生命とは何か

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投稿者投稿者ひよこのこいいね1お気に入り登録
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(そもそもかがくしゃというのは、あるいっていのもんだいについては、)

そもそも科学者というのは、ある一定の問題については、

(かんぜんなてっていしたちしきをみにつけているものだとかんがえられています。)

完全な徹底した知識を身につけているものだと考えられています。

(したがって、かがくしゃはじぶんがじゅうぶんにつうぎょうしていないもんだいについては、)

したがって、科学者は自分が十分に通暁していない問題については、

(ものをかかないものだとせけんではおもっています。)

ものを書かないものだと世間では思っています。

(このようなことがかがくしゃたるもののおかしてはならないおきてとしてとおっています。)

このようなことが科学者たるものの侵してはならない掟として通っています。

(このたびは、わたしはとにかくこのみぶんをほうきして、)

このたびは、私はとにかくこの身分を放棄して、

(このみぶんにつきまとうおきてからじゆうになることをゆるしていただきたいとおもいます。)

この身分に付きまとう掟から自由になることを許していただきたいと思います。

(これにたいするわたしのいいわけはつぎのとおりです。)

これに対する私の言い訳は次の通りです。

(われわれは、すべてのものをほうかつするとういつてきなちしきをもとめようとするねつぼうを、)

われわれは、すべてのものを包括する統一的な知識を求めようとする熱望を、

(せんぞだいだいうけついできました。)

先祖代々受け継いできました。

(がくもんのさいこうのでんどうにあたえられたそうごうだいがくのなは、)

学問の最高の殿堂に与えられた総合大学の名は、

(こだいからいくせいきものじだいをつうじて、そうごうてきなすがたこそ、)

古代から幾世紀もの時代を通じて、総合的な姿こそ、

(じゅうぜんのしんらいをあたえらるべきゆいいつのものであったことを、)

十全の信頼を与えらるべき唯一のものであったことを、

(われわれのこころにめいきさせます。)

われわれの心に銘記させます。

(しかし、すぐる100ねんあまりのあいだに、がくもんのたしゅたようのぶんしは、)

しかし、過ぐる100年余の間に、学問の多種多様の分枝は、

(そのひろさにおいても、またそのふかさにおいてもますますひろがり、)

その広さにおいても、またその深さにおいてもますます拡がり、

(われわれはきみょうなむじゅんにちょくめんするにいたりました。)

われわれは奇妙な矛盾に直面するに至りました。

(われわれは、いままでにしられてきたことのそうわをむすびあわせて)

われわれは、今までに知られてきたことの総和を結び合わせて

(ひとつのぜんいつてきなものにするにたりるしんらいできるそざいが、)

一つの全一的なものにするに足りる信頼できる素材が、

(いまようやくかくとくされはじめたばかりであることを、はっきりとかんじます。)

今ようやく獲得され始めたばかりであることを、はっきりと感じます。

など

(ところがいっぽうでは、ただひとりのにんげんのずのうが、)

ところが一方では、ただ一人の人間の頭脳が、

(がくもんぜんたいのなかのひとつのちいさなせんもんりょういきいじょうのものをじゅうぶんにしはいすることは、)

学問全体の中の一つの小さな専門領域以上のものを十分に支配することは、

(ほとんどふかのうにちかくなってしまったのです。)

ほとんど不可能に近くなってしまったのです。

(このむじゅんをきりぬけるには(われわれのしんのもくてきがえいきゅうに)

この矛盾を切り抜けるには(われわれの真の目的が永久に

(するためには)、われわれのなかのだれかが、)

するためには)、われわれの中の誰かが、

(もろもろのじじつやりろんをそうごうするしごとにおもいきっててをつけるよりほかにはみちがないと)

諸々の事実や理論を総合する仕事に思い切って手を着けるより他には道がないと

(おもいます。たとえそのじじつやりろんのじゃっかんについては、)

思います。たとえその事実や理論の若干については、

(またぎきでふかんぜんにしかしらなくとも、またものわらいのたねになるきけんをおかしても、)

又聞きで不完全にしか知らなくとも、また物笑いの種になる危険を冒しても、

(そうするよりほかにはみちがないとおもうのです。)

そうするより他には道がないと思うのです。

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