忘却無人

(だいすきだったあのへやのなかかーてんのいろがおもいだせない)

大好きだったあの部屋の中　カーテンの色が思い出せない

(たいせつだったきみのえがおがうまくおもいだせない)

大切だった君の笑顔が　うまく思い出せない

(そしていませつないこともいつかりんかくがぼけていろをうしなって)

そして今切ないこともいつか輪郭がぼけて　色を失って

(おなじことでなやんでこわくなるんだろう)

同じことで悩んで　怖くなるんだろう

(おぼえてるっておもっただいじなことは)

「覚えてる」って思った　大事なことは

(だけどぜんぜんちがったわたしはいつでも)

だけど全然違った　私はいつでも

(おっことしてにじませてぼやかして)

落っことして　滲ませて　ぼやかして

(なくしたことにきづくこともわすれて)

無くしたことに気づくことも忘れて

(たいせつだからわすれないなんてだいじだからはなさないよなんて)

大切だから忘れないなんて　大事だから離さないよなんて

(うそばっかついてへいきなかおでわたしはわすれていく)

ウソばっかついて　平気な顔で私は忘れていく

(ならばいませつないこともいつかりんかくがぼけていろをうしなって)

ならば今切ないこともいつか輪郭がぼけて　色を失って

(おなじことにくじけてせいぜいなけばいい)

同じことに挫けて　せいぜい泣けばいい

(おぼえてるっておもったつらかったことは)

「覚えてる」って思った　辛かったことは

(けどいがいとちがってわたしはいつでも)

けど意外と違って　私はいつでも

(おっことしてにじませてぼやかして)

落っことして　滲ませて　ぼやかして

(いたいきおくのとげもきばもまるめて)

痛い記憶の棘も牙も丸めて

(かなしみのうみにしずまないようなつかしいかこにおぼれないよう)

悲しみの海に沈まないよう　懐かしい過去に溺れないよう

(わかれたきみにしばられないようわたしはわすれていく)

別れた君に縛られないよう　私は忘れていく

(そしていまなやんだこともいつかりんかくがぼけていろをうしなって)

そして今悩んだこともいつか輪郭がぼけて　色を失って

(おなじことでなやんでつよくなればいい)

同じことで悩んで　強くなればいい

(ゆるせないっておもった)

許せないって思った

(ぼうじゃくぶじんにおっことしてにじませてぼやかすわたしが)

傍若無人に落っことして　滲ませて　ぼやかす私が

(それでもわたしにとげがくいこんで)

それでも私に棘が食い込んで

(はれつしてしまうまえにどうかわすれさせて)

破裂してしまう前に　どうか忘れさせて

(たいせつだからわすれないなんてだいじだからはなさないよなんて)

大切だから忘れないなんて　大事だから離さないよなんて

(うそばっかついてへいきなかおでわたしはわすれていく)

ウソばっかついて　平気な顔で私は忘れていく

(そしていませつないことはいつかりんかくがぼけていろをうしなって)

そして今切ないことはいつか輪郭がぼけて　色を失って

(あったことだけむねにあればいい)

「あったこと」だけ胸に　あればいい

(かなしみのうみにしずまないようなつかしいかこにおぼれないよう)

悲しみの海に沈まないよう　懐かしい過去に溺れないよう

(わかれたきみにしばられないようわたしはわすれていく)

別れた君に縛られないよう　私は忘れていく

(そしていまあけたばしょにあらたに)

そして今空けた場所に新たに

(なみだもいたみもぜんぶつめこんで)

涙も　痛みも　全部詰め込んで

(おなじことでなやんでつよくなればいい)

同じことで悩んで　強くなればいい