モンタージュ/花譜

(ああもうこうたいのじかんさ)

ああもう交代の時間さ

(どうしようもないくらいさ)

どうしようもないくらいさ

(がまんができないんだ)

我慢ができないんだ

(ほんとうのしょうたいをさらけだしたいよ)

本当の正体を曝け出したいよ

(あばれちゃいたいよ)

暴れちゃいたいよ

(どっちがわたしかわからないんだ)

どっちが私かわからないんだ

(ともだちにはいえない)

友達には言えない

(せんせいにもないしょ)

先生にも内緒

(いっしゅんであっといわせられるんだよ)

一瞬であっと言わせられるんだよ

(もうそうじゃないんだって)

妄想じゃないんだって

(くうそうじゃないんだって)

空想じゃないんだって

(わたしほんとうはうちゅうじんなの)

私本当は宇宙人なの

(かんどうてきなさいかいをどうぞ)

感動的な再開をどうぞ

(もうそうてきなもうしんをどうぞ)

妄想的な盲信をどうぞ

(しんじたいものをしんじたいひとが)

信じたいものを信じたい人が

(しんじたいようにねがうんだ)

信じたいように願うんだ

(みたいものだけをみてるんだ)

見たいものだけを見てるんだ

(じつはふつうのひとなのに)

実は普通の人なのに

(もんたーじゅのかかった)

モンタージュのかかった

(どのぶぶんがすきですか)

どの部分が好きですか

(きみのめをわたしとこうかんして)

君の眼を私と交換して

(みえるせかいがおなじなら)

見える世界が同じなら

(わたしのしょうたいなんてわからない)

私の正体なんてわからない

(あのひとはこういうひとで)

あの人はこういう人で

(このひとはこういうせいかくで)

この人はこういう性格で

(じゃあわたしのひとがらってどんなのって)

じゃあ私の人柄ってどんなのって

(じっさいどのくらいしってるのだ？)

実際どのくらい知ってるのだ？

(だれからもよくおもわれたいって)

誰からもよく思われたいって

(おもってるのばれてる？)

思ってるのばれてる？

(まほうびんだってしってる？)

魔法瓶だって知ってる？

(ふくざつなほどすぐれてるとおもう)

複雑なほど優れてると思う

(そういうかんがえってみにくいってだれかがいってる)

そういう考えって醜いって誰かが言ってる

(あ、もうひとりのわたしだ)

あ、もう一人の私だ

(きそくてきにかわるしんじょう)

規則的に変わる心情

(ほんしんなんてぜったいさけべない)

本心なんて絶対叫べない

(それでもだれかがいってるんだ)

それでも誰かが言ってるんだ

(ほんとうのわたしはきみとおなじなんだ)

本当の私は君と同じなんだ

(ときたまわらってなげいて)

時たま笑って嘆いて

(もんたーじゅのかかった)

モンタージュのかかった

(どのぶぶんがすきですか)

どの部分が好きですか

(きみとわたしのみみをこうかんして)

君と私の耳を交換して

(きこえるうたがおなじなら)

聞こえる歌が同じなら

(わたしのこころなんてとどかない)

私の心なんて届かない

(もんたーじゅのかかった)

モンタージュのかかった

(どのぶぶんがすきですか)

どの部分が好きですか

(きみとわたしのぱーつがまざって)

君と私のパーツが混ざって

(しんじたいことがおなじなら)

信じたいことが同じなら

(いつかかならずすれちがうはずだ)

いつか必ずすれ違うはずだ

(そうでしょう)

そうでしょう

(ねえそうでしょう)

ねえそうでしょう

(なにものでもないわたしたちは)

何物でもない私たちは

(きずつけあってまざりあって)

傷つけあって混ざり合って

(いつかだれかのなにかになれるから)

いつか誰かの何かになれるから