開戦の詔勅〈現代語訳風〉

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戦争に至った理由と覚悟の全てがここににある。
日教組が教え左翼が言うような侵略戦争など、そもそも日本はしていません。
なぜ戦争に至ったか、当時の日本の覚悟と決意の全てがここに刻まれています。
当時の世界情勢と日本の立場の真実がそのまま述べられています。

現代語訳「風」です。
「朕」を「私」に訳すかどうかを悩みましたが、皇帝のみ許される第一人称なのでやはり「朕」にしました。
できるだけ原文の格調を失わないようにしましたがいかがでしょうか。
ローマ字欄のところに原文も入っています。

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問題文

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(かみがみのごかごをほゆうし、ばんせいいっけいのこういをつぐだいにっぽんていこくてんのうは、)

神々のご加護を保有し、万世一系の皇位を継ぐ大日本帝国天皇は、

天佑ヲ保有シ萬世一系ノ皇祚ヲ踐メル大日本帝國天皇ハ

(ここにちゅうじつでゆうかんななんじらしんみんにはっきりとしめす。)

ここに忠実で勇敢な汝ら臣民にはっきりと示す。

昭ニ忠誠勇武ナル汝有衆ニ示ス

(ちんはここに、べいこくおよびえいこくにたいしてせんせんをふこくする。)

朕はここに、米国及び英国に対して宣戦を布告する。

朕茲ニ米國及英國ニ對シテ戰ヲ宣ス

(ちんがりくかいぐんしょうへいは、ぜんりょくをふるってこうせんにじゅうじし、)

朕が陸海軍将兵は、全力を奮って交戦に従事し、

朕カ陸海將兵ハ全力ヲ奮テ交戰ニ從事シ

(ちんがすべてのかんりょうやくにんは、つとめにはげんでしょくむにみをささげ、)

朕が全ての官僚役人は、務めに励んで職務に身を捧げ、

朕カ百僚有司ハ勵精職務ヲ奉行シ

(ちんがしんみんはおのおのそのほんぶんをつくし、)

朕が臣民は各々その本分を尽くし、

朕カ衆庶ハ各々其ノ本分ヲ盡シ

(いちおくのこころをひとつにしてこっかのそうりょくをあげ、)

一億の心を一つにして国家の総力を挙げ、

億兆一心國家ノ總力ヲ擧ケテ

(このせんそうのもくてきをたっせいするためにてちがいのないようにせよ。)

この戦争の目的を達成するために手違いのないようにせよ。

征戰ノ目的ヲ逹成スルニ遺算ナカラムコトヲ期セヨ

(そもそもひがしあじあのあんていをかくほし、せかいのへいわにきよすることは、)

そもそも東アジアの安定を確保し、世界の平和に寄与する事は、

抑々東亞ノ安定ヲ確保シ以テ世界ノ平和ニ寄與スルハ

(おおいなるめいじてんのうと、そのいだいさをうけつがれたたいしょうてんのうがこうそうされたことで、)

大いなる明治天皇と、その偉大さを受け継がれた大正天皇が構想されたことで、

丕顯ナル皇祖考丕承ナル皇考ノ作述セル遠猷ニシテ

(ちんがつねづねふかくこころがけていることである。)

朕が常々深く心掛けている事である。

朕カ拳々措カサル所

(そしてかっこくとのこうりゅうをあつくし、)

そして各国との交流を篤くし、

而シテ列國トノ交誼ヲ篤クシ

(ぜんせかいのくにぐにとともにはんえいをなし、そしてそのよろこびをきょうゆうすること、)

全世界の国々と共に繁栄を為し、そしてその喜びを共有すること、

萬邦共榮ノ樂ヲ偕ニスルハ

(これはていこくのがいこうのようぎとしているところである。)

これは帝国の外交の要義としている所である。

之亦帝國カ常ニ國交ノ要義ト爲ス所ナリ

(いまやふこうにして、べいえいりょうこくとせんそうをかいしするにいたった。)

今や不幸にして、米英両国と戦争を開始するに至った。

今ヤ不幸ニシテ米英兩國ト釁端ヲ開クニ至ル

(こころならずもやむをえないじたいとなった。)

心ならずも已むを得ない事態となった。

洵ニ已ムヲ得サルモノアリ

(このようなじたいはけっしてちんのほんいではない。)

このような事態は決して朕の本意ではない。

豈朕カ志ナラムヤ

(ちゅうかみんこくにかんしては、いぜんよりわがていこくのしんいをりかいせず、)

中華民国に関しては、以前より我が帝国の真意を理解せず、

中華民國政府曩ニ帝國ノ眞意ヲ解セス

(みだりにとうそうをおこし、ひがしあじあのへいわをかくらんし、)

みだりに闘争を起こし、東アジアの平和を撹乱し、

濫ニ事ヲ構ヘテ東亞ノ平和ヲ攪亂シ

(ついにていこくにぶきをとらせるじたいにいたらしめ、もうよねんいじょうけいかしている。)

遂に帝国に武器をとらせる事態に至らしめ、もう四年以上経過している。

遂ニ帝國ヲシテ干戈ヲ執ルニ至ラシメ茲ニ四年有餘ヲ經タリ

など

(さいわいにこくみんせいふはなんきんせいふにあらたにかわった。)

幸いに国民政府は南京政府に新たに変わった。

幸ニ國民政府更新スルアリ

(ていこくはこのせいふと、ぜんりんのよしみをむすび、ともにていけいするようになったが、)

