最後の私

(ついにうちあけることのなかったこい)

遂に打ち明けることのなかった恋

(むくわれるはずなどなかったかたおもい)

報われるはずなどなかった片思い

(くがつのかぜのなかあなたをしたったひび)

９月の風の中　貴方を慕った日々

(とおくなるこえとおさないえがお)

遠くなる声と幼い笑顔

(ふたりわらいあるいたみちおぼえてる？)

ふたり笑い歩いた道覚えてる？

(かたがふれるだけでそのめをみつめられなくなり)

肩が触れるだけでその目を見つめられなくなり

(ゆびがふれるだけでもうなにもできなくなる)

指が触れるだけでもう何もできなくなる

(あのひのわたしはあなたにどううつったの？)

あの日の私は貴方にどう映ったの？

(あなたにとってわたしはふできでもあなたにあえてわたしはかわれたの)

貴方にとって私は不出来でも貴方に会えて私は変われたの

(あなたとともにあったわたしのじかんをほんのすこしでいい、みとめてください)

貴方とともにあった私の時間をほんの少しでいい、認めてください

(ゆきはごじをすぎてからおもいでかきけすようにつもって)

雪は１７時を過ぎてから思い出かき消すように積もって

(ふたりがであったふゆがもうそこまできています)

ふたりが出会った冬がもうそこまで来ています

(あなたにであいあなたにこいをして)

貴方に出会い貴方に恋をして

(いろあせたまいにちはかがやきいろどりとりもどし)

色あせた毎日は輝き彩り取り戻し

(あなたのひとことにおもいをめぐらせては)

貴方の一言に思いを巡らせては

(うきたつわたしを、わたしはすきでした。)

浮き立つ私を、私は好きでした。

(みじかくはないこのひびのなかであなたにであえたそれがとてもだいじで)

短くはないこの日々の中で貴方に出会えたそれがとても大事で

(もうあえないことをなげきかなしむよりも)

もう会えないことを嘆き悲しむよりも

(いまはそのきせきをかみしめたい)

今はその奇跡を噛み締めたい

(いとしさてばなすことはただみおくるよりもくるしいですね)

愛しさ手放すことはただ見送るよりも苦しいですね

(こんなきもちしらなかったあなたにであうまでは)

こんな気持ち知らなかった貴方に出会うまでは

(ふたりわらいあったさいごのひ)

ふたり笑いあった最後の日

(なにもしらせずいてくれてありがとう)

何も知らせずいてくれてありがとう

(あなたのめにうつるさいごのわたしがしあわせにわらうわたしでよかった)

貴方の目に映る最後の私が幸せに笑う私でよかった

(ゆきはごじをすぎてからおもいでかきけすようにつもって)

雪は１７時を過ぎてから思い出かき消すように積もって

(ふたりがであったふゆがもうそこまできています)

ふたりが出会った冬がもうそこまで来ています

(あのひのわたしをおもいだして)

あの日の私を思い出して