Lazy Sunday

(さんにんすわれるべんちで)

三人座れるベンチで

(きみはみぎはんぶんを)

君は右半分を

(ぼくはひだりはんぶんをせんりょうして)

僕は左半分を 占領して

(どこからともなくきたねこが)

どこからともなく来た猫が

(きみのあかいぶーつをなめている)

君の 赤いブーツを舐めている

(なんだかずいぶんひとなつっこいねこだねと)

なんだかずいぶん人懐っこい猫だねと

(ぼくはためしにきみにはなしかけた)

僕は試しに君に 話しかけた

(べつにえさがほしいだけでしょ)

別に餌が欲しいだけでしょ

(ってきみはつぶやいた)

って君は呟いた

(きみがいるぼくがいる)

君がいる 僕がいる

(それすらなにもいみなくて)

それすら何も意味なくて

(じかんだけがすぎてゆく)

時間だけが過ぎてゆく

(ごごのさつきばれ)

午後の皐月晴れ

(てんでつまらなそうな)

てんでつまらなそうな

(ぼんやりしたかおして)

ぼんやりした顔して

(したみるきみのよこがおで)

下見る君の横顔で

(それきりぼくになにが)

それきり僕に何が

(いえるはずもなく)

言える はずもなく

(なまあたたかいかぜがふいては)

生暖かい 風が吹いては

(こうえんにひびくこどもたちのこえ)

公園に響く子どもたちの声

(このくにはあいかわらずへいわに)

この国は 相変わらず平和に

(まわってるみたいです)

廻ってる みたいです

(きみがいるぼくがいる)

君がいる 僕がいる

(それすらなにもいみなくて)

それすら何も意味なくて

(じかんだけがすぎてゆく)

時間だけが過ぎてゆく

(ごごのさつきばれ)

午後の皐月晴れ

(かつてそれはとてもとってもたいせつに)

かつてそれはとてもとっても大切に

(かんじていたじかんのはずなのに)

感じていた時間のはずなのに

(こんなふうにぼくたちは)

こんな風に僕たちは

(どうしようもないにちようびをすごした)

どうしようもない 日曜日を 過ごした

(きみがいるぼくがいる)

君がいる 僕がいる

(それすらなにもいみなくて)

それすら何も意味なくて

(じかんだけがすぎてゆく)

時間だけが過ぎてゆく

(ごごのさつきばれ)

午後の皐月晴れ

(あいしてるあいしてる)

愛してる 愛してる

(そんなことばにいみはなくて)

そんな言葉に意味はなくて

(ことばだけがながれゆく)

言葉だけが流れゆく

(ごごのさつきばれ)

午後の皐月晴れ

(さんにんすわれるべんちで)

三人座れるベンチで

(きみはみぎはんぶんを)

君は右半分を

(ぼくはひだりはんぶんをせんりょうして)

僕は左半分を 占領して