幸せのキセキ

(れいぞうこのかんびーるをあけて)

冷蔵庫の缶ビールを開けて

(きょうもじぶんにいうおつかれさま)

今日も自分に言うお疲れ様

(しわがふえたなぁとしをとったなぁ)

『しわが増えたなぁ』『年を取ったなぁ』

(おれはしあわせなのかなぁ)

『俺は幸せなのかなぁ？』

(ひえたおかずをれんじでちんして)

冷えたおかずをレンジでチンして

(みなれたかきおきにめをむければ)

見慣れた書置きに目を向ければ

(おつかれさまですさきにねますね)

『お疲れ様です』『先に寝ますね』

(なぜかなみだこぼれおちた)

なぜか涙零れ落ちた

(まんいんでんしゃゆられ)

満員電車揺られ

(ふえてくのるまにおわれても)

増えてくノルマに追われても

(あいするひとのためにがんばってきたんでしょう)

愛する人のために頑張ってきたんでしょう

(にじゅうごねんのつきひかさなって)

25年の月日重なって

(うしなったものもふえてって)

失ったものも増えてって

(あなたのめのまえにあるもの)

あなたの目の前にあるもの

(それをしあわせとよぶんでしょ)

それを幸せと呼ぶんでしょ

(むねをはれるほどおおきくなくて)

胸を張れるほど大きくなくて

(じまんできるほどはでじゃなくたって)

自慢できるほど派手じゃなくたって

(あああゆんできたみちはきっとまちがいじゃない)

嗚呼　歩んできた道はきっと間違いじゃない

(たよれるものなどなにもなかった)

頼れるものなど何もなかった

(あきらめるわけにはいかなかった)

諦めるわけにはいかなかった

(いつかとすこしかわったふうけい)

いつかと少し変わった風景

(かわったのはじぶんだろうか)

変わったのは自分だろうか

(おれんじいろにそまるまち)

オレンジ色に染まる街

(おれんじらいんにゆられてかえろう)

オレンジラインに揺られて帰ろう

(いつかとおなじかわることない)

いつかと同じ変わることない

(ひとたちがてをふってる)

人たちが手を振ってる

(すりへってくくつぞこ)

すり減ってく靴底

(くびれたせびろもしゃつも)

くびれた背広もシャツも

(いままでずっとあるいてきたあかしでしょう)

今までずっと歩いてきた証でしょう

(にじゅうごねんのつきひいまさって)

25年の月日今去って

(あしたへのびてゆくかげ)

明日へ伸びてゆく影

(せなかおすひかりはあいする)

背中押す光は愛する

(かぞくのえがおただそれだけ)

家族の笑顔ただそれだけ

(おかえりただそのことばだけで)

『おかえり』ただその言葉だけで

(まだまだがんばっていけるんだって)

まだまだ頑張っていけるんだって

(ああせおってきたものはきっとひたむきなあい)

嗚呼　背負ってきたものはきっとひたむきな愛

(にじゅうごねんのつきひかさなって)

２５年の月日重なって

(しあわせはすぐそばにあって)

幸せはすぐそばにあって

(ゆびおりかぞえたなみだはもう)

指折り数えた涙はもう

(あしあとになっていた)

足跡になっていた

(にじゅうごねんのつきひかさなって)

25年の月日重なって

(うしなったものもふえてって)

失ったものも増えてって

(あなたのめのまえにあるもの)

あなたの目の前にあるもの

(それをしあわせとよぶんでしょ)

それを幸せと呼ぶんでしょ

(むねをはれるほどおおきくなくて)

胸を張れるほど大きくなくて

(じまんできるほどはでじゃなくたって)

自慢できるほど派手じゃなくたって

(ああしあわせのきせき)

嗚呼　幸せのキセキ

(きっとここにあるから)

きっとここにあるから