明正ロマン

(うつりかわりつづけるときのなか)

移り変わり続ける時代のなか

(ゆわえたかみをほどくよあけまえから)

結わえた髪を解く夜明け前から

(こよいこよいもつづくあいのなか)

今宵今宵も続く愛の中

(はいからにそまるのはいつぞのことか)

ハイカラに染まるのはいつぞの事か

(ああこのまちにも)

嗚呼　この街にも

(ぽつりぽつりがいとうがともりはじめる)

ポツリポツリ街灯が灯り始める

(せつなにあいのれいめいを)

刹那に愛の黎明を

(どうかかんじるままに)

どうか感じるままに

(とうきょうのそらはかわりはじめる)

東京の空は変わり始める

(はいけいどうかきっぽうを)

拝啓どうか吉報を

(ねがうさちあるように)

願う幸あるように

(いのりをやがてきたる)

祈りをやがて来る

(ふたしかなあすにむかって)

不確かな明日に向かって

(なみきどおりばしゃがいくさきには)

並木通り馬車が行く先には

(やくそくされたみらいまつのでしょうか)

約束された未来待つのでしょうか？

(ああこのまちには)

嗚呼　この街には

(みらいはうってますか)

未来は売っていますか？

(ひがしのみやこ)

東の都

(せつなにあいのれいめいを)

刹那に愛の黎明を

(どうかかんじるままに)

どうか感じるままに

(とうきょうのそらはかわりはじめる)

東京の街は変わり始める

(ようかんみえるふうけいは)

洋館見える風景は

(よあけへむかうしるべ)

夜明けへ向かう導

(いのりをやがてきたる)

祈りをやがて来る

(ふたしかなあすにむかって)

不確かな明日に向かって

(くもりぞらをながめるのは)

曇り空を眺めるのは

(ふりだすあめをよかんしてるから)

降り出す雨を予感してるから

(ららばいららばいかさをさした)

ララバイララバイ傘をさした

(うつろいながれつづけるのなら)

移ろい流れ続けるのなら

(どうかいいゆめを)

どうか良い夢を

(せつなにあいのれいめいを)

刹那に愛の黎明を

(どうかかんじるままに)

どうか感じるままに

(とうきょうのあさはのぼりはじめる)

東京の朝は昇り始める

(はいけいどうかきっぽうを)

拝啓どうか吉報を

(ねがうさちあるように)

願う幸あるように

(いのりをやがてきたる)

祈りをやがて来る

(ふたしかなあすにむかって)

不確かな明日に向かって

(めいじのよあけのかねのね)

明治の夜明けの鐘の音