かずのこは雨水にあてろ
問題文
(かずのこは、にしんというさかなのたまごをからからにほしたものです。)
かずのこは、にしんという魚の卵をからからに干したものです。
(ですから、これをたべるときには、)
ですから、これを食べる時には、
(ますますいちばんくらいみずにつけて、)
ますますいち晩くらい水につけて、
(やわらかくしなければなりません。)
柔らかくしなければなりません。
(ところが、そのたべかたをしらないおひゃくしょうさんがいました。)
ところが、その食べ方を知らないお百姓さんがいました。
(おひゃくしょうさんはまちのかんぶつやでかずのこをかってきて、)
お百姓さんは町の乾物屋でかずのこを買って来て、
(そのままたべようとしました。)
そのまま食べようとしました。
(かたくてたべられませんでした。)
硬くて食べられませんでした。
(「やれやれ。へんなものをかってしまった。)
「やれやれ。変なものを買ってしまった。
(こんなかたいものをたべて、)
こんな硬いものを食べて、
(はがおれてしまったらたいへんだ。」)
歯が折れてしまったら大変だ。」
(そういって、みんなにわへすててしまいました。)
そう言って、みんな庭へ捨ててしまいました。
(ところがそのひのばん、あめがふったので、)
ところがその日の晩、雨が降ったので、
(おひゃくしょうさんのすてたかずのこはあまみずをすってやわらかくなりました。)
お百姓さんの捨てたかずのこは雨水を吸って柔らかくなりました。
(よくじつ、おひゃくしょうさんはもったいないとおもって、)
翌日、お百姓さんはもったいないと思って、
(それをひろいあげて、よくあらってたべてみました。)
それを拾い上げて、よく洗って食べて見ました。
(すると、そのおいしいこと、おいしいこと。)
すると、その美味しい事、美味しい事。
(おひゃくしょうさんはてをたたいて、)
お百姓さんは手を叩いて、
(「ははあ、わかった。)
「ははあ、わかった。
(かずのこはあまみずにあててからたべるものなのだ。」)
かずのこは雨水にあててから食べるものなのだ。」