アカツキアライヴァル

(ゆうしてっせんのさきさらなるたかみへきそいあうふたり)

有刺鉄線の先　更なる高みへ　競い合う二人

(ことばなどいらないあいてのよこがおだけみすえて)

言葉などいらない　相手の横顔だけ見据えて

(あたえあうしげきてをのばしたならとどくきょりにいても)

与え合う刺激　手を伸ばしたなら届く距離にいても

(けっしてそのてをとりあうことはないたがいをみとめあってた)

決してその手を取り合うことはない　互いを認め合ってた

(きみのだいやくはほかのだれにもできやしないから)

「キミの代役は他の誰にもできはしないから」

(ともにはしってしってしっとしてせなかをずっとおっていって)

共に走って知って嫉妬して　背中をずっと追っていって

(ならんでなんだこんなもんかってわらって)

並んで『なんだこんなもんか』って笑って

(はてはないっていってはっとしたさいしょはてきししてて)

「果てはない」って言ってハッとした　最初は敵視してて

(すなおになんてなんでなってってふしぎで)

素直になんてなんでなって、って不思議で

(おぼえてる)

“覚えてる？”

(おぼえているよ)

「覚えているよ」

(きみとあゆんだあのひびを)

「“キミと歩んだあの日々を”」

(けつまずきながらさながらよぞらにとどきそうなほど)

蹴躓きながら　さながら夜空に届きそうな程

(はしりつづけてたたとえもうとなりにねぇきみがいなくなっても)

走り続けてた　例えもう隣に　ねぇ、キミがいなくなっても

(なんでそんなかなしいめをしてそらをみあげるの)

“なんでそんな悲しい目をして空を見上げるの？”

(さきをはしってくっていったってげんどあるってなんてかって)

先を走ってくっていったって　限度あるってなんて勝手

(うちのかちっなんてじょうだんじゃんちゃんとわらってないてないで)

“ウチの勝ちッ！なんて冗談じゃん　ちゃんと笑って泣いてないで

(めざすばしょがあってがんばっていたんでしょう)

目指す場所があって頑張っていたんでしょう？”

(わすれない)

「忘れない」

(わすれていいよ)

“……忘れていいよ”

(きみのそのすがたをわたしのそんざいを)

「キミのその姿を」“私の存在を”

(ふりむかないでここはまだみちのとちゅうだから)

“振り向かないで。ここはまだ道の途中だから”

(まえをむこうつらいけどきみがのぞむのならば)

前を向こう　辛いけどキミが望むのならば……！

(となりでもっともっともっとっていっしょにずっとずっとずっと)

隣でもっともっともっとって　一緒にずっとずっとずっと

(すすめるとりくつなくしんじてた)

進めると理屈なく信じてた

(どうしてなんでなんでなんでってわめいてたってなんもなくて)

どうしてなんでなんでなんでって　喚いてたってなんもなくて

(はしってもはしってもおいつけない)

走っても走っても追いつけない

(わすれないわすれないからさいこうのらいばるを)

忘れない――忘れないから。最高のライバルを