ピノッキオの冒険 6
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問題文
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(それは、ふゆのさなかのさむいよるのことで)
それは、冬のさなかの寒い夜のことで
(そとではつめたいきたかぜが、ぴゅうぴゅうとふきあれていました。)
外では冷たい北風が、ピュウピュウと吹き荒れていました。
(ぴのっきおは、ぺこぺこのおなかをかかえながら)
ピノッキオは、ぺこぺこのお腹を抱えながら
(くらいみちをとぼとぼあるいていきました。)
暗い道をとぼとぼ歩いて行きました。
(でも、どこまでいっても)
でも、どこまで行っても
(おみせはいっけんもひらいていませんし、いえのもんはぴたりとしまっていますし)
お店は一軒も開いていませんし、家の門はぴたりと閉まっていますし
(とおりには、だれのすがたもみえません。)
通りには、誰の姿も見えません。
(ところが、しばらくいくと、いっけんだけまどのあいているいえがありました。)
ところが、しばらく行くと、一軒だけ窓のあいている家がありました。
(ぴのっきおはよろこんで、
「こんばんは、こんばんは」とこえをかけました。)
ピノッキオは喜んで、
「こんばんは、こんばんは」と声をかけました。
(でも、なんのへんじもありません。)
でも、何の返事もありません。
(どあをたたき、よびりんをならしましたが)
ドアをたたき、呼び鈴を鳴らしましたが
(いえのなかは、やはり、しんとしずまりかえったままです。)
家の中は、やはり、しんと静まり返ったままです。
(「えーい、こうなったら、かまうものか」)
「えーい、こうなったら、かまうものか」
(やぶれかぶれになったぴのっきおは、)
やぶれかぶれになったピノッキオは、
(ありったけのちからで、よびりんをならしつづけました。)
ありったけの力で、呼び鈴を鳴らし続けました。
(そのときようやく、いえのなかから、はなしごえがきこえてきました。)
その時ようやく、家の中から、話し声が聞こえてきました。
(「うるさいわねえ。こんなにおそくだれかしら?」)
「うるさいわねえ。こんなに遅く誰かしら?」
(「きんじょのわんぱくどものしわざだよ。)
「近所のわんぱくどもの仕業だよ。
(ねようとしているところをじゃまして、おもしろがっているんだ。)
寝ようとしているところを邪魔して、面白がっているんだ。
(よーし、どうするかみていろ。
それっ、これでもくらえ」)
よーし、どうするか見ていろ。
それっ、これでもくらえ」
など
(「ひゃっ!」
ぴのっきおはとびあがりました。)
「ひゃっ!」
ピノッキオは飛び上がりました。
(いきなり、あたまのうえからざっとみずをあびせかけられたのです。)
いきなり、頭の上からザっと水を浴びせかけられたのです。
(びっくりしたぴのっきおは、いちもくさんにいえへにげもどってきました。)
びっくりしたピノッキオは、一目散に家へ逃げ戻ってきました。
(おなかは、あいかわらずぺこぺこのままでした。)
お腹は、相変わらずぺこぺこのままでした。
(おまけに、みずをあびせかけられたおかげで、)
おまけに、水を浴びせかけられたおかげで、
(からだじゅうがぐしょぬれです。)
体中がぐしょぬれです。
(ぴのっきおは、たおれこむようにしていすにこしをおろすと)
ピノッキオは、倒れこむようにして椅子に腰を下ろすと
(ひののこっているこんろを、そばへひきよせて
あしをあたためはじめました。)
火の残っているコンロを、そばへ引き寄せて
足を温め始めました。
(あしがあたたまってくるにつれて、しだいに、まぶたがおもくなってきます。)
足が温まってくるにつれて、しだいに、まぶたが重くなってきます。
(いつのまにか、ぴのっきおはいすにこしをおろしたまま)
いつの間にか、ピノッキオは椅子に腰を下ろしたまま
(ぐっすりとねむりこんでしまいました。)
ぐっすりと眠り込んでしまいました。
(それから、どのくらいたったことでしょう。)
それから、どのくらいたったことでしょう。
(ぴのっきおのあしのさきから、けむりがうっすらとたちのぼりはじめました。)
ピノッキオの足の先から、煙がうっすらと立ち上り始めました。
(こんろのひがあしにもえうつって、
ぶすぶすと、くすぶりだしたのです。)
コンロの火が足に燃え移って、
ぶすぶすと、くすぶりだしたのです。
(そうとはしらないぴのっきおは、)
そうとは知らないピノッキオは、
(いびきをかきながら、きもちよさそうにねむりつづけました。)
いびきをかきながら、気持ちよさそうに眠り続けました。
(やがて、どあをたたくおとに、ふとめをさましてみると)
やがて、ドアをたたく音に、ふと目を覚ましてみると
(まどのそとは、もうすっかりあかるくなっていました。)
窓の外は、もうすっかり明るくなっていました。
(ぴのっきおは、ねぼけまなこでへんじをしました。)
ピノッキオは、寝ぼけまなこで返事をしました。
(「だれですかあ。
こんなにはやくから、ひとのいえのどあをたたくのは」)
「だれですかあ。
こんなに早くから、人の家のドアをたたくのは」
(「わしじゃ、わしじゃ」)
「わしじゃ、わしじゃ」
(それは、じぇぺっとじいさんのこえでした。)
それは、ジェペット爺さんの声でした。