ガリバー旅行記 37 馬の国の旅

背景
投稿者投稿者ローズマリーいいね0お気に入り登録
プレイ回数1難易度(4.3) 4158打 長文
原作 スウィフト

関連タイピング

問題文

ふりがな非表示 ふりがな表示
(それにしても、うまとやふーだけのこのしまで、) それにしても、馬とヤフーだけのこの島で、 (わたしはこれからさき、いったいどうなるのでしょうか。) 私はこれから先、一体どうなるのでしょうか。 (もっとも、これまでもあちこちのふしぎなくにで) もっとも、これまでもあちこちの不思議な国で (ふしぎなめにあいながらも、いきのびてきたわたしです。) 不思議な目に遭いながらも、生き延びてきた私です。 (ここのうまたちにしても、べつにわたしにきがいをくわえるつもりはなさそうですから) 個々の馬たちにしても、別に私に危害を加えるつもりはなさそうですから (しんぱいするのはやめましょう。) 心配するのはやめましょう。 (かいちゅうどけいをみると、ちょうどしょうごでした。) 懐中時計を見ると、ちょうど正午でした。 (うまたちは、しょくじをはじめました。) 馬たちは、食事を始めました。 (かれらは、へやのまんなかにおおきなかいばおけをおいてかこみ) 彼らは、部屋の真ん中に大きな飼い葉おけを置いて囲み (かいばのほか、ほしくさや、からすむぎとみるくをにこんだものなどをたべました。) 飼い葉のほか、干し草や、からす麦とミルクを煮込んだものなどを食べました。
(わたしもおなかがすいてきましたが、まさか、うまとおなじものをたべるきにはなれません) 私もお腹がすいてきましたが、まさか、馬と同じものを食べる気にはなれません (わたしは、めしつかいのうまのそばで、じっとそのしょくじのようすをながめていました。) 私は、召使いの馬のそばで、じっとその食事の様子を眺めていました。 (あとでしったことですが、しゅじんはこのときのわたしを) 後で知ったことですが、主人はこの時の私を (「おとなしくて、がつがつしないかんしんなやつじゃ」とほめて) 「おとなしくて、がつがつしない感心なやつじゃ」とほめて (すっかりわたしをきにいったそうです。) すっかり私を気に入ったそうです。 (そのせいでしょう。しょくじがすむと、しゅじんはわたしのそばへきて) そのせいでしょう。食事がすむと、主人は私のそばへ来て (しきりになにか、みぶりてぶりをしました。) しきりに何か、身振り手振りをしました。 ((ことばをおしえたがっているのだ)) (言葉を教えたがっているのだ) (わたしはそれとさっして、かれのうまことばをねっしんにきき、) 私はそれと察して、彼の馬言葉を熱心に聞き、 (そのばで、みず、みるく、ひなどのことばをおぼえました。) その場で、水、ミルク、火などの言葉を覚えました。
など
(ふういぬむというのがうまのことで、このくにのなまえでした。) フウイヌムというのが馬のことで、この国の名前でした。 (わたしのおぼえのはやいのをよろこんで、しゅじんはつぎつぎとことばをおしえ) 私の覚えの速いのを喜んで、主人は次々と言葉を教え ((おまえは、どんなものがたべたいか)とわたしのたべもののしんぱいも) (お前は、どんなものが食べたいか)と私の食べ物の心配も (みぶりてぶりであらわしました。) 身振り手振りであらわしました。 (わたしは、からすむぎをもらい、からをとり、いしでよくすりつぶし、みずでねって) 私は、からす麦をもらい、殻を取り、石でよくすりつぶし、水で練って (ひでやいて、ぱんのようなものをつくり、みるくといっしょにたべました。) 火で焼いて、パンのようなものを作り、ミルクと一緒に食べました。 (これと、とりやうさぎのにくや、やそうなどが、それからのさんねんかん) これと、鳥やうさぎの肉や、野草などが、それからの三年間 (このくにでいのちをつなぐことのできた、わたしのたべものでした。) この国で命をつなぐことのできた、私の食べ物でした。 (しゅじんはわたしのためのいえや、わらのねどこを、めしつかいにつくらせました。) 主人は私のための家や、わらの寝床を、召使いに作らせました。 (こうして、うまのくにふういぬむという、おもいもかけないせかいへとびこんでしまった) こうして、馬の国フウイヌムという、思いもかけない世界へ飛び込んでしまった (わたしのせいかつがはじまったのです。) 私の生活が始まったのです。 (わたしのことは、たちまち、くにじゅうのうわさになり) 私のことは、たちまち、国中のうわさになり (あちこちから、ふういぬむがわたしをみにきました。) あちこちから、フウイヌムが私を見に来ました。 (しゅじんは、わたしのことをくわしくしりたくてうずうずしていたようです。) 主人は、私のことを詳しく知りたくてうずうずしていたようです。 (そのため、まいにちねっしんにことばをおしえてくれました。) そのため、毎日熱心に言葉を教えてくれました。 (しゅじんがしりたいことは、やまほどあったでしょうが) 主人が知りたいことは、山ほどあったでしょうが (なによりふしぎなのは、わたしのようふくのようでした。) 何より不思議なのは、私の洋服のようでした。 (かれらはふくというものがりかいできず、さいしょはふくも) 彼らは服というものが理解できず、最初は服も (わたしのからだのいちぶとかんがえたようです。) 私の体の一部と考えたようです。 (そうおもうのもむりはありません。) そう思うのも無理はありません。 (わたしはべっどにはいるときいがい、かれらのまえではだかになったことはないのですから。) 私はベッドに入るとき以外、彼らの前で裸になったことはないのですから。 (ところがあるあさ、わたしがめをさましたばかりで、まだはだかでいるところへ) ところがある朝、私が目を覚ましたばかりで、まだ裸でいるところへ (「おはよう」めしつかいがひょっこりかおをのぞかせ) 「おはよう」召使いがひょっこり顔をのぞかせ (はじめてはだかのわたしをみて、びっくりぎょうてん。) 初めて裸の私を見て、びっくり仰天。 (さっそくしゅじんにはなしたらしく、すぐにとんできたしゅじんもびっくりぎょうてん。) さっそく主人に話したらしく、すぐに飛んできた主人もびっくり仰天。 (「おまえはひとりでいるときは、いつもそんなすがたでいるのか。) 「お前は一人でいるときは、いつもそんな姿でいるのか。 (われわれのまえにでるときと、まるでちがうすがたをしているのは、どういうわけなのか?」) 我々の前に出るときと、まるで違う姿をしているのは、どういう訳なのか?」 (と、いささかこうふんしてたずねたのでした。) と、いささか興奮して尋ねたのでした。 (わたしは、もうかなりうまくなったふういぬむごに) 私は、もうかなりうまくなったフウイヌム語に (みぶりてぶりをまじえて、せつめいしました。) 身振り手振りを交えて、説明しました。 (「わたしたちにんげんは、さむさからみをまもるためと、もうひとつれいぎとして) 「私たち人間は、寒さから身を守るためと、もうひとつ礼儀として (ようふくというものをみにつけます。) 洋服というものを身に着けます。 (わたしがきていたのも、そのようふくなのです」) 私が着ていたのも、その洋服なのです」 (しかししゅじんは、さっぱりわからないというかおつきです。) しかし主人は、さっぱりわからないという顔つきです。 (それよりも、はだかのわたしをしげしげとみて) それよりも、裸の私をしげしげと見て (「おまえもやっぱりやふーだ」ときめつけました。) 「お前もやっぱりヤフーだ」と決めつけました。 (「おまえのひふはなめらかで、けはすくない。かおもじょうひんである。) 「お前の皮膚はなめらかで、毛は少ない。顔も上品である。 (ぎょうぎのよいことも、ことばをおぼえるかしこさも、ほかのやふーとはちがう。) 行儀のよいことも、言葉を覚える賢さも、他のヤフーとは違う。 (だが、そのようふくとやらをとったおまえのすがたは、) だが、その洋服とやらをとったお前の姿は、 (やっぱりやふーとしかおもえない」) やっぱりヤフーとしか思えない」 (「とんでもない。わたしはやふーではない」) 「とんでもない。私はヤフーではない」 (「それなら、どこからきた。もう、ことばもずいぶんおぼえたことだし) 「それなら、どこから来た。もう、言葉もずいぶん覚えたことだし (きょうはひとつ、おまえのみのうえをきこう」) 今日はひとつ、お前の身の上を聞こう」 (わたしはいそいでようふくをきて、ぽけっとからしろいはんかちをとりだして) 私は急いで洋服を着て、ポケットから白いハンカチを取り出して (まず、ふねのせつめいをはじめました。) まず、船の説明を始めました。 (「わたしは、うみのむこうのはるかとおいいぎりすというくにから) 「私は、海の向こうのはるか遠いイギリスという国から (ふねという、きでつくったおおきないれものにのって、うみをわたってきました。) 船という、木で作った大きな入れ物に乗って、海を渡ってきました。 (ふねには、ぬのでできたほがついていて、それはかぜのちからでふくらみ) 船には、布でできた帆がついていて、それは風の力でふくらみ (ふねをぐんぐんすすませるやくめをします」) 船をぐんぐん進ませる役目をします」 (わたしが、はんかちのほにいきをふきかけて、ほをふくらませてみせると) 私が、ハンカチの帆に息を吹きかけて、帆を膨らませてみせると (しゅじんはめずらしそうにながめて、わたしにたずねました。) 主人は珍しそうに眺めて、私に尋ねました。 (「そのふねとやらは、いったいだれがつくるのだ?」) 「その船とやらは、一体だれが作るのだ?」 (「もちろん、わたしたちにんげんがつくるのです」) 「もちろん、私たち人間が作るのです」 (「なんだと?このくにのゆうしゅうなふういぬむでさえ、) 「なんだと?この国の優秀なフウイヌムでさえ、 (まだつくったことのないそのようなものを、おまえたちやふーがつくるのだと?) まだ作ったことのないそのようなものを、お前たちヤフーがつくるのだと? (もしそれがほんとうなら、やふーをそこまでかしこくそだてあげた) もしそれが本当なら、ヤフーをそこまで賢く育て上げた (おまえのくにのふういぬむたちは、たいしたものだ」) おまえの国のフウイヌムたちは、たいしたものだ」 (しゅじんは、わたしをすっかりやふーときめつけていました。) 主人は、私をすっかりヤフーと決めつけていました。 (しかも、わたしのくにも、このふういぬむこくとおなじで) しかも、私の国も、このフウイヌム国と同じで (うまがくにをおさめ、くにをしはいし、やふーをかちくとしてかっているものと) 馬が国を治め、国を支配し、ヤフーを家畜として飼っているものと (おもいこんでいるのでした。) 思い込んでいるのでした。 (しゅじんにとっては、せかいはすべてうまのてんかなのです。) 主人にとっては、世界はすべて馬の天下なのです。 (そうでないことをわかってもらわなくては、これからさき) そうでないことをわかってもらわなくては、これから先 (しゅじんになにをはなしても、こんがらがってしまいます。) 主人に何を話しても、こんがらがってしまいます。
問題文を全て表示 一部のみ表示 誤字・脱字等の報告

ローズマリーのタイピング

オススメの新着タイピング

タイピング練習講座 ローマ字入力表 アプリケーションの使い方 よくある質問

人気ランキング

注目キーワード