まちぼうけ／ロクデナシ

(ねえ)

ねえ

(どうしていつもそんなかおするの)

どうしていつもそんな顔するの

(やさしさがくるしいってしらないでしょ)

優しさが苦しいって知らないでしょ

(あのこにだっておなじえがおでさ)

あの子にだって同じ笑顔でさ

(はなさないでよだって)

話さないでよ　だって

(つらいよ)

辛いよ

(だんだんつめたいきせつになってくね)

だんだん冷たい季節になってくね

(ねんまつひとりですごすのさみしくなるでも)

年末独りで過ごすの寂しくなるでも

(あなたはわたしとちがってたのしそう)

貴方は私と違って楽しそう

(そっかでかけるよていなんだっけ)

そっか　出掛ける予定なんだっけ

(しずかなへや)

静かな部屋

(きえいるしろいいき)

消え入る白い息

(いまごろあのこといるのかな)

今頃あの子といるのかな

(むなしさでこころがひえるの)

虚しさで　心が冷えるの

(はやくわたしのばんにならないかなっておもったりしてさ)

早く私の番にならないかなって思ったりしてさ

(だから)

だから

(まってるずっとまってる)

待ってる ずっと待ってる

(いつかおわるまで)

いつか終わるまで

(ずるいひとになってもかまわないの)

狡い人になっても構わないの

(だってさてをのばしても)

だってさ手を伸ばしても

(にぎってくれないだろうから)

握ってくれないだろうから

(きもちをかくすために)

気持ちを隠すために

(むねをおさえた)

胸を押さえた

(すこしまどをあけてみたらすんだかぜ)

少し窓を開けてみたら澄んだ風

(ほてりすぎたこのきもちをさましてくれそう)

火照りすぎたこの気持ちを覚ましてくれそう

(それでもさみしくなってさぬくもりを)

それでも寂しくなってさ温もりを

(なんでもとめてしまうのだろう)

なんで　求めてしまうのだろう

(かたにかかるくたびれたもうふ)

肩にかかるくたびれた毛布

(こころだけがふるえているの)

心だけが震えているの

(びょうしんとかたむくひとかげ)

秒針と傾く陽と影

(ああ)

ああ

(なにかしないといけないのに)

何かしないといけないのに

(なにもてにつかないの)

何も手に付かないの

(ってからまってる)

って　絡まってる

(からまわってる)

空回ってる

(あなたをおもうたびに)

あなたを想うたびに

(あのこのすがたがさえぎってくるの)

あの子の姿が遮ってくるの

(なんでさ)

なんでさ

(かみさまってさ)

神様ってさ

(すこしいじわるなんだろね)

少し意地悪なんだろね

(あきれがおでとおくのそらへぼやいた)

呆れ顔で遠くの空へぼやいた

(あなたじゃないひとからよくれんらくがきて)

貴方じゃない人からよく連絡が来て

(これがあなただったらなんておもったりして)

これが貴方だったらなんて思ったりして

(わたしそのうち)

私そのうち

(ほかのひとになびいちゃうよ)

他の人に靡いちゃうよ

(ひとりでこんなきもちなのってふこうへいだよね)

独りでこんな気持ちなのって不公平だよね

(だからまってるずっとまってる)

だから待ってる ずっと待ってる

(はやくおわってよ)

早く終わってよ

(しずかにともしたきもちがつらいの)

静かに灯した気持ちが辛いの

(だってさ)

だってさ

(ひがしずんでもあしたがきてしまうように)

陽が沈んでも明日が来てしまう様に

(あなたのことをあきらめられないから)

貴方のことを諦められないから

(ひえたゆびさきでかーてんをしめたの)

冷えた指先でカーテンを閉めたの