新型コロナウイルス感染症の診療の手引第4版ー5

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令和2年12月4日に厚生労働省が各都道府県衛生局へ発出した文書
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令和2年12月25日に改訂された第4.1版

関連タイピング

問題文

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(5やくぶつりょうほう げんざいも、covid-19にたいするこうういるすやくや、)

5 薬物療法 現在も、COVID-19に対する抗ウイルス薬や、

(そのしょうじょうにおうじたさまざまなちりょうやくのかいはつがすすめられているところであり 、)

その症状に応じたさまざまな治療薬の開発が進められているところであり 、

(いかのやくざいはこくないがいで、ちけんやりんしょうけんきゅうなどがじっしされているものである。)

以下の薬剤は国内外で、治験や臨床研究などが実施されているものである 。

(やくぶつりょうほうをけんとうするにさいしては、にほんかんせんしょうがっかいがとりまとめる)

薬物療法を検討するに際しては、日本感染症学会が取りまとめる

(「covid-19にたいするやくぶつちりょうのかんがえかた」とうもさんしょうすることがのぞましい。)

「COVID-19に対する薬物治療の考え方」等も参照することが望ましい。

(1にほんこくないでしょうにんされているいやくひん)

1 日本国内で承認されている医薬品

(「れむでしびる」(rnaごうせいこうそそがいやく)2020ねん5がつ7かにとくれいしょうにん)

「レムデシビル」(RNA合成酵素阻害薬)2020年5月7日に特例承認

(ちゅうごくでの237にんのじゅうしょうcovid-19かんじゃがとうろくされたらんだむかひかくしけん)

中国での237人の重症COVID-19患者が登録されたランダム化比較試験

((rct)ではしぼう、りんしょうてきかいぜんにゆういさはなかったが、)

(RCT)では死亡、臨床的改善に有意差はなかったが、

(たこくかんいししゅどうちけんとしてじっしされ1062にんがとうろくされたべいこくnihの)

多国間医師主導治験として実施され1062人が登録された米国NIHの

(rctでは、ぷらせぼぐんではりんしょうてきかいぜんに15にちようしたのにたいし、)

RCTでは、プラセボ群では臨床的改善に15日要したのに対し、

(れむでしびるぐんでは10かにたんしゅくされたというけっかがはっぴょうされている。)

レムデシビル群では10日に短縮されたという結果が発表されている。

(また、whoからは、ろんぶんけいさいのためのせんもんかによるさどく)

また、WHOからは、論文掲載のための専門家による査読

((ひょうかけんさ)をうけるまえのぷれぷりんとのだんかいではあるものの、)

(評価・検査)を受ける前のプレプリントの段階ではあるものの、

(whoとそのかんけいきょうりょくきかんがきょうりょくし、30かこく、405にんのびょういんで)

WHOとその関係協力機関が協力し、30カ国、405人の病院で

(にゅういんちゅうのかんじゃをたいしょうにじっししたひもうけんのひかくりんしょうしけんにおいて、)

入院中の患者を対象に実施した非盲検の比較臨床試験において、

(ひょうじゅんちりょうぐんとひかくしたれむでしびるぐんのしぼうりすくひは0.95)

標準治療群と比較したレムデシビル群の死亡リスク比は0.95

((95%しんらいくかん0.81~1.11)であったとするちゅうかんけっかがはっぴょうされて)

(95%信頼区間0.81~1.11)であったとする中間結果が発表されて

(いる。これまでのrctのけっかをまとめたかいせきでは、すでにじんこうこきゅうかんりが)

いる。これまでのRCTの結果をまとめた解析では、すでに人工呼吸管理が

(ひつようとなったじゅうしょうれいにたいしてはこうかがきたいできず、さんそとうよがひつようなしょうれいに)

必要となった重症例に対しては効果が期待できず、酸素投与が必要な症例に

など

(かきゅうてきすみやかにとうよすることでこうかがあるかのうせいがのこされている。)

