明日の歌

(あついっていうかこのへやには)

暑いって言うかこの部屋には

(おもいでがおおすぎる)

想い出が多すぎる

(あなたにもらったものをどうしてこんなに)

あなたに貰ったものをどうしてこんなに

(だいじにおいていたんだろう)

大事に置いていたんだろう

(あのときとったしゃしんもふるくなって)

あの時撮った写真も古くなって

(このてぃーしゃつのえりもやわらかくなって)

このＴシャツの襟も柔らかくなって

(なにもかもがたのしくてせつない)

何もかもが楽しくて切ない

(むかしばなしみたいになって)

昔話みたいになって

(きょうもはなそうよっていってくる)

今日も「話そうよ」って言ってくる

(あなたのくちびるさわってみたいけど)

あなたの唇触ってみたいけど

(わらってそしらぬかおしてみていた)

笑ってそしらぬ顔して見ていた

(いいたいことがいえなくても)

言いたいことが言えなくても

(あなたのことばにうなずくだけで)

あなたの言葉に頷くだけで

(うれしかったの)

嬉しかったの

(そのくちびるはこんやもあのこにふれる)

その唇は今夜もあの子に触れる

(あすがこないなんて)

明日が来ないなんて

(おもったことがなかった)

思った事が無かった

(いつでもはじめては)

いつでも初めては

(いたくてくるしくなるんだね)

痛くて苦しくなるんだね

(これはあなたのうたいやなあなたのうた)

これはあなたの歌　嫌なあなたの歌

(だれかがはなうたであのくものむこうまで)

誰かが鼻歌であの雲の向こうまで

(わらいとばしてくれますように)

笑い飛ばしてくれますように

(あせとかなんだかわからないつらいものを)

汗とか何だか解らない辛いものを

(あついってりゆうでぜんぶながしてしまおう)

暑いって理由で全部流してしまおう

(ぬれたかみのけをにぎった)

濡れた髪の毛を握った

(もうあなたにさわってもらえないんだな)

もうあなたに触ってもらえないんだな

(このでんちきれてもずっとてんめつしたまま)

この電池切れてもずっと点滅したまま

(きっととまってはくれないし)

きっと止まってはくれないし

(うすぐらいつめたいろうかをあるくと)

薄暗い冷たい廊下を歩くと

(つめたいゆかがあしもとからかなしくする)

冷たい床が足下から悲しくする

(またおなじことばかりをかんがえては)

また同じ事ばかりを考えては

(かぜがふいたはるがむねをついたなつが)

風が吹いた春が胸をついた夏が

(いったりきたりして)

行ったり来たりして

(いたくてくるしくなるんだよ)

痛くて苦しくなるんだよ

(これはあなたのうたいやなあなたのうた)

これはあなたの歌　嫌なあなたの歌

(いつかとおいとおいあたしも)

いつか遠い遠いあたしも

(しらないあたしを)

知らないあたしを

(もういちどつつんでくれますように)

もう一度包んでくれますように

(あなたのくちびるさわってみたいけど)

あなたの唇触ってみたいけど

(わらってそしらぬかおしてみていた)

笑ってそしらぬ顔して見ていた

(いいたいことがいえなくても)

言いたいことが言えなくても

(あなたのことばにうなずくだけで)

あなたの言葉に頷くだけで

(うれしかったの)

嬉しかったの

(そのくちびるはこんやもあのこにふれる)

その唇は今夜もあの子に触れる

(あすがこないなんて)

明日が来ないなんて

(おもったことがなかった)

思った事が無かった

(いつでもはじめては)

いつでも初めては

(いたくてくるしくなるんだね)

痛くて苦しくなるんだね

(これはあなたのうたすきなあなたのうた)

これはあなたの歌　好きなあなたの歌

(だれかがはなうたであのくものむこうまで)

誰かが鼻歌であの雲の向こうまで

(わらいとばしてくれますように)

笑い飛ばしてくれますように

(わらいとばしてくれますように)

笑い飛ばしてくれますように