心霊写真 -51-

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師匠シリーズ
以前cicciさんが更新してくださっていましたが、更新が止まってしまってしまったので、続きを代わりにアップさせていただきます。
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順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 berry 8090 8.2 98.4% 367.7 3024 49 61 2026/08/26
2 HAKU 7466 7.6 97.6% 399.4 3056 74 61 2026/08/26
3 kaa 7211 7.3 97.6% 413.9 3057 72 61 2026/08/26

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問題文

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(がしゃん、というおとがしてのこったすりがらすがわれる。) ガシャン、と言う音がして残ったすりガラスが割れる。 (どあにひきよせられてじょうはんしんをたたきつけられたちゃぱつは、) ドアに引き寄せられて上半身を叩きつけられた茶髪は、 (けもののようなうめきごえをあげた。) 獣のようなうめき声を上げた。 (どあがけやぶられ、ちゃぱつはこんどこそふきとばされる。) ドアが蹴破られ、茶髪は今度こそ吹き飛ばされる。 (みみがかたほうおれたうさぎが、みをかがめるようにしてどあをくぐってはいってきた。) 耳が片方折れた兎が、身を屈めるようにしてドアをくぐって入って来た。 (ただしくは、くびからうえにうさぎのあたまのちゃくぐるみをこうむっているおとこだった。) 正しくは、首から上に兎の頭の着ぐるみを被っている男だった。 (うさぎはにこやかにわらっている。) 兎はにこやかに笑っている。 (しかしぶきみにめはみひらかれ、きごうてきでくうそなわらいだった。) しかし不気味に目は見開かれ、記号的で空疎な笑いだった。 (うさぎはこうそくされているぼくのほうにいちべつをくれると、) 兎は拘束されている僕の方に一瞥をくれると、 (おきあがろうとしたちゃぱつにかけよってみぎてをつきだす。) 起きあがろうとした茶髪に駆け寄って右手を突き出す。 (ちゃぱつはふじゅうぶんなたいせいのままそれをかわし、こうほうにすてっぷしてきょりをとる。) 茶髪は不十分な体勢のままそれをかわし、後方にステップして距離を取る。 (どなったり、おどしもんくをはいたり、というむだなことはしなかった。) 怒鳴ったり、脅し文句を吐いたり、という無駄なことはしなかった。 (ただ、「だれだ」とだけみじかくいって、こぶしをかまえた。) ただ、「誰だ」とだけ短く言って、拳を構えた。 (そのちょくぜん、しゅんじに、ちゃぱつはうさぎと、へやのすみにころがったないふをみくらべている。) その直前、瞬時に、茶髪は兎と、部屋の隅に転がったナイフを見比べている。 (ひろうすきはないとはんだんしたのか。) 拾う隙はないと判断したのか。 (うさぎはむぞうさにちかづいていく。みみをのぞいてもかなりせがたかい。) 兎は無造作に近づいていく。耳を除いてもかなり背が高い。 (それほどたっぱのないちゃぱつとのたいかくさはそうとうあった。) それほどタッパのない茶髪との体格差は相当あった。 (しぜん、ちゃぱつはうさぎをみあげるかたちになる。) 自然、茶髪は兎を見上げる形になる。 (ちゃぱつのあしがうごいた。りーちのふりをけすためにふところへとびこもうとしたのだ。) 茶髪の足が動いた。リーチの不利を消すために懐へ飛び込もうとしたのだ。 (しかし、つぎのしゅんかん、そのであしをうさぎのみぎあしがとめていた。) しかし、次の瞬間、その出足を兎の右足が止めていた。
など
