アンビバレンス

(それからどれだけたっただろうか)

それからどれだけ経っただろうか？

(しゅくめいをせおわされてから)

宿命を背負わされてから

(じょうきょうかくにんいぜんていたい)

「状況確認！」「依然停滞！」

(せかいはいまだいじょうなまんま)

世界は未だ異常なまんま

(そらにはさかなくろいたいよう)

空には魚　黒い太陽

(とりさきみだれはながうたう)

鳥咲き乱れ　花が歌う

(ふほんいでしたひーろーなんて)

不本意でした　ヒーローなんて

(のぞんだことがないわけじゃないが)

望んだことが無いわけじゃないが

(またぜんぽうにまものすうたい)

また前方に　魔物数体

(しょうねんのさけぶこえがした)

少年の叫ぶ声がした

(しめいをはたせとつげるだちゅら)

「使命を果たせ！」と告げるダチュラ

(あいつらをはいじょせよめしあ)

「あいつらを排除せよメシア！」

(のがれられないしゅくめいうけいれて)

逃れられない宿命　受け入れて

(きゅうせいさいみんぱいおにあ)

救世済民パイオニア

(くだけたおせないとめあ)

砕け！倒せ！ナイトメア

(げんそうげんじゅうすべてたおしたら)

幻想　幻獣　すべて倒したら

(つぎのすてーじで)

次のステージで

(じゅうさんめんそうのぺるそな)

十三面相のペルソナ

(しろいかめんみにつけて)

白い仮面　身につけて

(しんそうとそのくろまくを)

真相とその黒幕を

(あばきへいわとりもどせ)

暴き　平和取り戻せ！

(どれだけときはきょりはあくは)

どれだけ時は　距離は　悪は

(ながれすすみたおしただろうか)

流れ　進み　倒しただろうか？

(ほんのうのままふあんようそ)

本能のまま　不安要素

(すべてばらばらにひきさいた)

全てバラバラに引き裂いた

(もくてきとゆめなんだったっけ)

目的と夢？　なんだったっけ？

(かえるばしょもいみもわすれた)

帰る場所も　意味も忘れた

(なにをまもるなんのため)

何を守る？　何のため？

(なにとたたかいころしている)

何と戦い　殺している？

(まいおりたいかりのけるべろす)

舞い降りた怒りのケルベロス

(きょうふにただおびえるしょうじょ)

恐怖にただ怯える少女

(にがしはしないやつざきにしてやる)

逃がしはしない　八つ裂きにしてやる

(かんじょうひょうめいのにがてな)

感情表明の苦手な

(きみはぼくがまもるよ)

君は　僕が　守るよ

(いやなものぜんぶをのみこめば)

嫌なもの全部を飲み込めば

(すこしらくになれるでしょう)

少し楽になれるでしょう？

(なまいきなあのくそがきも)

生意気なあのクソガキも

(あばれまわるばけものも)

暴れ　回る　化物も

(ぜんぶぜんぶころしてやった)

全部全部殺してやった

(みんなしょうたいはじぶんだった)

みんな正体は自分だった

(そらのあなからでてくるばけもの)

空の穴から出てくる化物

(みてきづいたよぼくらみんな)

見て気づいたよ　僕ら皆

(このせかいにとじこめられてんだ)

この世界に閉じ込められてんだ

(でることができぬままずっと)

出ることが出来ぬままずっと

(きれいなものもきたないものも)

綺麗な物も汚い物も

(くらってこんなくろくそまって)

喰らってこんな黒く染まって

(ぼくはせいぎかあくまかもう)

僕は正義か悪魔か？もう

(はりついたかめんのなかのかおもわすれた)

張り付いた仮面の中の顔も忘れた

(えいごうかいきのにひりずむ)

永劫回帰のニヒリズム

(いみもみいだせないまま)

意味も見い出せないまま

(しゅくめいをただはたすだけ)

宿命をただ果たすだけ

(つぎのてきはどちらさま)

次の敵はどちら様？

(ぜんしんぜんれいでたたかう)

全身全霊で闘う

(いくじなしのばけものだ)

意気地なしの化物だ

(おんなじようしをしているね)

おんなじ容姿をしているね

(ぼくらわらいながらないていた)

僕ら　笑いながら泣いていた

(たんじゅんめいかいなしこうと)

単純明快な思考と

(まいなすごどのしこうが)

マイナス５度の思考が

(せいしんせんそうくりかえし)

精神戦争繰り返し

(ほことたてをぶつけあう)

矛と盾をぶつけ合う

(せいかいなんてみあたらずに)

正解なんて見当たらずに

(きみもぼくもぱらのいあ)

君も　僕も　パラノイア

(どっちがかってもこわれちまうせかい)

どっちが勝っても壊れちまう世界

(ひーろーもちょうじんも)

ヒーローも超人も

(さいしょからそんざいしなかった)

最初から存在しなかった

(そうかそれじゃすべて)

そうか　それじゃ　すべて

(くらいつくせ)

喰らいつくせ

(せかいのそとでまたこんにちの)

世界の外でまた今日の

(へいわのためのいけにえとして)

平和のための生贄として

(せかいのなかにまたいったいの)

世界の中にまた一体の

(じしょうひーろーがまよいこんだ)

"自称"ヒーローが迷い込んだ