葬儀屋の娘 工藤祐次郎
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歌詞(問題文)
(とおいとおいあのさびしいうみへ)
遠い遠いあの寂しい海へ
(ずっとなんにももたず)
ずっと何にも持たず
(きえていったあなたは)
消えていったあなたは
(だれでもないひと)
誰でもない人
(そうぎやのむすめ)
葬儀屋の娘
(おまえはなかないわらわない)
お前は泣かない笑わない
(はなをひとつかざるだけだ)
花をひとつ飾るだけだ
(にわになったあんずのみに)
庭になった杏子の実に
(うれしくってうれしくなって)
嬉しくって嬉しくなって
(やしきもりのこかげで)
屋敷森の木陰で
(ひがくれるまであそんでいる)
日が暮れるまで遊んでいる
(そうぎやのむすめ)
葬儀屋の娘
(おまえはなかないわらわない)
お前は泣かない笑わない
(はなをひとつかざるだけだ)
花をひとつ飾るだけだ
(あさはあさでもやのなかをあるく)
朝は朝で靄の中を歩く
(かわぞいのどて)
川沿いの土手
(いぬにもねこにもかっぱにも)
犬にも猫にもカッパにも
(きづかれんように)
気付かれんように
(そうぎやのむすめ)
葬儀屋の娘
(おまえはいつもだまったまま)
お前はいつも黙ったまま
(はなをひとつかざるのだ)
花をひとつ飾るのだ
(きつねだかたぬきにでも)
狐だか狸にでも
(ばかされているようなきもち)
化かされているような気持ち
(ゆうぐれのすきまをぬう)
夕暮れの隙間を縫う
(こうもりをかぞえる)
コウモリを数える
(そうぎやのむすめ)
葬儀屋の娘
(おまえはなかないわらわない)
お前は泣かない笑わない
(はなをひとつかざるだけだ)
花をひとつ飾るだけだ
(ひやしたうめしゅ)
冷やした梅酒
(いちばんすきなもの)
いちばん好きなもの
(こおりがとけるあのみずたまりは)
氷が溶ける あの水溜りは
(むかしともだちがきえたあとなのね)
昔友達が消えた跡なのね
(そうぎやのむすめ)
葬儀屋の娘
(おまえはいつもだまったまま)
お前はいつも黙ったまま
(はなをひとつかざるのだ)
花をひとつ飾るのだ
(とおいとおいあのさびしいうみへ)
遠い遠いあの寂しい海へ
(ずっとなんにももたず)
ずっと何にも持たず
(きえていったあなたは)
消えていったあなたは
(だれでもないひと)
誰でもない人
(そうぎやのむすめ)
葬儀屋の娘
(おまえはさいごまでなきながら)
お前は最後まで泣きながら
(はなをひとつかざるのだ)
花をひとつ飾るのだ
(そうぎやのむすめ)
葬儀屋の娘
(おまえはぼくのすきなひと)
お前は僕の好きな人
(はなをひとつかざるのだ)
花をひとつ飾るのだ
(ばいばい)
バイバイ