アリアドネ（luz）

(なんまんかいところされたしまいにはじぶんがだれかもわからなくなった)

何万回と殺された。しまいには、自分が誰かも分からなくなった。

(ほんねもこころがなにをおもっているかも)

本音も、心が何を思っているかも。

(なにもわからなくなったそのすえにであった)

何も分からなくなった、その末に出会った。

(たどりついたばしょでまちがえたふたりのものがたり)

辿り着いた場所で間違えた、二人の物語。

(とざしつづけただれからのてもとどかないように)

鎖し続けた　誰からの手も届かないように

(こんなかちのないいのちはもうごみばこにすてたんだ)

「こんな価値のない命は、もう、ゴミ箱に捨てたんだ」

(やさしさはしりたくないこどくのなかでいたいと)

優しさは知りたくない　「孤独」の中でいたい、と

(きみがひろいあげたきたないこころをなんどもすてさって)

君が拾い上げた汚い心を何度も捨て去って

(むがむちゅうでぼろぼろにこわした)

無我夢中でボロボロに壊した

(なみだのいみをみないでいたかったただそれだけ)

涙の意味を見ないでいたかった　ただ、それだけ。

(こわがるいみをうしなったこのたましいが)

怖がる意味を失ったこの魂が

(そのえがおにふれてうまれかわったように)

その笑顔に触れて生まれ変わったように

(こきゅうをとりもどすいまそのさきのじぶんは)

呼吸を取り戻す　今、その先の自分は。

(なんどだってそうなんどだって)

何度だって　そう、何度だって

(あいをかんちがいしてぜつぼうして)

愛を勘違いして絶望して

(なんぜんまんかいもまちがっていたんだって)

何千万回も間違って傷んだって

(このたびはつづくよ)

この旅は続くよ

(そしてさいごにはかならずほほえむから)

そして最後には必ず微笑むから

(ばかなまんまでいびつなまんまで)

バカなまんまで　歪なまんまで

(ぼくはうたいつづけるんだ)

僕は歌い続けるんだ

(れんぼはかたちをかえぜつぼうとしゅうちゃくにむしばまれていったようだ)

恋慕は形を変え　絶望と執着に蝕まれていったようだ

(たがいをみるじあいなどうしなってなぐさめあっていただけ)

互いを観る慈愛など　失って、慰め合っていただけ。

(つながるいみをうしなったふたりのたましいに)

繋がる意味を失った　二人の魂に

(あいしつづけるなんてうそついてごめん)

「愛し続ける。」なんて、嘘ついてごめん

(きみのせいめいもしこうもなにもわからなくて)

君の、生命も思考も、何も分からなくて。

(なんどだってそうなんどだって)

何度だって　そう、何度だって

(たがいをきずつけてぜつぼうして)

互いを傷つけて、絶望して。

(なんぜんまんかいのこうかいがあったってこのみちはつづくよ)

何千万回の後悔があったって　この道は続くよ

(そしてさいごにはかならずほほえむから)

そして最後には必ず微笑むから

(ばかなまんまでいびつなまんまで)

バカなまんまで　歪なまんまで

(あなたにこいしつづけよう)

貴方に恋し続けよう

(いまもわすれぬきおくただむねのなかにいる)

今も忘れぬ記憶　ただ胸の中にいる

(とけいのはりはもどらないりんねしていくだけで)

時計の針は戻らない　輪廻していくだけで

(ぜつぼうをこどうのままにただいきていくんだ)

絶望を、鼓動のままに、ただ生きていくんだ

(そのさきにみえるけしきにきみがいなくてもいい)

その先に見える景色に、君が居なくてもいい

(またであえたらいいなつぎはほんのすこしだけやさしいぼくになれたら)

また出会えたらいいな　次はほんの少しだけ優しい僕になれたら

(なんどだってそうなんどだって)

何度だって　そう、何度だって

(あいをかんちがいしてぜつぼうして)

愛を勘違いして、絶望して。

(なんぜんまんかいもまちがっていたんだってこのたびはつづくよ)

何千万回も間違って傷んだって　この旅は続くよ

(そしてさいごにはかならずほほえむから)

そして最後には必ず微笑むから

(ばかなまんまでいびつなまんまで)

バカなまんまで　歪なまんまで

(ぼくはうたいつづけるよ)

僕は歌い続けるよ

(このものがたりのつづきはだれにもわからない)

この物語の続きは誰にも分からない

(ひとつだけたしかなことおわりはないうんめいらしい)

一つだけ確かなこと。　終わりは無い、運命らしい。

(ここまでみとどけてくれてありがとう)

ここまで見届けてくれてありがとう。

(ねがわくばまたべつのばしょで)

願わくば、また、別の場所で。

(さようなら)

さようなら。