夜に溺れる

(ふたりであるいたみち)

二人で歩いた道

(もどったとけいのはり)

戻った時計の針

(すこしさびしくなった)

少し寂しくなった

(ひとりであるくよまち)

一人で歩く夜街

(せわしないひとのなみ)

忙しない人の波

(にどともどらないとき)

二度と戻らない時

(しみていくこうかいと)

染みていく後悔と

(しずかなつきあかり)

静かな月明かり

(ねぇせいかいなんてありゃしないの)

ねぇ　正解なんてありゃしないの

(あぁくさったせかいに)

あぁ　腐った世界に

(もうどうでもいいや)

もうどうでもいいや

(１５どずれたせかいで)

15度ずれた世界で

(このまま)

このまま

(おどろうふたりでよがあけるまで)

踊ろう二人で夜が明けるまで

(せいろんがいじょうろんにのみこまれてしまうまえに)

正論が異常論に飲み込まれてしまう前に

(ためいきをついてあぁよるにおぼれて)

ため息をついて　あぁ　夜に溺れて

(またひとりになってはいいろになってこれでなんかいめ)

また一人になって灰色になって　これで何回目

(らじおからきこえる)

ラジオから聞こえる

(ものくろのおんせいや)

モノクロの音声や

(てれびからながれる)

テレビから流れる

(むとんちゃくなにゅーす)

無頓着なニュース

(くつひもをむすんで)

靴紐を結んで

(よるのまちにくりだして)

夜の街に繰り出して

(みんなとはちがうほうこうに)

みんなとは違う方向に

(すすめていたかった)

進めていたかった

(ねぇこのまましずんでいって)

ねぇ　このまま沈んで行って

(そこがおとずれるまで)

底が訪れるまで

(たいしょうてきにまっとうな)

対照的に真っ当な

(あなたをおいかけて)

貴方を追いかけて

(あぁかちをとうかしてえごをおしつけるんだ)

あぁ　価値を等価して　エゴを押し付けるんだ

(たえらんないよねぇまたくりかえすの)

耐えらんないよ　ねぇ　また繰り返すの

(せきをきってしまえばたやすいことだとは)

堰を切ってしまえば容易いことだとは

(わかってるんだふれないでよこわさないでよ)

分かってるんだ　触れないでよ　壊さないでよ

(おどろうふたりでよがあけるまで)

踊ろう二人で　夜が明けるまで

(せいかいをふせいかいにかえられてしまうまえに)

正解を不正解に変えられてしまう前に

(ただいきをはいてきゅうくつにすごすより)

ただ息を吐いて　窮屈に過ごすより

(あなたとすごしたいっしゅんがよかったのにな)

貴方と過ごした一瞬がよかったのにな

(おどろうひとりであかないよるを)

踊ろう一人であかない夜を

(せいいっぱいもがいたってむくわれはしないとわかっていたんだ)

精一杯踠いたって　報われはしないとわかっていたんだ

(ねぇそうだろわたしなりにはがんばれていたんだろう)

ねぇそうだろ　私なりには頑張れていたんだろう

(もういいかなくりかえしてよるにおぼれた)

もういいかな　繰り返して　夜に溺れた