甜い罠

(はなびらをつみとってあなたになげるはじまりのさいん)

花びらを摘み取ってあなたに投げる始まりの合図

(かけひきにはおよばずむちゅうにさせるゆめのおくまで)

駆け引きには及ばず夢中にさせる夢の奥まで

(とまどうしせんをからめとりそっとぐろすのせて)

戸惑う視線を絡めとりそっとグロス乗せて

(くちびるがうたうくどきもんくならせりふはもういらないきらめきでおちる)

唇が謳う口説き文句なら台詞はもういらない煌きで墜ちる

(いっしゅんがきめるうたかたのすべてうちぬかれておちるわな)

一瞬がキメる泡沫のすべて打ち抜かれて墜ちる罠

(ためいきはおぼれるわな)

溜息は溺れる罠

(ぬれたまつげふせててまねきするわふれそうでふれない)

濡れたまつげ伏せて手招きするわ触れそうで触れない

(すべるようなゆびさきでよそみするならつかまえるから)

滑るような指先でよそ見するなら捕まえるから

(よくぼうしょうどうにみをまかせもっとれんじょうこがれ)

欲望衝動に身を任せもっと恋情焦がれ

(くちびるがうれうふしだらなよるにさそわれておどれあわれむはじゅんじょう)

唇が憂う自堕落な夜に誘われて踊れ哀れむは純情

(このはだにまとうきせきをあげるわこころときはなつのなら)

この肌に纏う軌跡をあげるわ心解き放つのなら

(かぐわしきむげんのわな)

馨しき夢幻の罠

(じらされてなでられてこころをうばわれたのは)

焦らされて撫でられて心を奪われたのは

(あなたよりわたしだったみたいだなんてそれでもいいこんやはいいわ)

あなたより私だったみたいだなんてそれでもいい今夜はいいわ

(くちびるがうるむせつなのかおりにとらわれてねだるあわれみはびがく)

唇が潤む刹那の香りに囚われて強請る憐みは美学

(このよるにみあうびやくをあげるわこころときはなつのなら)

この夜に見合う媚薬をあげるわ心解き放つのなら

(まどろみはたんびなわな)

微睡みは耽美な罠

(くちびるがうたうくどきもんくならせりふはもういらないきらめきでおちる)

唇が謳う口説き文句なら台詞はもういらない煌きで墜ちる

(いっしゅんがきめるうたかたのすべてうちぬかれておちるわな)

一瞬がキメる泡沫のすべて打ち抜かれて墜ちる罠

(ためいきはおぼれるわな)

溜息は溺れる罠