可及的速やかに投与することで効果がある可能性が残されている。

((とうよほうほう(ようほうようりょう)))

(投与方法(用法・用量))

(つうじょう、せいじんおよびたいじゅう40kgいじょうのしょうににはれむでしびるとして、)

通常、成人および体重40kg以上の小児にはレムデシビルとして、

(とうよしょにちに200mgを、とうよ2かめいこうは100mgを1にち1かいてんてきじょうちゅうする)

投与初日に200mgを、投与2日目以降は100mgを1日1回点滴静注する

(つうじょう、せいじんおよびたいじゅう3.5kgいじょう40kgみまんのしょうにには)

通常、成人および体重3.5Kg以上40kg未満の小児には

(れむでしびるとして、とうよしょにちに5mg/kgを、)

レムデシビルとして、投与初日に5mg/kgを、

(とうよ2かめいこうは2.5mg/kgを1にち1かいてんてきじょうちゅうする。)

投与2日目以降は2.5mg/kgを1日1回点滴静注する。

(なお、そうとうよきかんは10かまでとする。)

なお、総投与期間は10日までとする。

(なお、ほんざいのさいてきなとうよきかんはかくりつしていないが、めやすとして、)

なお、本剤の最適な投与期間は確立していないが、目安として、

(ecmoまたはしんしゅうてきじんこうこきゅうきかんりがどうにゅうされているかんじゃではそうとうよきかんは)

ECMOまたは侵襲的人工呼吸器管理が導入されている患者では総投与期間は

(10かかんまでとし、ecmoまたはしんしゅうてきじんこうこきゅうきかんりがどうにゅうされていない)

10日間までとし、ECMOまたは侵襲的人工呼吸器管理が導入されていない

(かんじゃでは5かめまで、しょうじょうのかいぜんがみとめられないばあいには10かめまでとうよする)

患者では5日目まで、症状の改善が認められない場合には10日目まで投与する

(しょうにかんじゃにおけるこくないしょうにんようほうようりょうは、)

小児患者における国内承認用法・用量は、

(せいりがくてきやくぶつどうたいもでるによるしみゅれーしょんにもとづいて)

生理学的薬物動態モデルによるシミュレーションに基づいて

(けっていされたものであることにりゅういするひつようがある。)

決定されたものであることに留意する必要がある。

(たいじゅう3.5kgいじょう40kgみまんのしょうにには、てんてきじょうちゅうえきはすいしょうされない。)

体重3.5kg以上40kg未満の小児には、点滴静注液は推奨されない。

((とうよじのちゅういてん))

(投与時の注意点)

(1)げんじてんではげんそくとして、さんそほうわど94%(しつないき)いか、)

1)現時点では原則として、酸素飽和度94%(室内気)以下、

(またはさんそきゅうにゅうをようする(「ほんてびき」’ちゅうとうしょう2’のかんじゃ)、)

または酸素吸入を要する(『本手引』’中等症Ⅱ’の患者)、

(またはたいがいしきまくがたじんこうはい(ecmo)どうにゅう、またはたいがいしきまくがた)

または体外式膜型人工肺(ECMO)導入、または体外式膜型

(じんこうはいこうこきゅうきかんりをようするじゅうしょうかんじゃをたいしょうにとうよをおこなうこと。)

人工肺工呼吸器管理を要する重症患者を対象に投与を行うこと。

(2)かんきのうしょうがい、げり、ひしん、じんきのうしょうがいなどのひんどがたかく、)

2)肝機能障害、下痢、皮疹、腎機能障害などの頻度が高く、

(じゅうとくなふくさようとしてたぞうきふぜん、はいけつしょうせいしょっく、)

重篤な副作用として多臓器不全、敗血症性ショック、

(きゅうせいじんしょうがい、ていけつあつがほうこくされている。)

