心中ならお嬢様部で

(さきにいってしまえば)

先に逝ってしまえば

(さきにむになりますわ)

先に無になりますわ

(かりにあのよがあっても)

仮にあの世があっても

(きっとあえはしませんわ)

きっと会えはしませんわ

(だからかんじょうをあげます)

だから感情をあげます

(あなたにさいごのかんじょうを)

貴方に最期の感情を

(わたくしをそこでみとったらあとをおってくださいませ)

私をそこで看取ったら後を追ってくださいませ

(みとられていくわたくしは)

看取られて逝く私は

(あなたよりこうきであらねば)

貴方より高貴で在らねば

(そのいのちをつくさせ)

その命を尽くさせ

(なおゆるされるものでなければ)

尚　許される者でなければ

(だからおじょうさまになりますわ)

だからお嬢様になりますわ

(せかいいちわがままなおじょうさま)

世界一我儘なお嬢様

(わたくしのしさえもうけいれるあなたであってほしいのですわ)

私の死さえも受け入れる貴方であって欲しいのですわ

(かくべつにあまいおちゃがしと)

格別に甘い御茶菓子と

(ちしどくがゆらめくおこうちゃで)

致死毒が揺らめく御紅茶で

(おわってしまうためのおちゃかいをはじめます)

終わってしまう為の御茶会を始めます

(おせきについて)

御席について

(さあぶたいはととのいました)

さあ舞台は整いました

(いくばくのみらいもわたくしたちにはもうないのだから)

幾許の未来も私達にはもうないのだから

(いまおききになって)

今お聴きになって

(ぜったいにあいらぶゆーですわ)

絶対に アイ・ラブ・ユー ですわ

(きょうしのうがそれはぜったいですわ)

今日死のうが　それは絶対ですわ

(あいおんりーあくせぷとゆーですわ)

アイ・オンリー・アクセプト・ユー ですわ

(いくすんぜんまでおわすれにならないで)

逝く寸前までお忘れにならないで

(こときれるまであいうぉんちゅー)

事切れる迄 アイ・ウォント・ユー

(じかんはすすみせかいはうごき)

時間は進み世界は動き

(だけどわたくしとあなたはおわるの)

だけど私と貴方は終わるの

(かんそくのしゅうてん)

観測の終点

(かんじょうのけつまつ)

感情の結末

(つくりだすのはけつろん)

作り出すのは結論

(わたくしたちのけつろん)

私達の結論

(わたくしのさいごをみとどけるあなたのかおがしりたいの)

私の最期を見届ける貴方の顔が知りたいの

(こんなわがままをゆるされるおじょうさまでなくては)

こんな我儘を許されるお嬢様でなくては

(ぜったいにあいらぶゆーですわ)

絶対に アイ・ラブ・ユー ですわ

(どんなときもこれはぜったいですわ)

どんな時も　これは絶対ですわ

(すていばいまいさいどですわ)

ステイ・バイ・マイ・サイド ですわ

(ぜんぶのかんじょうでわたくしをみて)

全部の感情で私を見て

(ぜったいにあいらぶゆーですわ)

絶対に アイ・ラブ・ユー ですわ

(いつしんでもそれはぜったいですわ)

いつ死んでも　それは絶対ですわ

(あいおんりーあくせぷとゆーですわ)

アイ・オンリー・アクセプト・ユー ですわ

(いくすんぜんまでおわすれにならないで)

逝く寸前までお忘れにならないで

(さいごのおちゃかいはいまわのきわで)

最期の御茶会は今際の際で