君色の魔法

(せわしなくふりつもるかわいたゆきはあじけないこのまちをしろくつつんだ)

忙しなく降り積もる乾いた雪は味気ないこの街を白く包んだ

(ふいにふれるてとてとまどうしぐさほほをあからめて「さむいね」って)

不意に触れる手と手戸惑う仕草頬を赤らめて「寒いね」って

(びるのあいだにふくかぜはきょうもつめたくふわふわときみのかみやさしくなでた)

ビルの間に吹く風は今日も冷たくふわふわと君の髪やさしく撫でた

(いつかみたこうさてんをふるすがたあぁ、わすれたくないんだ)

いつか見た交差点を振る姿あぁ、忘れたくないんだ

(いまきみはどこかでわらえていますか？ふれあったぬくもりおぼえていますか？)

今君は何処かで笑えていますか？触れ合った温もり覚えていますか？

(ときにはもうとめどなくなみだがあふれだしそうなんだ)

時にはもうとめどなく涙が溢れ出しそうなんだ

(きえそうなめでぼくのてをとっておなじなみだながしてくれた)

消えそうな目で僕の手を取って同じ涙流してくれた

(きづいたんだどうしようもなく)

気づいたんだどうしようもなく

(ほかのだれでもないきみがすきなんだ)

他の誰でもない君が好きなんだ

(すれちがうかいさつふるえてたのはたぶんふゆのせいなんかじゃなくて)

すれ違う改札震えてたのはたぶん冬のせいなんかじゃなくて

(ふたりだけのひみつもふえたねとはしゃぐきみがこいしくなるんだ)

二人だけの秘密も増えたねとはしゃぐ君が恋しくなるんだ

(こーひーにうかんだなさけないかおきっときみならわらいとばしてくれた)

コーヒーに浮かんだ情けない顔きっと君なら笑い飛ばしてくれた

(だれもいないばすていためいきひとつあぁ、かっこうわるいな)

誰もいないバス停ため息ひとつあぁ、格好悪いな

(ぼくがえがいたみらいはゆきのよるにきみがとなりでかなえてくれた)

僕が描いた未来は雪の夜に君が隣で叶えてくれた

(「なんでもない」とつぶやいためはかすかにうるんできらめいた)

「なんでもない」と呟いた目は微かに潤んで煌めいた

(つたえたいおもいはとじこめたままかじかんだてそっとぽけっとによんだ)

伝えたい想いは閉じ込めたまま悴んだ手そっとポケットに呼んだ

(うれしかったんだそのたいおんが)

嬉しかったんだその体温が

(あさいこきゅうでさえまっしろにそめてゆく)

浅い呼吸でさえ真っ白に染めてゆく

(はりさけそうなおもいさえかくしてしまおうか)

張り裂けそうな想いさえ隠してしまおうか

(たとえこごえそうなよるだってさびしくないとうそをついて)

たとえ凍えそうな夜だって寂しくないと嘘をついて

(いまきみはどこかでわらえていますか？ふれあったぬくもりおぼえていますか？)

今君は何処かで笑えていますか？触れ合った温もり覚えていますか？

(ときにはもうとめどなくなみだがあふれだしそうなんだ)

時にはもうとめどなく涙が溢れ出しそうなんだ

(ふゆがすぎさったまちにはきれいななないろのまほうをかけたのは)

冬が過ぎ去った街には綺麗な七色の魔法をかけたのは

(それはきっとぼくにしかみえないまぎれもないきみだった)

それはきっと僕にしか見えない紛れもない君だった

(はなさないように)

離さないように