指輪～あたし、今日、結婚します。～

(「やくそくしますきみをのこしてぼくはしねません」)

「約束します　君を残して　僕は死ねません」

(けっこんしようとあなたがとつぜんいってくれたときから)

結婚しようと　あなたが突然　言ってくれた時から

(きょうこのばしょでつたえたいことずっとかんがえていた)

今日この場所で　伝えたいこと　ずっと考えていた

(みわたすかぎりやさしいまなざしとなりにあなたがいる)

見渡す限り　優しい眼差し　隣にあなたがいる

(ひだりてのゆびわになんどもふれてなみだがにじむ)

左手の指輪に　何度も触れて　涙が滲む

(ぎこちなかったはるにおぼえたあなたのよこがお)

ぎこちなかった春に覚えた　あなたの横顔

(なつのよるにはなびみあげてつかんだしゃつのすそ)

夏の夜に花火見上げて　掴んだシャツの裾

(あなたとこいしてあたしかわったといわれるんだ)

あなたと恋してあたし　変わったと言われるんだ

(よくわらうくせもやさしいこえもしらぬまにとけこんで)

よく笑う癖も　優しい声も　知らぬ間に溶け込んで

(かたむすびしたやくそくいつのひかほどけそうになっても)

固結びした約束　いつの日かほどけそうになっても

(こわくはないんだあなたとなら)

怖くはないんだ　あなたとなら

(きょうのあなたはいつもよりずっとおとこらしくみえるよ)

今日のあなたは　いつもよりずっと　男らしく見えるよ

(うまれてくれて、であってくれてすきになってくれてありがとう)

生まれてくれて、　出会ってくれて　好きになってくれてありがとう

(あしたからはにがてなりょうりもそうじ、せんたくだって)

明日からは　苦手な料理も　掃除、洗濯だって

(あなたのためにがんばるからさときどきほめてね)

あなたのために　頑張るからさ　ときどき褒めてね

(せんちめんたるなあきにおもわずくちばしったうそ)

センチメンタルな秋に思わず　口走った嘘

(ひえたふゆのゆびさきからめてかんじたあなたのおんど)

冷えた冬の指先絡めて　感じたあなたの温度

(あなたととしをかさねていつしかおばあちゃんになっても)

あなたと年を重ねて　いつしかおばあちゃんになっても

(きょうのいちばんきれいなあたしをずっとおぼえててね)

今日の一番きれいなあたしを　ずっと覚えててね

(いつまでもあたしのかえるばしょはあなただけだとおもうから)

いつまでもあたしの帰る場所は　あなただけだと思うから

(あなたのゆいいつのいえになるよあいしてるよ)

あなたの唯一の家になるよ　愛してるよ

(あなたとこいしてあたし、すこしはつよくなったよ)

あなたと恋してあたし、　少しは強くなったよ

(まもってもらうだけのあいじゃなくあなたをまもりたい)

守ってもらうだけの愛じゃなく　あなたを守りたい

(どちらかがさきにいってもいまかみしめるしゅんかんがどうか)

どちらかが先に逝っても　今かみしめる瞬間がどうか

(しょうがい、あなたをてらすように)

生涯、あなたを照らすように

(まだしばらくはあなたのみょうじをなのるたびてれるけど)

まだしばらくは　あなたの名字を　名乗る度照れるけど

(だいじょうぶですあなたといきるかくごはできてます)

大丈夫です　あなたと生きる覚悟はできてます

(「やくそくしますあなたをのこしてあたしもしねません」)

「約束します　あなたを残して　あたしも死ねません」