「オセロ」/伊井野ミコ（富田美憂）

(だれもいないひろいへやとじたのーと)

誰もいない広い部屋　閉じたノート

(たいいくずわりでぎゅっとかかえてるひざ)

体育座りでギュッと抱えてる膝

(きえないみみにこびりついたわらいごえ)

消えない　耳にこびりついた笑い声

(それをふりはらうようにまどをひらいた)

それを振り払うように窓を開いた

(あまおとがひびくきぎがゆれてる)

雨音が響く　木々が揺れてる

(ほんとうのこのせかいはもっとうつくしいはずよ)

本当のこの世界はもっと美しいはずよ

(ただしいことをしゅちょうしてるだけで)

正しいことを主張してるだけで

(どうしてきずつかなきゃいけないんだろう)

どうして傷つかなきゃいけないんだろう

(きゅうくつだってるーるがまもられるなら)

窮屈だってルールが守られるなら

(さびしさであのひのわたしはなかないでいられた)

寂しさで　あの日の私は泣かないでいられた

(はねをぬらしとんでいくとりたちに)

羽を濡らし飛んで行く鳥達に

(がんばれささやくせつなそらがしらんだ)

”ガンバレ”囁く刹那　空が白んだ

(このどりょくはいつかむくわれるって)

この努力はいつか報われるって

(しんじようこんなわたししんじてくれるひとのために)

信じよう　こんな私　信じてくれる人のために

(たとえどんなにきずつくとしても)

例えどんなに傷つくとしても

(みてみぬふりなんてぜったいできないよ)

見て見ぬ振りなんて絶対できないよ

(きゅうくつだってるーるがまもられるなら)

窮屈だってルールが守られるなら

(さびしさであのひのわたしはなかないでいられた)

寂しさで　あの日の私は泣かないでいられた

(くろがうめつくすばんじょうのかど)

黒が埋め尽くす盤上の角

(わたしはうらがえせないしろいｋｅｙｓｔｏｎｅ)

私は裏返せない　白いkeystone

(ただしくないものすべてはさめるばしょに)

正しくないものすべて挟める場所に

(だれかすくいのしろをおきにきて)

誰か　救いの白を置きに来て

(たとえどんなにきずつくとしても)

例えどんなに傷つくとしても

(みてみぬふりなんてぜったいにしないよａｈ)

見て見ぬ振りなんて絶対にしないよ　ah

(ただしいことをしゅちょうしてるだけで)

正しいことを主張してるだけで

(どうしてきずつかなきゃいけないんだろう)

どうして傷つかなきゃいけないんだろう

(きゅうくつだってるーるがまもられるなら)

窮屈だってルールが守られるなら

(さびしさであのひのわたしはなかないでいられた)

寂しさで　あの日の私は泣かないでいられた

(しろいそらをおおうくろいくもみあげていまおもうよ)

白い空を覆う黒い雲　見上げて　今思うよ