ウーロンハイと春に

(みなれないまちにせをむけて)

見慣れない街に背を向けて

(かけあがったかいさつぐち)

駆け上がった改札口

(もういちどわらいあえるように)

もう一度笑い合えるように

(そっとなみだかくしてあるいてる)

そっと涙隠して歩いてる

(すれちがっていくひとのながれ)

すれ違っていく人の流れ

(わかりあえないことばかり)

分かり合えないことばかり

(もうにどともどらないじかんがきょうも)

もう二度と 戻らない時間が今日も

(またよるをながくする)

また夜を長くする

(じゅうねんごもにじゅうねんごも)

十年後も二十年後も

(かわらぬこえとはなしかたでそのまま)

変わらぬ声と話し方でそのまま

(なんでもないはなしをしよう)

なんでもない話をしよう

(そのときまでぼくがきっとうまくやるさ)

その時まで僕はきっと 上手くやるさ

(かわらないまちなみのなかで)

変わらない街並みの中で

(かわれないでのこされた)

変われないで残された

(あのみせのうーろんはいがこいめだった)

あの店のウーロンハイが濃いめだった

(きらいにはなれなかった)

嫌いにはなれなかった

(ずぶぬれになったあのひ)

ずぶ濡れになったあの日

(かいかのよそうはさきおくりになった)

開花の予想は先送りになった

(きゅうこうれっしゃのつうかまち)

急行列車の通過待ち

(にばんせんからつよいかぜがふいて)

二番線から強い風が吹いて

(もうあえなくてもだいじょうぶ)

もう会えなくても大丈夫

(なんてつよがりきせつはかわっていた)

なんて強がり 季節は変わっていた

(じゅうねんごもにじゅうねんごも)

十年後も二十年後も

(かわらぬこえとはなしかたのあなたと)

変わらぬ声と話し方のあなたと

(なんでもないはなしをしよう)

なんでもないはなしをしよう

(そのときまでぼくはきっとうまくやるさ)

その時まで僕はきっと 上手くやるさ

(ぼくらはだいじょうぶさ)

僕等は大丈夫さ