黄色

(いまはがらすのふたをしめて)

今はガラスのふたを閉めて

(このきもちがわたしのむねをついて)

この気持ちが私の胸を突いて

(いつかめのまえのきみにとどくまで)

いつか目の前の君に届くまで

(あとどれくらいのじかんをかけて)

あとどれくらいの時間をかけて

(どんなみちをとおるだろう)

どんな道を通るだろう

(きみのこいをじゃましないように)

君の恋を邪魔しないように

(どうかきれいなままでそだってね)

どうかきれいなままで育ってね

(なんてたぶんむりだけどね)

なんてたぶん無理だけどね

(こうさてんできみをみつけたときに)

交差点で君を見つけた時に

(めがあったしゅんかんでじかんがとまる)

目があった瞬間で時間が止まる

(しんごうはあおにかわりだれかのわらうこえがした)

信号は青に変わり誰かの笑う声がした

(まだわたしはうごけないでいる)

まだ私は動けないでいる

(これいじょうこころにきみがあふれてしまえば)

これ以上心に君があふれてしまえば

(いきができなくなってしまう)

息が出来なくなってしまう

(いまはがらすのふたをしめて)

今はガラスのふたを閉めて

(もしもきみがいまとちがうかおで)

もしも君が今と違う顔で

(もっとちがったこえをしていたら)

もっと違った声をしていたら

(こんなにくるしいおもいをせずに)

こんなに苦しい思いをせずに

(きょうをすごしていたのかな)

今日を過ごしていたのかな

(たぶんちがうであいかたでも)

たぶん違う出会い方でも

(おなじようにきみをすきになったよ)

同じように君を好きになったよ

(だってそういうものだからね)

だってそういうものだからね

(わたしがわたしじゃなくなるくらい)

私が私じゃなくなるくらい

(きみのすがたしぐさをやきつけている)

君の姿しぐさを焼き付けている

(いつもしせんをたどってことばは)

いつも視線をたどって言葉は

(どれもいたくてきづかれないようにあのこをうらんで)

どれもいたくて気づかれないようにあの子を恨んで

(すこしくらいずるくてもてにはいるなら)

少しくらいずるくても手に入るなら

(そんなきたないわたしがこぼれださないように)

そんな汚い私がこぼれださないように

(いまはがらすのふたをしめて)

今はガラスのふたを閉めて

(わたしのなかでいまもうずまく)

私の中で今も渦巻く

(このきもちをめでみえるかたちにかえてしまったなら)

この気持ちを目で見える形に変えてしまったなら

(ちいさなからだをつきやぶってそらを)

小さな体を突き破って空を

(おおいきみをかくすでしょう)

覆い君を隠すでしょう

(こうさてんできみをみつけたときに)

交差点で君を見つけた時に

(めがあったしゅんかんでじかんがとまる)

目があった瞬間で時間が止まる

(しんごうはあおにかわり)

信号は青に変わり

(だれかのわらうこえがした)

誰かの笑う声がした

(まだわたしはうごけないでいる)

まだ私は動けないでいる

(これいじょうこころにきみがあふれて)

これ以上心に君があふれて

(だれかをきずつけてしまわないように)

誰かを傷つけてしまわないように

(きみのこいのおわりをねがうほんとうのわたしに)

君の恋の終わりを願う本当の私に

(いまはがらすのふたをしめて)

今はガラスのふたを閉めて