汚れた指

(どっぷりつかるまで)

ドップリ浸かるまで

(じかんはかかりません)

時間はかかりません

(ようはすてきによごとまひる)

要は素敵に　夜毎　麻痺る

(かんみをうりにするおとしごろにそうおう)

甘味を売りにする　お年頃に相応

(そちらさいどにはぞくしません)

そちらサイドには属しません

(まくらをかくしたこねこに)

枕を隠した子猫に

(おかねをふるざっしゅ)

お金を振る雑種

(ほうそうしはゆっくりとね)

包装紙はゆっくりとね

(さいごのいちまいのこしてつなげる)

最後の一枚残して繋げる

(ぜんさいにはあきたの)

前菜には飽きたの

(きょうはふたりだけのきねんび)

今日は二人だけの　記念日

(いとしいきもちを)

愛しい気持ちを

(さんぎょういないにまとめておくるわ)

三行以内にまとめて送るわ

(うわきはやめてね？)

浮気はやめてね？

(あしたもあえるの？)

明日も逢えるの？

(えらんでね？)

選んでね？

(こっちのみずのほうがあまいとまきちらす)

こっちの水のほうが甘いと撒き散らす

(くろねこにつれられてつぎへ)

黒猫に連れられて　次へ

(あくまでまてません)

空くまで待てません

(ねらういすはただひとつよ)

狙う椅子は只一つよ

(うでぐみんでただいまでひとり)

腕組んでただいまで一人

(でんわでもうひとり)

電話でもう一人

(まきえでもうひとり)

撒き餌でもう一人

(みんなあいしてるから)

みんな愛してるから

(きょうもさびしいからおねがい)

今日も淋（さび）しいから　お願い

(にんきのおしごと)

人気のお仕事

(さんだいめりっとをおしえてあげる)

三大メリットを教えてあげる

(あびれる。)

浴びれる。

(かわれる。)

変われる。

(でぐちをわすれてたのしめる。)

出口を忘れて楽しめる。

(よごれたゆびでかぞえましょう)

汚れた指で数えましょう

(あなただけはうらぎらない)

あなただけは裏切らない

(はじめてこいこがれたひと)

初めて恋焦がれた人

(わたしをかえてくれたあのひと)

私を変えてくれたあの人

(あまいみずをふくませきえた)

甘い水を含ませ消えた

(いとしいきもちを)

愛しい気持ちを

(さんぎょういないにまとめておくるわ)

三行以内にまとめて送るわ

(うわきはやめてね？)

浮気はやめてね？

(あしたもあえるの？)

明日も逢えるの？

(そのつぎもつぎも？)

その次も次も？

(うかするじかんね)

羽化する時間ね

(はばたけるとこまではばたくつもり)

羽ばたけるとこまで羽ばたくつもり

(こよいはどのような)

今宵はどのような

(みかえりおもとめしましょうか)

見返り　お求めしましょうか

(みわくのおしごと)

魅惑のお仕事