ラストチャプター

(どれだけうつくしいせんりつなら)

どれだけ美しい旋律なら

(きずついたあのこへととどくだろう)

傷ついたあの子へと届くだろう

(なみだのひとつもぬぐえないでなにをごまかしてるの)

涙のひとつも拭えないで何を誤魔化してるの

(だれかのためだといわなければにげみちがあるようで)

誰かのためだと言わなければ逃げ道があるようで

(なんどもぜつぼうしてそれでもすてきれない)

何度も絶望してそれでも捨て切れない

(それはきぼうとかじゃなくてぼくじしんにたくしたねがいだから)

それは希望とかじゃなくてぼく自身に託した願いだから

(それがどれだけうつくしいせんりつならきずついたあのこにとどくのだろう)

それがどれだけ美しい旋律なら　傷ついたあの子に届くのだろう

(とくべつなものにこがれたひびだけじゃなにひとつつかめずに)

特別なものに焦がれた日々だけじゃ何ひとつ掴めずに

(たりないなにかをうめるためならしゅだんはえらばないの)

足りない何かを埋めるためなら手段は選ばないの

(そうしてなくしたものをいつもいとしくおもうくせに)

そうして失くしたものをいつも愛しく思うくせに

(なんどもうそついてそのたびくやむなら)

何度も嘘ついてそのたび悔やむなら

(すうびょうさきのみらいをいめーじして)

数秒先の未来をイメージして

(どれだけうつくしいしゅんかんでもふりかえるばかりじゃみのがすから)

どれだけ美しい瞬間でも　振り返るばかりじゃ見逃すから

(はじまりのはてにおわりがあることもおそれずにいられたら)

始まりの果てに終わりがあることも恐れずにいられたら

(かわれないいいわけもかわるだろう)

変われない言い訳も変わるだろう

(えいえんにつづくようなまぼろしにであうたび)

永遠に続くような幻に出会うたび

(しんじることがまたすこしこわくなるけど)

信じることがまた少し怖くなるけど

(なんどもぜつぼうしてそれでもすてきれない)

何度も絶望してそれでも捨て切れない

(それはきぼうとかじゃなくてぼくじしんがたくしたねがいだから)

それは希望とかじゃなくてぼく自身が託した願いだから

(たとえどれだけうつくしいせんりつでもそのむこうにぼくがみえなければ)

たとえどれだけ美しい旋律でも　その向こうにぼくが見えなければ

(まちがいつづけたぶさいくなひびこそがぼくのことつくるから)

間違い続けた不細工な日々こそが　ぼくのこと創るから

(きみのためつくれるよいまならさ)

きみのため創れるよ　今ならさ

(さよならひとりでうたうぼくよおわりへとむかおうか)

さよなら　ひとりで歌うぼくよ　終わりへと向かおうか

(だれにもなれないものがたりでぼくらしくあるために)

誰にもなれない物語で　ぼくらしくあるために