祈っているだけ

(いのっているだけ)

祈っているだけ

(ほんとうのこえはちゅうをただよっていて)

本当の声は宙を漂っていて

(びょうどうにせおったふこうにただよっていて)

平等に背負った不幸にただ酔っていて

(しょうもうのいっぽうばかりのまいにちに)

消耗の一方ばかりの毎日に

(すがっているだけ)

縋っているだけ

(ゆめものがたりだとはしっていた)

夢物語だとは知っていた

(いつほころびだすかもわからない)

いつ綻び出すかもわからない

(めるへんのなかだけがいばしょだから)

メルヘンの中だけが居場所だから

(きのうのわたしをおもいだせない)

昨日の私を思い出せない

(はじめてかわしたことばのいちもじも)

初めて交わした言葉の一文字も

(わらうしぐさをからかういっしゅんでさえも)

笑う仕草を揶揄う一瞬でさえも

(なにもかもまちがいだった)

何もかも間違いだった

(それでもあなたにそいたくて)

それでも貴方に添いたくて

(かなでたこのめろでぃーはこーりんゆー)

奏でたこのメロディーはコーリンユー

(うつくしきけつまつをもとめるなんて)

「美しき結末を求める」なんて

(かなわないせかいなのに)

叶わない世界なのに

(ほんとうのこえがのうをさえぎってきてどうどうとせいをこうわたしにいきまいて)

本当の声が脳を遮ってきて　堂々と生を乞う私に息巻いて

(もうどうにだってなればとまいにちがよどんでゆくだけ)

もうどうにだってなればと毎日が　淀んでゆくだけ

(きせつだけがざんこくにすぎてゆくこのさきのこたえなどいわないで)

季節だけが残酷に過ぎてゆく　この先の答えなど言わないで

(あなたののぞむあしたがわたしではいろどれないとわかってた)

貴方の望む明日が私では　彩れないとわかってた

(こころがいまにもはりさけそうだってそれがわたしのゆいいつのめんざいふだって)

心が今にも張り裂けそうだって　それが私の唯一の免罪符だって

(いままでのてんばつなんだ)

今までの天罰なんだ

(あなたをうしないたくなくてかなでたこのめろでぃーはこーりんゆー)

貴方を失いたくなくて　奏でたこのメロディーはコーリンユー

(いまわしきこうかいをわすれるなんてかなわないせかいなのにねがいなのに)

「忌まわしき後悔を忘れる」　なんて　叶わない世界なのに願いなのに