レリギオス

(ゆれたはなのおとぎばなしはかさねたことばはむくわれなくて)

揺れた華の御伽噺は　重ねた言葉は報われなくて

(ねがったはなのちりぬるを)

願った華の散りぬるを

(わすれたあなたにあいがこなくても)

忘れた貴方に愛が来なくても

(かけたつきのおとにまじるはかすれたおどりはなりやまなくて)

欠けた月の音に交じるは　掠れた踊りは鳴り止まなくて

(うがったあまのしりえるをあふれたあらたには)

穿った雨の知り得るを　溢れた新たには

(うれたしゃしのことにはじるはあまえたうしろのとびらはなくて)

熟れた奢侈の事に恥じるは　甘えた後ろの扉は無くて

(かなったあだのしにゆくをかくれたはざまにあたえるしりびれ)

叶った仇の死に逝くを　隠れた狭間に与える意味

(とびたったこちょうにらんでいるここでちってはてにかい、べつに)

飛び立った胡蝶睨んでいる　ここで散って果てに解、別に

(うらまれたことばひとつかなしみのゆくえしらず)

恨まれた言葉一つ　哀しみの行方知らず

(ふちどったどちょうにやんでいるおとでしってあめみたいねつに)

縁取った怒張に病んでいる　音で識って雨みたい熱に

(かためたことばがはなれていくんだ)

固めた言葉が離れていくんだ

(あなたがけがれたまちがいだから)

貴方が穢れた間違いだから

(はなからごうまんだってわかっているのうそみたいなひみつのいみも)

端から傲慢だって判っているの　嘘みたいな秘密の意味も

(ふれられないものゆめならさめないでといつかわすれゆくひびのこと)

触れられないもの夢なら醒めないでと　何時か忘れ往く日々の事

(からだがへだてたあがないだから)

体が隔てた贖いだから

(はなからこうざいだってわかっているのそらみたいなまなつのつみも)

端から功罪だって判っているの　空みたいな真夏の罪も

(きえたかじつとちかづけないひどいおと)

消えた果実と近づけない酷い音

(あいがはなさないいみのおとを)

愛が離さない意味の音を

(かれたくきのそとにかじるはあつめたころにはまにあわなくて)

枯れた茎の外に齧るは　集めた頃には間に合わなくて

(くさったかわのしみいるをあたえたあなたには)

腐った皮の滲み入るを　与えた貴方には

(すれたあしのほかにはしるははなれたうきよのこいわずらいで)

擦れた葦の他に走るは　離れた浮世の恋煩いで

(かざったあざのたのしみをはなれたまにかすめたかたちが)

飾った痣の楽しみを　離れた間に翳めた形が

(おりたったことうにかんでいるこぼれおちてあめみたいめぐみ)

降り立った孤島に嚙んでいる　零れ落ちて雨みたい恵

(くらぶればいのりひとつまたきみとかたりじらす)

較ぶれば祈り一つ　また君と語り焦らす

(きりとったこちょうにやんでいるとろけきってかげみたいえつに)

切り取った誇張に病んでいる　蕩け切って影みたい悦に

(はじけたことばがながれていくんだ)

弾けた言葉が流れていくんだ

(あなたがけがれたまちがいだから)

貴方が穢れた間違いだから

(はなからごうまんだってわかっているのうそみたいなひみつのいみも)

端から傲慢だって判っているの　嘘みたいな秘密の意味も

(ふれられないものゆめならさめないでと)

触れられないもの夢なら醒めないでと

(いつかわすれゆくひびのこと)

何時か忘れ往く日々の事

(からだがへだてたあがないだから)

体が隔てた贖いだから

(はなからこうざいだってわかっているのそらみたいなまなつのつみも)

端から功罪だって判っているの　空みたいな真夏の罪も

(きえたかじつとちかづけないひどいおと)

消えた果実と近づけない酷い音

(あいがはなれていくんだ)

愛がはなれていくんだ

(あなたがかさねたまちがいだから)

貴方が重ねた間違いだから

(はなからこうがんだってわかっているのうそみたいなひみつのいみも)

端から厚顔だって判っているの　嘘みたいな秘密の意味も

(きえたじじつとしられていないにぶいおと)

消えた事実と知られていない鈍い音

(きっといつかわすれゆくいみのこと)

屹度何時か忘れ往く意味の事

(ただただあなたがまちがいだから)

唯々貴方が間違いだから

(はなからぐうぞうだってわかっているのむのうみたいなきみつのいみも)

端から偶像だって判っているの　無能みたいな機密の意味も

(うれたかじつとひかりがないくらいあさ)

熟れた果実と光が無い暗い朝

(あいがはなさないきみのことを)

愛が離さない君のことを