鈍色の臨終

(おしえてひらいたきずのとじかたを)

教えて　開いた傷の閉じ方を

(おしえてこわれたこころのいやしかたを)

教えて　壊れた心の癒し方を

(おしえてまぶしいきおくのけしかたを)

教えて　眩しい記憶の消し方を

(おしえてもどれないおもいでのわすれかたを)

教えて　戻れない思い出の忘れ方を

(おしえておわったあいのけしかたを)

教えて　終わった愛の消し方を

(おしえておかしたつみのつぐないかたを)

教えて　犯した罪の償い方を

(おしえていとしいひとのわすれかたを)

教えて　愛しい人の忘れ方を

(おしえておしえておしえて)

教えて　教えて　教えて

(あしたがもうこなくてもいい)

明日がもう来なくてもいい

(よわったてとあしがおもたい)

弱った手と足が重たい

(そらはにびいろせかいがもう)

空は鈍色　世界がもう

(おわろうとしてるみたい)

終わろうとしてるみたい

(いつもふたりが)

いつも2人が

(さびしさをわけあったちいさなくらしが)

寂しさを分け合った小さな暮らしが

(あのひからどれだけのきせつがすぎても)

あの日からどれだけの季節が過ぎても

(まだきえない)

まだ消えない

(そっとおもいでをとりだしてはくるしみむせぶ)

そっと思い出を取り出しては苦しみ咽ぶ

(そんなひびがもうどれくらいたつだろう)

そんな日々がもうどれくらい経つだろう

(むねふさがるせかいでくるしまずにいるでしょうか)

胸塞がる世界で苦しまずにいるでしょうか

(こんなにとらわれているのは)

こんなに囚われているのは

(もしかしてぼくだけ)

もしかして僕だけ？

(いつもふたりが)

いつも2人が

(なにげないやりとりでうめていたじかんが)

何気ないやり取りで埋めていた時間が

(こんなにもいとおしくむねをこがすなんて)

こんなにも愛おしく胸を焦がすなんて

(しらなかったの)

知らなかったの

(もしもかなうなら)

もしも叶うなら

(きみにあいたいよ)

君に会いたいよ

(そらがわれあらしがぼくらをおそっても)

空が割れ嵐が僕らを襲っても

(こんどはてをはなさないよ)

今度は手を離さないよ

(こわれはじめおわりにむかいきえゆくしかいで)

壊れ始め終わりに向かい消えゆく視界で

(もうろうとにごったそらにおもかげがおよぐ)

朦朧と濁った宙に面影が泳ぐ

(いつもふたりが)

いつも2人が

(さびしさをうめあったささやかなきおくが)

寂しさを埋めあったささやかな記憶が

(せかいのおわりとともにくずれてきえる)

世界の終わりと共に崩れて消える

(きえてしまう)

消えてしまう

(さよならだけが)

さよならだけが

(ほうわしてさまよいせかいをうめていく)

飽和して彷徨い世界を埋めていく

(かなしいうたがなりひびいてる)

悲しい歌が鳴り響いてる

(もしもかなうなら)

もしも叶うなら

(きみにあいたいよ)

君に会いたいよ

(いつもふたりがわらってた)

いつも2人が笑ってた

(あのひのように)

あの日のように

(おしえてひらいたきずのとじかたを)

教えて　開いた傷の閉じ方を

(おしえてこわれたこころのいやしかたを)

教えて　壊れた心の癒し方を

(おしえてまぶしいきおくのけしかたを)

教えて　眩しい記憶の消し方を

(おしえてもどれないおもいでのわすれかたを)

教えて　戻れない思い出の忘れ方を

(おしえておわったあいのけしかたを)

教えて　終わった愛の消し方を

(おしえておかしたつみのつぐないかたを)

教えて　犯した罪の償い方を

(おしえていとしいひとのわすれかたを)

教えて　愛しい人の忘れ方を

(おしえておしえておしえて)

教えて　教えて　教えて