真実の羽根

(めがさめてつたわる)

目が覚めて伝わる

(いろつやのないおんど)

色艶のない温度

(たちあがろうとして)

立ち上がろうとして

(くずれていくすなのあし)

崩れていく砂の足

(うみのようなぐんじょうただよって)

海のような群青漂って

(おわりまでなにもいえなかった)

終わりまで何も言えなかった

(きゃしゃなりんかくおもいだす)

華奢な輪郭思い出す

(とおざかるしんどのきょり)

遠ざかる心度の距離

(ゆっくりみちるつぎのきおくのはこ)

ゆっくり満ちる次の記憶の箱

(ひらきつづけたなら)

開き続けたなら

(いつかであえるのだろうか)

いつか出会えるのだろうか

(そんなゆめをみつづけてる)

そんな夢を見続けてる

(おなじせかいで)

同じ世界で

(おなじじかんで)

同じ時間で

(ずっと)

ずっと

(まっさらなつばさを)

まっさらな翼を

(ひとかけらてにとって)

一欠片手にとって

(ぎんいろのうわざらへ)

銀色の上皿へ

(へんかしていくとるく)

変化していくトルク

(さしだすのはしんぞう)

差し出すのは心臓

(うすにびでどちらにも)

薄純でどちらにも

(そまりきれなかった)

染まりきれなかった

(えみとなみだがまざったような)

笑みと涙が混ざった様な

(まいあがるさいごのはね)

舞い上がる最後の羽根

(しずかにおちる)

静かに落ちる

(かげをおとしたまま)

影を落としたまま

(そうしててんびんは)

そうして天秤は

(にどとかたむくことはなく)

二度と傾くことはなく

(たびのはてにあるだろうか)

旅の果てに在るだろうか

(しょうけいににたしんじつのばしょが)

憧憬に似た真実の場所が

(くおんのさきのさきまでもとめあるいた)

久遠の先の先まで求め歩いた

(ゆらめくしかいのほのお)

揺らめく視界の炎

(ふっつりきえてみちをとぎれさせた)

ふっつり消えて　道を途切れさせた

(いまはまぶたのうらひかるてんををたよりにして)

今は瞼の裏光る点をを頼りにして

(たびのはてにみつけるだろう)

旅の果てに見つけるだろう

(えいえんのむこう)

永遠の向こう

(しんじつのはねを)

真実の羽根を