涙雨 / A.B.C-Z

(さいしょはぬれたくなかったけど)

最初は濡れたくなかったけど

(ぬれだしたらどうでもよくなる)

濡れ出したらどうでもよくなる

(たとえばこのあめみたいに)

例えばこの雨みたいに

(いつかはきずもなれていくかな)

いつかは傷も慣れていくかな

(たまにはしばらくぬれていたい)

たまにはしばらく濡れていたい

(つよくなるこのなみだあめ)

強くなるこの涙雨

(いいかけたことば)

言いかけた言葉

(はなれたてとて)

離れた手と手

(びしょぬれでとけたふたもじのことば)

びしょ濡れで溶けたふた文字の言葉

(ふりそそいでいるなみだあめ)

降り注いでいる涙雨

(わたしのこころをみすかしたそら)

私の心を見透かした空

(かさなんてささずぬれて)

傘なんてささず濡れて

(そのうちやんでくなみだあめ)

そのうちやんでく涙雨

(へいきだよとさよならとわらう)

平気だよと　さよならと笑う

(そらにはほんねがばれてたみたい)

空には本音がバレてたみたい

(みたことないごううがふって)

見たことない豪雨が降って

(きみにもらったぼうしがぬれて)

君にもらった帽子が濡れて

(あのひのことをおもいだしたよ)

あの日のことを思い出したよ

(かぜをひきそうでばかみたいだ)

風邪をひきそうでバカみたいだ

(こどもみたいにはしってかえろうか)

子供みたいに走って帰ろうか

(ゆうやけひがくれてゆく)

夕焼け　日が暮れてゆく

(あのひにきいてたぷれいりすと)

あの日に聞いてたプレイリスト

(あのうたはどんなふうにきこえるだろう)

あの歌はどんな風に聞こえるだろう

(ふりそそいでいるなみだあめ)

降り注いでいる涙雨

(わたしのこころをみすかしたそら)

私の心を見透かした空

(かさなんてささずぬれて)

傘なんてささず濡れて

(そのうちやんでくなみだあめ)

そのうちやんでく涙雨

(へいきだよとさよならとわらう)

平気だよと　さよならと笑う

(そらにはほんねがばれてるけど)

空には本音がバレてるけど

(たくさんはれたぶんたくさんあめがふる)

たくさん晴れた分　たくさん雨が降る

(このなみだあめはえがおのふくさよう)

この涙雨は笑顔の副作用

(ちょうどいい)

ちょうどいい

(このあめがふっているあいだだけはおもいっきりないてやろう)

この雨が降っている間だけは思いっきり泣いてやろう

(ふりそそいでいるなみだあめ)

降り注いでいる涙雨

(わたしのこころをみすかしたそら)

私の心を見透かした空

(かさなんてささずぬれて)

傘なんてささず濡れて

(よほうとはちがうなみだあめ)

予報とは違う涙雨

(つよくてつめたいなみだあめ)

強くて冷たい涙雨

(でもそれでもいつかはれる)

でも、それでもいつか晴れる

(さいしょはぬれたくなかったけど)

最初は濡れたくなかったけど

(ぬれだしたらどうでもよくなる)

濡れ出したらどうでもよくなる