急性腎障害、低血圧が報告されている。

(3)きゅうせいじんしょうがい、かんきのうしょうがいがあらわれることがあるので、)

3)急性腎障害、肝機能障害があらわれることがあるので、

(とうよまえおよびとうよちゅうはまいにちじんきのうかんきのうけんさをおこない、)

投与前および投与中は毎日腎機能・肝機能検査を行い、

(かんじゃのじょうたいをじゅうぶんにかんさつする。)

患者の状態を十分に観察する。

(4)せいりしょくえんえきにてんかし、30~120ぷんかけててんてきじょうちゅうすること。)

4)生理食塩液に添加し、30~120分かけて点滴静注すること。

((にゅうしゅほうほう) 1)とうめんのあいだ、)

(入手方法) 1)当面の間、

(にほんへのきょうきゅうりょうがげんていてきなものとなるかのうせいがあるため、)

日本への供給量が限定的なものとなる可能性があるため、

(せいぞうはんばいぎょうしゃからこうせいろうどうしょうがやくざいていきょうをうけ、)

製造販売業者から厚生労働省が薬剤提供を受け、

(こうせいろうどうしょうからかくいりょうきかんへはいぶんをおこなう。 いりょうきかんのにゅうりょくした)

厚生労働省から各医療機関へ配分を行う。 医療機関の入力した

(webちょうさのとうよたいしょうしゃすうにもとづきちょうせいをおこなうためもれずににゅうりょくすること。)

WEB調査の投与対象者数にもとづき調整を行うため漏れずに入力すること。

(さんこう1)2020ねん7がつ6かづけじむれんらく)

参考1)2020年7月6日付事務連絡

(「しんがたころなういるすかんせんしょうにおけるれむでしびるせいざいのかくいりょうきかんへの)

「新型コロナウイルス感染症におけるレムデシビル製剤の各医療機関への

(はいぶんについて(その3)(いらい)」)

配分について(その3)(依頼)」

(mhlw.go.jp/content/00064664.pdf)

mhlw.go.jp/content/00064664.pdf

(さんこう2)「しんがたころなういるすかんせんしょうたいさくにおけるじゅうしょうかんじゃにたいする)

参考2)「新型コロナウイルス感染症対策における重症患者に対する

(れむでしびるのひつようりょうとうのはあくについて(いらい)」)

レムデシビルの必要量等の把握について(依頼)」

(mhlw.go.jp/content/000627568.pdf)

mhlw.go.jp/content/000627568.pdf

(さんこう3)しんがたころなういるすかんせんしょうたいさくにかかるびょういんのいりょうていきょうじょうきょう)

参考3)新型コロナウイルス感染症対策に係る病院の医療提供状況

(とうのはあくとうについてちょうさこうもくいちぶへんこうのおしらせ(その9))

等の把握等について調査項目一部変更のお知らせ(その9)

(mhlw.go.jp/content/000626718.pdf)

mhlw.go.jp/content/000626718.pdf

(2)また、ほんざいのしょゆうけんについてはかくいりょうきかんではなくこうせいろうどうしょうに)

2)また、本剤の所有権については各医療機関ではなく厚生労働省に

(きぞくするせいりとなるてん、 およびれむでしびるとうよにさいしてとうよたいしょうかんじゃより、)

帰属する整理となる点、 およびレムデシビル投与に際して投与対象患者より、

(こうせいろうどうしょうにたいするれむでしびるのしようにかかるしんせいしょをいりょうきかんにていしゅつし、)

厚生労働省に対するレムデシビルの使用に係る申請書を医療機関に提出し、

(いりょうきかんからとうがいしんせいしょをこうせいろうどうしょうにたいしてfaxにてそうふが)

医療機関から当該申請書を厚生労働省に対してFAXにて送付が

(ひつようであるてんにりゅういすること。 さんこう4)「しんがたころなういるすかんせんしょうにおける)

