを、向こうは知っている。 (こわくなってはなれようとした。) 怖くなって離れようとした。 (そのしゅんかん。) その瞬間。 (かべのむこうから、もういちど。) 壁の向こうから、もう一度。 (「ねえ」) 「ねえ」 (こんどはこえがちがった。) 今度は声が違った。 (ぼくのこえだった。) 僕の声だった。 (よくあさ、かんりがいしゃにもういちどでんわした。) 翌朝、管理会社にもう一度電話した。 (きのうのたんとうしゃではなかった。) 昨日の担当者ではなかった。 (「となりのへやについてなんですが」) 「隣の部屋についてなんですが......」 (ぼくがせつめいすると、でんわのむこうがいった。) 僕が説明すると、電話の向こうが言った。 (「おきゃくさま、となりのへやはくうしつですよ」) 「お客様、隣の部屋は空室ですよ」 (「それはきのうもききました。でも、よるになるとこえが」) 「それは昨日も聞きました。でも、夜になると声が...」 (「あの」) 「......あの」 (たんとうしゃがぼくのはなしをさえぎった。) 担当者が僕の話を遮った。 (「となりのへやじゃありません」) 「隣の部屋じゃありません」 (「え?」) 「え?」 (「おきゃくさまのおへや、まどりをごかくにんいただけますか?」) 「お客様のお部屋、間取りをご確認いただけますか?」 (ぼくはへやをみわたした。) 僕は部屋を見渡した。 (げんかん。きっちん。ふろ。といれ。しんしつ。) 玄関。キッチン。風呂。トイレ。寝室。 (いつものへやだ。) いつもの部屋だ。 (「かくにんしましたけど」) 「確認しましたけど......」 (たんとうしゃは、しばらくだまってからいった。) 担当者は、しばらく黙ってから言った。 (「そのへや、かべがにじゅうになっているんです。」) 「その部屋、壁が二重になっているんです。」 (「どういうことですか?」) 「......どういうことですか?」 (「いぜん、かいそうしたんです」) 「以前、改装したんです」 (「じゃあ、そのかべのむこうは」) 「じゃあ、その壁の向こうは...」 (「はい」) 「はい」 (たんとうしゃのこえがきゅうにちいさくなった。) 担当者の声が急に小さくなった。 (「となりのへやではありません。」) 「隣の部屋ではありません。」 (そのしゅんかん。) その瞬間。 (ぼくのへやのなかで、) 僕の部屋の中で、 (「ねえ」) 「ねえ」 (とこえがした。) と声がした。 (かべからではなかった。) 壁からではなかった。 (ぼくのすぐうしろからだった。) 僕のすぐ後ろからだった。
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