くちづけ

(あまおとをきいていた)

雨音を聞いていた

(けんばんをたたくような)

鍵盤を叩くような

(きづいたらきおくまで)

気づいたら記憶まで

(にじみだしたそんなよる)

滲みだしたそんな夜

(こきゅうするしんぞうが)

呼吸する心臓が

(ざざなりにかさなれば)

ざざ鳴りに重なれば

(ふたりしかいないくに)

ふたりしかいない国

(かさのなかでたどりついてた)

傘の中でたどり着いてた

(みあげてもつかめない)

見上げても掴めない

(きれてしまうくものいと)

切れてしまう蜘蛛の糸

(といもないこたえなら)

問いもない答えなら

(いっそもとめないままで)

いっそ求めないままで

(さけてわらうきずあとに)

裂けて笑う傷跡に

(ふれてみたらおもかげ)

触れてみたら面影

(あしたさえもてばなせば)

明日さえも手放せば

(ひびはあわ)

日々は泡ーーーーー。

(めをふせてはながさく)

瞼を伏せて花が咲く

(くちづけはゆめ)

くちづけは夢

(うつくしいうそをつく)

美しい嘘をつく

(きみとぼく)

君と僕

(さよならはむねのうち)

さよならは胸の内

(やまなくてあめ)

やまなくて雨

(ざわめきもあざむきも)

ざわめきもあざむきも

(かくす)

隠す

(ふたしかなえいえんで)

不確かな永遠で

(まほろばにけつまつを)

まほろばに結末を

(てにいれてうしなって)

手に入れて失って

(からだこころきっとわすれる)

躯こゝろきっと忘れる

(あいをしったあいまいなんだ)

愛を知った曖昧なんだ

(あいちがってあいはてちゃうの)

逢い違って相果てちゃうの

(あいおーえらーあいれんばっか)

IOエラー哀憐ばっか

(あいじょうなんてあいじょうなんです)

愛情なんて哀情なんです

(きざむむじょうなみだごえ)

刻む無情涙声

(びねつさめぬばかりだ)

微熱冷めぬばかりだ

(いつかなくなってくなら)

いつか失くなってくなら

(ぜんぶけして)

全部消してーーーーー。

(めをふせてはながさく)

瞼を伏せて花が咲く

(くちづけはゆめ)

くちづけは夢

(うつくしいうそをつく)

美しい嘘をつく

(きみとぼく)

君と僕

(あざやかなとうめいで)

鮮やかな透明で

(ながれこむあめ)

流れ込む雨

(うけとめてうけとめて)

受け止めて受け止めて

(めをとじてはなひらく)

瞼を閉じて花開く

(くらやみでゆめ)

くらやみで夢

(どこまでもどこへでも)

何処までも何処へでも

(ひとばんじゅう)

一晩中

(さよならはむねのおく)

さよならは胸の奥

(やまないであめ)

やまないで雨

(ざわめきもあざむきも)

ざわめきもあざむきも

(かくして)

隠して

(かくして)

隠して