平熱

(さんじゅうろくどあなたとはただのともだち)

36.0°C 貴方とはただの友達

(たまにあうぐらいがちょうどいいの)

たまに会うぐらいが丁度いいの

(「あいしてる」ことばとはただのまじない)

『愛してる』言葉とはただの呪い

(ねつをあげればおわるかんけい)

熱を上げれば終わる関係

(まちあわせはいつものやどつきいちだけのおうせ)

待ち合わせはいつもの宿 月一だけの逢瀬

(のみやをはさんでたまにりっぷりっぷさーびす)

飲み屋を挟んでたまに リップ リップ サービス

(おわりちょくごのたばこのひせなかあわせのにじゅうにじ)

終わり直後のタバコの火 背中合わせの22時

(かるーあみるくとまざるにがいきすのあじが)

カルーアミルクと混ざる 苦いキスの味が

(いまでもくちびるにのこってる)

今でも唇に残ってる

(さんじゅうななどあなたとはただのともだち)

37度 貴方とはただの友達

(たまにあうぐらいがちょうどいいの)

たまに会うぐらいが丁度いいの

(「あいしてる」ことばとはただのまじない)

『愛してる』言葉とはただの呪い

(ねつをあげればおわるかんけい)

熱を上げれば終わる関係

(うわのそらこころなしかちらちらのぞくつうち)

上の空 心なしか チラチラ 覗く通知

(こうすいがかわったこともぜんぶぜんぶｉｔ’ｓｏｂｖｉｏｕｓ)

香水が変わったことも 全部 全部 it's obvious

(あなたごのみのあのこからたえぬれんらくきづくでしょ)

貴方好みのあの子から 耐えぬ連絡気づくでしょ

(かおのほてりをすこしあかいちーくでかくす)

顔の火照りを少し 赤いチークで隠す

(きっときっとどくせんしたいわけじゃない)

きっときっと 独占したいわけじゃない

(そのひとみでめのまえのわたしだけ)

その瞳で 目の前の私だけ

(さんじゅうななどあなたとのただのかけひき)

37.0°C 貴方とのただの駆け引き

(つれないたいどがすこしいやだ)

つれない態度が少し嫌だ

(「だきしめて」わたしだけみてよいまだけ)

『抱きしめて』私だけ見てよ今だけ

(もとめているのはひとつだけ)

求めているのは一つだけ

(さんじゅうろくどあなたとはただのおあそび)

36.0°C 貴方とはただの御遊び

(そういいきかせてもたえきれない)

そう言い聞かせても耐え切れない

(だかれてもあなたとはただのともだち)

抱かれても貴方とはただの友達

(くちにだせないさめないおんど)

口に出せない冷めない温度

(さんじゅうはちどあなたとはただのひあそび)

38.0°C 貴方とはただの火遊び

(かわらないおんどじゃたえきれない)

変わらない温度じゃ 耐え切れない

(「あいしてる」ことばとはただののろいね)

『愛してる』言葉とはただの呪いね

(へいねつたもてばつづくかんけい)

平熱保てば 続く関係

(もろいかんけい)

脆い関係