あなたに出会う前/LUCA小説
第3話だっよーん(りい語)
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問題文
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(そのよる。)
その夜。
(じたくにかえったおんぷは、すまーとふぉんをとりだした。)
自宅に帰ったおんぷは、スマートフォンを取り出した。
(きょうとったしゃしんをみかえすためだった。)
今日撮った写真を見返すためだった。
(「ふふっ・・・・・・りやすしだちゃん、めっちゃわらってるじゃん」)
「ふふっ……莉依那ちゃん、めっちゃ笑ってるじゃん」
(おもわずえみがこぼれる。)
思わず笑みがこぼれる。
(しずくも、きれいにうつっている。)
シズクも、きれいに写っている。
(じぶんも、ちゃんとうつっていた。)
自分も、ちゃんと写っていた。
(・・・・・・そのはずだった。)
……そのはずだった。
(「・・・・・・・・・・・・え?」)
「…………え?」
(おんぷのゆびがとまった。)
おんぷの指が止まった。
(しゃしんのおく。)
写真の奥。
(3にんのはいごにある、やまみちのいりぐち。)
3人の背後にある、山道の入り口。
(そこに、ちいさなかんばんがうつっていた。)
そこに、小さな看板が写っていた。
(やまのなまえがかかれているのかとおもい、かくだいする。)
山の名前が書かれているのかと思い、拡大する。
(しかし、そこにかかれていたもじをみたしゅんかん、おんぷのえがおがきえた。)
しかし、そこに書かれていた文字を見た瞬間、おんぷの笑顔が消えた。
(「さいかいのおか」)
『再会の丘』
(そんなばしょのなまえ、きいたことがない。)
そんな場所の名前、聞いたことがない。
(そもそも、きょうのぼったやまに、そんなかんばんはなかったはずだ。)
そもそも、今日登った山に、そんな看板はなかったはずだ。
(「・・・・・・え、まって」)
「……え、待って」
(おんぷはしゃしんをさつえいしたじかんをかくにんした。)
おんぷは写真を撮影した時間を確認した。
など
(ごご5じ42ふん。)
午後5時42分。
(そのじこくも、まちがいない。)
その時刻も、間違いない。
(だが、さらにおかしなことがあった。)
だが、さらにおかしなことがあった。
(しゃしんのみぎはし。)
写真の右端。
(きぎのかげに、だれかがたっている。)
木々の陰に、誰かが立っている。
(ちいさなひとかげ。)
小さな人影。
(かおはみえない。)
顔は見えない。
(3にんとまったくおなじふくをきていた。)
3人とまったく同じ服を着ていた。
(けれど、そのひとぶつは)
けれど、その人物は
(「・・・・・・・・・・・・だれ?」)
「…………誰?」
(おんぷは、しゃしんをなんどもかくだいした。)
おんぷは、写真を何度も拡大した。
(ひとかげは、こちらをむいているようにみえた。)
人影は、こちらを向いているように見えた。
(まるで、3にんをみおくっているかのように。)
まるで、3人を見送っているかのように。
(そのとき。)
そのとき。
(すまーとふぉんがふるえた。)
スマートフォンが震えた。
(りやすしだからのめっせーじだった。)
莉依那からのメッセージだった。
(「ねえねえ!!きょうのしゃしんおくるね!!」)
『ねえねえ!! 今日の写真送るね!!』
(つづけて、しゃしんがおくられてきた。)
続けて、写真が送られてきた。
(おんぷがひらく。)
おんぷが開く。
(おなじさんちょう。)
同じ山頂。
(おなじゆうやけ。)
同じ夕焼け。
(おなじ3にん。)
同じ3人。
(けれど、りやすしだのしゃしんには、かんばんも、ひとかげもうつっていなかった。)
けれど、莉依那の写真には、看板も、人影も写っていなかった。
(「・・・・・・なんで?」)
「……なんで?」
(もういちど、じぶんのしゃしんをみる。)
もう一度、自分の写真を見る。
(やっぱり、そこにはひとかげがいる。)
やっぱり、そこには人影がいる。
(そして、そのひとかげのあしもとに)
そして、その人影の足元に
(ちいさなかみきれがおちていた。)
小さな紙切れが落ちていた。
(おんぷはがめんをかくだいした。)
おんぷは画面を拡大した。
(かみきれにかかれていたもじは、たったひとこと。)
紙切れに書かれていた文字は、たったひとこと。
(「おかえり。」)
『おかえり。』