生きる証／guiano

(こいとはあいか、せいとはあいか、)

"恋とは愛か、生とは愛か、

(しとはあいか、あいとはなんだ)

死とは愛か、愛とは何だ"

(ひとはいきていればかならずしぬものだと)

人は生きていれば必ず死ぬものだと

(すなわちしぬことはしあわせなことだと)

即ち死ぬことは幸せなことだと

(あたまにたたきこんでみてはするけど)

頭に叩き込んでみてはするけど

(わかったものじゃないな、なみだだけがほおをつたった)

分かったものじゃないな、涙だけが頬を伝った

(まるでこころがなくなったかのようないきばのないそうしつかんを)

まるで心が無くなったかのような行き場のない喪失感を

(これからかかえ、ひとりでかかえいきていくのだ)

これから抱え、一人で抱え生きていくのだ

(ぼくはつよくならなくちゃつよくならなくちゃ)

僕は強くならなくちゃ強くならなくちゃ

(むかしのことをふりかえるのはもうやめにしたんだよ)

昔のことを振り返るのはもうやめにしたんだよ

(さいごのあいを)

最期の愛を

(あるなつのひのことでした)

"ある夏の日のことでした

(しにたいぼくのみぎてだけを)

死にたい僕の右手だけを

(はなさずにいてくれたことも)

離さずにいてくれたことも

(あなたはわすれているのかな)

あなたは忘れているのかな"

(ひとはいきていればなにかをうしなうもの)

人は生きていれば何かを失うもの

(そのたびつまずいてなみだをながすもの)

その度躓いて涙を流すもの

(なにかをえることはすばらしいことだと)

何かを得ることは素晴らしいことだと

(なにかをうしなうこともしあわせなことだと)

何かを失うことも幸せなことだと

(まるでふあんがこうふくかのようなつきなみなことばにさえも)

まるで不安が幸福かのような月並みな言葉にさえも

(これからささえ、いまでもささえられているのだ)

これから支え、今でも支えられているのだ

(ぼくはつよくならなくちゃつよくならなくちゃ)

僕は強くならなくちゃ強くならなくちゃ

(じぶんをだましいきていくのはもうやめにしたんだよ)

自分を騙し生きていくのはもうやめにしたんだよ

(さいごのあいを)

最期の愛を

(さいごのあいを)

最期の愛を

(あるふゆのひのことでした)

"ある冬の日のことでした

(みぎてをふさぐはびにーるがさ)

右手をふさぐはビニール傘

(ぼくがしねなくなったことが)

僕が死ねなくなったことが

(あなたのしぬりゆうだとしたら)

あなたの死ぬ理由だとしたら

(ぼくはいつでもはじをかくよ)

僕はいつでも恥をかくよ

(ぼくはいつでもないてみるよ)

僕はいつでも泣いてみるよ

(ってくうそうばかりはいていたら)

って空想ばかりはいていたら

(あなたにしかられちまうかな)

あなたに叱られちまうかな"

(やさしさとはああよわさのことなのか)

優しさとは(嗚呼)弱さのことなのか

(つよさとはああつめたさのことなのか)

強さとは(嗚呼)冷たさのことなのか

(あたまにたたきこんでみてはするけど)

頭に叩き込んでみてはするけど

(わかったものじゃないな、わかってたまるものか)

分かったものじゃないな、分かってたまるものか

(ちがうはずだ、やさしさとは、きびしさとは、つよさとはを)

違うはずだ、優しさとは、厳しさとは、強さとはを

(それらをすべてひとつにまとめあいとよぶのだ)

それらをすべてひとつにまとめ愛と呼ぶのだ

(ぼくはつよくならなくちゃつよくならなくちゃ)

僕は強くならなくちゃ強くならなくちゃ

(あいすべきものをあいすためにもうなみだとはわかれて)

愛すべきものを愛すためにもう涙とは別れて

(さいごのあいを)

最期の愛を

(さいごのあいを)

最期の愛を

(みつけよう)

見つけよう

(なんども)

何度も