必要である点に留意すること。 参考4)「新型コロナウイルス感染症における

(れむでしびるせいざいのかくいりょうきかんへのはいぶんについて(いらい)」)

レムデシビル製剤の各医療機関への配分について(依頼)」

(mhlw.go.jp/content/000628102.pdf)

mhlw.go.jp/content/000628102.pdf

(「できさめたぞん」(すてろいどやく))

「デキサメタゾン」(ステロイド薬)

(えいこくでおこなわれたにゅういんかんじゃをたいしょうとしただいきぼたしせつむさくいかおーぷんらべるしけん)

英国で行われた入院患者を対象とした大規模多施設無作為化オープンラベル試験

(では、できさめたぞんのとうよをうけたかんじゃは、ひょうじゅんちりょうをうけたかんじゃとひかくして)

では、デキサメタゾンの投与を受けた患者は、標準治療を受けた患者と比較して

(ちしりつがげんしょうしたことがしめされた。このけんきゅうは6425にんのさんかしゃをたいしょうに)

致死率が減少したことが示された。この研究は6425人の参加者を対象に

(おこなわれ、できさめたぞんぐん2104にん、たいしょうぐん4321にんがさんかした。)

行われ、デキサメタゾン群2104人、対照群4321人が参加した。

(できさめたぞんぐんの21.6%、たいしょうぐんの24.6%が、)

デキサメタゾン群の21.6%、対照群の24.6%が、

(しけんとうろくご28にちいないにしぼうした。 よごかいぜんこうかは、)

試験登録後28日以内に死亡した。 予後改善効果は、

(むさくいかじにしんしゅうてきじんこうこきゅうかんりをひつようとしたかんじゃでさいだいであり、)

無作為化時に侵襲的人工呼吸管理を必要とした患者で最大であり、

(このしゅうだんの29.0%がしけんとうろくご28にちいないにしぼうしたのにたいし、)

この集団の29.0%が試験登録後28日以内に死亡したのに対し、

(たいしょうぐんでは、40.7%であった。 またとうろくじにさんそとうよをひつようとした)

対照群では、40.7%であった。 また登録時に酸素投与を必要とした

(できさめたぞんとうよぐんの21.5%がとうろくご28にちいないにしぼうしたのにたいし、)

デキサメタゾン投与群の21.5%が登録後28日以内に死亡したのに対し、

(たいしょうぐんでは、25.0%であった。 しかし、とうろくじにさんそとうよをようしなかった)

対照群では、25.0%であった。 しかし、登録時に酸素投与を要しなかった

(しゅうだんではよごかいぜんこうかはみられなかった)

集団では予後改善効果はみられなかった

((rr1.22;95%ci,0.93~1.61、p=0.14)。)

(RR1.22;95%CI, 0.93~1.61、 P=0.14)。

((とうよほうほう(ようほうようりょう)))

(投与方法(用法・用量))

(できさめたぞんとして6mg1にち1かい10かかん(けいこうけいかんじょうちゅう))

デキサメタゾンとして6mg1日1回10日間(経口・経管・静注)

((とうよじのちゅういてん))

(投与時の注意点)

(40kgみまんではできさめたぞん0.15mg/kg/ひへのげんりょうをこうりょする。)

40kg未満ではデキサメタゾン0.15mg/kg/日への減量を考慮する。

(にんぷじゅにゅうふにはできさめたぞんはしようしない。)

妊婦・授乳婦にはデキサメタゾンは使用しない。

(すてろいどやくとうよがひつようなばあい、ぷれどにぞろん40mg/ひをこうりょする。)

ステロイド薬投与が必要な場合、プレドニゾロン40mg/日を考慮する。

(ひまんかたいじゅうではようりょうにつきこべつにけんとうする。)

肥満・過体重では用量につき個別に検討する。

(けっとうちそくていやりすくにおうじたしょうかせいかいようのよぼうもけんとうする。)

血糖値測定やリスクに応じた消化性潰瘍の予防も検討する。

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