ラズライト（Lazurite)

(ものくろをさいためをほそめたんだ)

モノクロを裂いた　目を細めたんだ

(ひかりがくりかえすげんぞうそのいみもしらないまま)

光が繰り返す現象　その意味も知らないまま

(ぬりかえるそうぞうそらをとべないぼくらは)

塗り替える想像　空を飛べない僕等は

(とおすぎるしょうけいひたすらはしった)

遠すぎる憧憬　ひたすら走った

(まきもどるげんとういくつになってもきえない)

巻き戻る幻灯　いくつになっても消えない

(ぐんじょういろのふぃるむのなかに)

群青色の　フィルムの中に

(なにかをしたかったぼくらはなにもできなかったぼくらは)

何かをしたかった僕等は　何も出来なかった僕等は

(なんでもできるようになったおもいこむことはできたみたいで)

「何でもできるようになった」　思い込むことは出来たみたいで

(ああそうだあのそらからみおろすせかいは)

ああそうだあの空から見下ろす世界は

(きっとまだだれもしらないあおでだれよりもちかくでみたいとおもう)

きっとまだ誰も知らない青で　誰よりも近くで見たいと思う

(もしもつまずいたならだれかのまえでころんでしまったら)

もしも躓いたなら　誰かの前で転んでしまったら

(あのあおのせいにしてしまおうあまりにもきれいだったからさ)

あの青のせいにしてしまおう　「あまりにも綺麗だったからさ」

(そういってさ)

そう言ってさ

(からみつくかっとうこたえのでないぼくらは)

絡みつく葛藤　答えの出ない僕等は

(いきをすってまたこうやってなにかをすてた)

息を吸って　またこうやって何かを捨てた

(ぬぐえないこうかいがあったそれでもえらんだのは)

拭えない後悔があった　それでも選んだのは

(まぎれもなくぼくのゆうきだった)

紛れもなく僕の勇気だった

(だれかになりたいぼくらがだれにもなれないぼくらが)

誰かになりたい僕等が　誰にもなれない僕等が

(だれにもならなくていいってあとどれくらいできづけるかな)

誰にもならなくて良いって　あとどれくらいで気づけるかな

(だれかとくらべなくちゃじぶんのことさえわからなくなって)

誰かと比べなくちゃ自分のことさえわからなくなって

(はじまりもおわりもすきもきらいもちがうはずなのに)

始まりも終わりも好きも嫌いも違うはずなのに

(それぞれがおもいえがくあおをぬりかさねてつくりあがるいま)

それぞれが思い描く青を塗り重ねて作り上がる今

(あざやかなぐんじょうぼくはまぎれもなくそのいちぶぶんで)

鮮やかな群青　僕は紛れもなくその一部分で

(ありますようにとただねがった)

ありますようにとただ願った

(きずあとはふかくてきえそうにないやいや)

傷跡は深くて消えそうにないや　いや

(きえなくっていいやずっとせおってく)

消えなくっていいや　ずっと背負ってく

(いつだってみらいはふかくていきのうはもうこなくて)

いつだって未来は不確定　昨日はもう来なくて

(つかいはたせるだろうかこのひびを)

使い果たせるだろうかこの日々を

(あおくひかるいっしゅんのきらめきを)

青く光る一瞬の煌めきを

(ふらふらしたっていいさしたをむいてあるいていくよりも)

フラフラしたっていいさ　下を向いて歩いていくよりも

(ただあのけしきをめざすんだぐちょくにしんじていよう)

ただあの景色を目指すんだ　愚直に信じていよう

(もしもつまずいたならだれかのまえでころんでしまったら)

もしも躓いたなら　誰かの前で転んでしまったら

(あのあおのせいにしてしまおうだってそれはみとれてしまうほど)

あの青のせいにしてしまおう　だってそれは見惚れてしまうほど

(うつくしかった)

美しかった

(いつかおわるのだからせいいっぱいのきょうをきざもう)

いつか終わるのだから　精一杯の今日を刻もう

(くりかえしうつしだすしゃしんみたいに)

繰り返し映し出す写真みたいに

(それぞれがおもいえがくあおをぬりかさねてつくりあがるいま)

それぞれが思い描く青を塗り重ねて作り上がる今

(あざやかなぐんじょうぼくはまぎれもなくそのいちぶぶんだ)

鮮やかな群青　僕は紛れもなくその一部分だ

(つかいはたそうたいせつなこのひびを)

使い果たそう大切なこの日々を

(あおくひかるいっしゅんのきらめきを)

青く光る一瞬の煌めきを