茶の花

(ちゃのはなちゃのはなちゃのはながみごろ)

茶の花　茶の花　茶の花が見ごろ

(あさいちのかわいいあなうんさーがいった)

朝一の可愛いアナウンサーが言った

(かわいてないかわいてないこのふくもかわいてない)

乾いてない　乾いてない　この服も乾いてない

(あしたおそばんだってきのうきみはいったっけ)

明日遅番だって昨日君は言ったっけ

(ちきしょうまにあわねーまたきょうも)

ちきしょう、間に合わねーまた今日も

(そでこそふりあえどえんもないかおかお)

袖こそ振り合えど縁もない顔、顔

(なんかおかしくておなかおかしくて)

なんかおかしくて、お腹おかしくて

(せいちょうにゅうさんきんいんりょうばっかりのんで)

整腸乳酸菌飲料ばっかり飲んで

(ききめはいかほどとなりのちょっといいこがわらうよ)

「効き目はいかほど？」隣のちょっとイイ子が笑うよ

(ところできみはしってるかいちゃのはなってまっしろいんだぜ)

ところで君は知ってるかい？茶の花って真っ白いんだぜ

(わたしおちゃやのむすめなの)

「わたしお茶屋の娘なの」

(あらそうあらそうぼくはきょうしったんだよ)

あらそう、あらそう、僕は今日知ったんだよ

(かいわれかいわれかいわれをかったよ)

カイワレ、カイワレ、カイワレを買ったよ

(べつにぜんぜんひつようないけどしょくにゆとりってやつを)

別に全然必要ないけど、食にゆとりってやつを

(ゆとりっていえば)

ゆとりって言えば

(えんしゅうりつはぱいだか３だか３．１４だかなんだかしらないけど)

円周率はπだか3だか3.14だか何だか知らないけど

(るーるはくるくるかわるしわりきれないものはするーとわかってても)

ルールはクルクル変わるし割り切れないものはスルーとわかってても

(いらいらぶつけるひびかいわれみつめるきっちん)

イライラぶつける日々　カイワレ見つめるキッチン

(おまえをこんだてにはんえいできねぇ)

お前を献立に反映できねぇ

(ちきしょうわりにあわねーまたきょうも)

ちきしょう、割に合わねーまた今日も

(いいひとたちのたちわるいやさしさ)

いい人達の質悪い優しさ

(なんかおかしくねあたまおかしくね)

なんか可笑しくね頭おかしくね？

(きがついたらみけんびきんびきんにかたまってるよ)

気が付いたら眉間ビキンビキンに固まっとるよ

(おもしろいかおねとなりのですくのちょっといいこがまたわらうよ)

「面白い顔ね」隣のデスクのちょっとイイ子がまた笑うよ

(ところできみはしってるかいどうとくはみずものさ)

ところで君は知ってるかい？道徳は水物さ

(あたしどうにかやれてるわ)

「あたしどうにかやれてるわ」

(あらそうそうだねぼくはどうだろう)

あらそう、そうだね、僕はどうだろう

(こころできみはしってるかいあいしたのはやるせなさも)

心で君は知ってるかい　愛したのはやるせなさも

(くらすひびこそときのはなみちすがらのきょうじゃない)

暮らす日々こそ時の華、途次の今日じゃない

(ところできみはしってるかいちゃのはなってきれいだったなぁ)

ところで君は知ってるかい？茶の花って綺麗だったなぁ

(さくころにちゃのはなばたけにつれてってとまでは)

「咲く頃に茶の花畑に連れてって」とまでは

(きみはいわないけれどまたわらった)

君は言わないけれどまた笑った