帝国はこの政府と、善隣の誼を結び、共に提携するようになったが、

帝國ハ之ト善隣ノ誼ヲ結ヒ相提攜スルニ至レルモ

(じゅうけいにざんぞんするせいけん(しょうかいせき)は、べいえいのひごをあてにし、)

重慶に残存する政権(蒋介石)は、米英の庇護を当てにし、

重慶ニ殘存スル政權ハ米英ノ庇蔭ヲ恃ミテ

(きょうだいであるなんきんせいふと、いまだにそうごのせめぎあうしせいをあらためない。)

兄弟である南京政府と、未だに相互のせめぎ合う姿勢を改めない。

兄弟尚未タ牆ニ相鬩クヲ悛メス

(べいえいりょうこくは、このざんぞんするしょうかいせきせいけんをしえんし、ひがしあじあのからんをじょちょうし、)

米英両国は、この残存する蒋介石政権を支援し、東アジアの禍乱を助長し、

米英兩國ハ殘存政權ヲ支援シテ東亞ノ禍亂ヲ助長シ

(へいわのびめいにかくれて、とうようをせいふくするひどうなやぼうをたくましくしている。)

平和の美名にかくれて、東洋を征服する非道な野望を逞しくしている。

平和ノ美名ニ匿レテ東洋制覇ノ非望ヲ逞ウセムトス

(そればかりかくみするくにぐにをさそい、)

そればかりか与する国々を誘い、

剩ヘ與國ヲ誘ヒ

(ていこくのしゅうへんにおいてぐんびをぞうきょうしてわがくににちょうせんし、)

帝国の周辺において軍備を増強して我が国に挑戦し、

帝國ノ周邊ニ於テ武備ヲ増強シテ我ニ挑戰シ

(さらにていこくのへいわてきつうしょうにあらゆるぼうがいをあたえ、)

更に帝国の平和的通商にあらゆる妨害を与え、

更ニ帝國ノ平和的通商ニ有ラユル妨害ヲ與ヘ

(ついにはいとてきにけいざいだんこうをして、ていこくのせいぞんにじゅうだいなるきょういをくわえている。)

遂には意図的に経済断交をして、帝国の生存に重大なる脅威を加えている。

遂ニ經濟斷交ヲ敢テシ帝國ノ生存ニ重大ナル脅威ヲ加フ

(ちんはそのようなじたいにもせいふにへいわりにかいけつさせるべく、ながいあいだにんたいしてきた。)

朕はそのような事態にも政府に平和裡に解決させるべく、長い間忍耐してきた。

朕ハ政府ヲシテ事態ヲ平和ノ裡ニ囘復セシメムトシ隱忍久シキニ彌リタルモ

(しかいべいえいはすこしもたがいゆずりあうなどというせいしんがなく、)

しかし米英は少しも互い譲り合うなどという精神がなく、

彼ハ毫モ交讓ノ精神ナク

(それかあらぬか、むやみにじたいのかいけつをひきのばしおくらせようとし、)

それかあらぬか、むやみに事態の解決を引き延ばし遅らせようとし、

徒ニ時局ノ解決ヲ遷延セシメテ

(そのかんにもますますけいざいじょう・ぐんじじょうのきょういをぞうだいしつづけ、)

その間にもますます経済上・軍事上の脅威を増大し続け、

此ノ間却ツテ益々經濟上軍事上ノ脅威ヲ増大シ

(それによってわがくにをくっぷくさせようとしている。)

それによって我が国を屈服させようとしている。

以テ我ヲ屈從セシメムトス

(このようなじたいがつづけば、)

このような事態が続けば、

斯ノ如クニシテ推移セムカ

(ひがしあじあのあんていにかんして、わがていこくのせきねんのどりょくはことごとくすいほうにきし、)

東アジアの安定に関して、我が帝国の積年の努力はことごとく水泡に帰し、

東亞安定ニ關スル帝國積年ノ努力ハ悉ク水泡ニ歸シ

(そしてていこくのそんりつじたいもまた、いままさにきわめてききにひんしている。)

そして帝国の存立自体もまた、いま正に極めて危機に瀕している。

帝國ノ存立亦正ニ危殆ニ瀕セリ

(すでにじたいはここにまでいたっている。)

既に事態はここにまで至っている。

事既ニ此ニ至ル

(もはやていこくはいまやじそんとじえいのため、)

もはや帝国は今や自存と自衛の為、

帝國ハ今ヤ自存自衞ノ爲

(けつぜんとたちあがっていっさいのしょうがいをはさいするいがいにない。)

決然と立ち上がって一切の障害を破砕する以外にない。

蹶然起ツテ一切ノ障礙ヲ破碎スルノ外ナキナリ

(わがくにをおこされたかみがみと、れきだいてんのうのしんれいをいただき、)

我が国を興された神々と、歴代天皇の神霊をいただき、

皇祖皇宗ノ神靈上ニ在リ

(ちんはなんじらしんみんのちゅうせいとぶゆうをこころからしんらいし、そしてそせんのいぎょうをおしひろめ、)

朕は汝ら臣民の忠誠と武勇を心から信頼し、そして祖先の遺業を押し広め、

朕ハ汝有衆ノ忠誠勇武ニ信倚シ祖宗ノ遺業ヲ恢弘シ

(すみやかにこのかこんをとりのぞき、ひがしあじあにえいえんのへいわをかくりつし、)

速やかにこの禍根を取り除き、東アジアに永遠の平和を確立し、

速ニ禍根ヲ芟除シテ東亞永遠ノ平和ヲ確立シ

(それによってていこくのこうえいのほぜんをきすものである。)

それによって帝国の光栄の保全を期すものである。

以テ帝國ノ光榮ヲ保全セムコトヲ期ス

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