(ろーきっくだ。) ローキックだ。 (どしんというにくがたたかれるにぶいおとがして、) ドシンという肉が叩かれる鈍い音がして、 (ちゃぱつのしんたいがひざのあたりからまえのめりにしずんだ。) 茶髪の身体が膝の辺りから前のめりに沈んだ。 (ついで、ひだりのすとれーとがちゃぱつのみぎほおをとらえる。) ついで、左のストレートが茶髪の右頬を捉える。 (そのてがかみのけをつかみ、うさぎのがくのぶぶんがちゃぱつのはなばしらにたたきつけられる。) その手が髪の毛を掴み、兎の額の部分が茶髪の鼻柱に叩きつけられる。 (ふりおろすようなずつきだった。) 振り下ろすような頭突きだった。 (ちゃくぐるみのやわらかいざいしつのせいか、ごすんというひかえめなおとがした。) 着ぐるみの柔らかい材質のせいか、ゴスンという控えめな音がした。 (そしてはなれぎわ、うさぎのみぎのぱんちがふっくぎみにぼでぃへとすいこまれる。) そして離れ際、兎の右のパンチがフック気味にボディへと吸い込まれる。 (ちゃぱつはくもんのひょうじょうをうかべてからだをくのじにおった。) 茶髪は苦悶の表情を浮かべて身体をくの字に折った。 (そのままうずくまり、うごかなくなった。) そのままうずくまり、動かなくなった。 (うさぎはそれをみおろしたあと、) 兎はそれを見下ろした後、 (ぼくにちかづいてうしろでにぱいぷをむすんであったろーぷをほどいた。) 僕に近づいて後ろ手にパイプを結んであったロープを解いた。 (「にげるぞ」と、うずくまるちゃぱつをそのままにして、) 「逃げるぞ」と、うずくまる茶髪をそのままにして、 (うさぎはへやからでようとする。) 兎は部屋から出ようとする。 (ぼくはくちにはられたがむてーぷをじぶんではがしながら、) 僕は口に貼られたガムテープを自分で剥がしながら、 (としょかんでかりたほんのふくろとすーぱーのふくろをてにとってあとをおう。) 図書館で借りた本の袋とスーパーの袋を手に取って後を追う。 (「どあのまえにたってたのがぼくだったら、どうするつもりだったんですか」) 「ドアの前に立ってたのが僕だったら、どうするつもりだったんですか」 (「・・・・・」) 「・・・・・」 (うさぎはこたえず、ざっきょびるからだっしゅつした。) 兎は答えず、雑居ビルから脱出した。 (ちゃぱつにきょうせいされてししょうのいえにでんわをかけたとき、なつおがなぜでたのか。) 茶髪に強制されて師匠の家に電話を掛けた時、夏雄がなぜ出たのか。 (さっぱりわからなかった。) さっぱり分からなかった。 (なつおはてらにのこり、ぼくらはしないへかえってきたばかりなのだ。) 夏雄は寺に残り、僕らは市内へ帰ってきたばかりなのだ。 (しかしこんわくしながらも、ただあたえられたことばをはくしかなかった。) しかし困惑しながらも、ただ与えられた言葉を吐くしかなかった。 (そしてそのことが、ぼくのおかれたじょうきょうがききてきであるということを) そしてそのことが、僕の置かれた状況が聞き的であるということを (つたえるすべとなった。) 伝えるすべとなった。 (でんわにでたのがなつおだとわかっていながら、) 電話に出たのが夏雄だと分かっていながら、 (なおあいてをししょうとしてかたりつづけたからだ。) なお相手を師匠として語り続けたからだ。 (それがえたいのしれないざっきょびるへのよびだしであり、) それが得体の知れない雑居ビルへの呼び出しであり、 (このけんにやくざがからんでいることとあわせてかんがえると、) この件にヤクザが絡んでいることと合わせて考えると、 (あのぼうりょくばかならずともじょうきょうはあるていどよめたはずだった。) あの暴力馬鹿ならずとも状況はある程度読めたはずだった。 (まさかうさぎがやってくるとはおもわなかったが。) まさか兎がやって来るとは思わなかったが。 (わきみちのかくをまがると、みちばたにくろいくるまがとまっていた。なつおのすーぷらだ。) 脇道の角を曲がると、道端に黒い車が止まっていた。夏雄のスープラだ。 (「あの、」) 「あの、」 (なにかいおうとして、ぼくはとつぜんめまいにおそわれた。) なにか言おうとして、僕は突然眩暈に襲われた。 (ちからがぬけてはきけがいのおくからわいてくる。みちのはしにみをおって、すこしはく。) 力が抜けて吐き気が胃の奥から湧いてくる。道の端に身を折って、少し吐く。 (からだじゅうがいたい。なぐられたりけられたりしたばしょがねつをもってそんざいをしゅちょうしている。) 体中が痛い。殴られたり蹴られたりした場所が熱を持って存在を主張している。 (すわりこんでしまいたいしょうどうにかられていると、) 座り込んでしまいたい衝動に駆られていると、 (うさぎがぼくをこわきにかかえるようにしてちからずくですーぷらまでつれていき、) 兎が僕を小脇に抱えるようにして力ずくでスープラまで連れて行き、 (こうぶざせきにほうりこんだ。) 後部座席に放り込んだ。 (たばこのにおいがしみついているしーとにかおからつっこみ、) 煙草の匂いが染み付いているシートに顔から突っ込み、 (からだをおこすげんきもないままうめく。) 身体を起こす元気もないまま呻く。
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