辻村深月『かがみの孤城』冒頭タイピング
関連タイピング
-
プレイ回数10万歌詞200打
-
プレイ回数3.2万歌詞1030打
-
プレイ回数4276かな314打
-
プレイ回数75万長文300秒
-
プレイ回数483長文535打
-
プレイ回数25万長文786打
-
プレイ回数6129歌詞かな767打
-
プレイ回数2097歌詞1426打
問題文
(たとえば、ゆめみるときがある。)
たとえば、夢見る時がある。
(てんにゅうせいがやってくる。)
転入生がやってくる。
(そのこはなんでもできる、すてきなこ。)
その子はなんでもできる、素敵な子。
(くらすでいちばん、あかるくて、やさしくて、うんどうしんけいがよくて、しかも、あたまもよくて、)
クラスで一番、明るくて、優しくて、運動神経がよくて、しかも、頭も良くて、
(みんなそのことともだちになりたがる。)
みんなその子と友達になりたがる。
(だけどそのこは、たくさんいるくらすめーとのなかにわたしがいることにきづいて、)
だけどその子は、たくさんいるクラスメートの中に私がいることに気づいて、
(そのかおにおひさまみたいなまぶしく、やさしいほほえみをふわーっとうかべる。)
その顔にお日様みたいな眩しく、優しい微笑みをふわーっと浮かべる。
(わたしにちかづき、「こころちゃん、ひさしぶり!」とあいさつをする。)
私に近づき、「こころちゃん、ひさしぶり!」と挨拶をする。
(まわりのこがみんないきをのむなか、)
周りの子がみんな息を呑む中、
(「まえからしってるの。ね?」とわたしにめくばせをする。)
「前から知ってるの。ね?」と私に目配せをする。
(みんなのしらないところで、わたしたちは、もう、ともだち。)
みんなの知らないところで、私たちは、もう、友達。
(わたしにとくべつなことがなんにもなくても、わたしがうんどうしんけいがとくべつよくなくても、)
私に特別なことが何にもなくても、私が運動神経が特別よくなくても、
(あたまがよくなくても、わたしに、みんながうらやましがるようなちょうしょが、)
頭がよくなくても、私に、みんなが羨ましがるような長所が、
(ほんとうに、なんにもなくても。)
本当に、何にもなくても。
(ただ、みんなよりさきにそのことしりあうきかいがあって、)
ただ、みんなより先にその子と知り合う機会があって、
(すでになかよくなっていたというきずなだけで、)
すでに仲良くなっていたという絆だけで、
(わたしはそのこのいちばんのなかよしにえらんでもらえる。)
私はその子の一番の仲良しに選んでもらえる。
(といれにいくときも、きょうしついどうも、やすみじかんも。)
トイレに行く時も、教室移動も、休み時間も。
(だからもう、わたしはひとりじゃない。)
だからもう、私は一人じゃない。
(さなださんのぐるーぷが、そのことどれだけなかよくしたがっても。)
真田さんのグループが、その子とどれだけ仲良くしたがっても。
(そのこは、「わたしはこころちゃんといる」と、わたしのほうをえらんでくれる。)
その子は、「私はこころちゃんといる」と、私の方を選んでくれる。
(そんなきせきがおきたらいいと、ずっと、ねがっている。)
そんな奇跡が起きたらいいと、ずっと、願っている。
(そんなきせきがおきないことは、しっている。)
そんな奇跡が起きないことは、知っている。