相対の門

(はいかいしたときにはいうのもとうつむく)

廃壊した時代に沛雨(はいう)の下俯く

(ふしぎなできごとのあくるひ)

不思議な出来事の明くる日

(うそつきしょうじきじぶんちょうみずうみ)

嘘つき　正直　自分　蝶　湖

(あめのなかもりのなかぜんあくひとのさが)

雨の中　森の中　善悪　人の性

(なきごえにふりむきのぞみをいだくのか)

泣き声に振り向き希みを抱くのか

(ぜつぼうをみるのか)

絶望を見るのか

(それともまかせる？)

それとも任せる？

(そうたいのもんうらもおもてもいぞんかんけいさ)

相対の門　裏も表も依存関係さ

(じったいのないかこはこうじょうでしかいきられない)

実態のない　過去は口上でしか生きられない

(しんそうはそうしろとくろでへだてたやぶのなか)

真相はそう　白と黒で隔てた藪の中

(そうたいのもんそれはちにあしついてひずまない)

相対の門　それは地に足ついて歪まない

(うつつをふかくとくひとのゆくすえが)

現を深く説く人の行く末が

(とうとさのかけらもないなら)

尊さの欠片も無いなら

(ぎぜんしゃけいべつどうけいうそつき！)

偽善者　軽蔑　憧憬　嘘つき！

(ひとのさがゆめのなかげんじつはじしらず)

人の性　夢の中　現実　恥知らず

(へんげんじざいぐにゃぐにゃまがりながらも)

変幻自在　ぐにゃぐにゃ曲がりながらも

(いいひとでありたい)

良い人でありたい

(あなたはどうする？)

あなたはどうする？

(ぜったいのとうそのしじょうえんじんはてんをつく)

絶対の塔　その熾盛(しじょう)煙塵は天を衝く

(しんぞうのないひとのこころをあつくとかしていく)

心臓のない人のこころを熱く溶かしていく

(かくしょうはないだけどしんじてみたいことばかり)

確証はない　だけど信じてみたいことばかり

(ぜったいのとうそれはまがりなりにもてんをさす)

絶対の塔　それはまがりなりにも天を指す

(おどろいたきょこうのかたまりばかりだ)

驚いた　虚構の塊ばかりだ

(こんなせかいだけど)

こんな世界だけど

(ひとりになりたい？)

一人になりたい？

(みんなでいきたい？)

皆で行きたい？

(ねえかいはないそれはせいごうせいをつむぐこと)

ねえ解はない　それは整合性を紡ぐこと

(じっさいはどう？ほらねしらじらしいはなしだね)

実際はどう？　ほらね白々しい弁明(はなし)だね

(けっきょくはそうくちのかずだけまどわされている)

結局はそう　口の数だけ惑わされている

(そのときみえたはいいろのかげ)

その時見えた灰色の影

(それは)

それは

(そうたいのもんそのかじょうはいぎゃくがてんをさく)

相対の門　その架上悖逆(はいぎゃく)が天を裂く

(じったいのないうそもいつかほんとにすりかわる)

実態のない嘘もいつかホントにすり替わる

(しんそうはそうここをとおりぬけたさきにある)

真相はそう　ここを通り抜けた先にある

(そうたいのもんだけどどちらがいりぐちかわからない)

相対の門　だけどどちらが入口か分からない