Pierrot

(くだらないはなしをしながらあるいた)

「下らない話をしながら歩いた

(あのみちをきみはまだおぼえていますか)

あの道を君はまだ覚えていますか」

(たりないことばでかたってくれた)

「足りない言葉で語ってくれた

(あのゆめをきみはまだおいかけていますか)

あの夢を君はまだ追いかけていますか」

(もうにどときみをなかせたくないから)

「もう二度と君を泣かせたくないから

(とおくでみまもることをえらぶよ)

遠くで見守ることを選ぶよ」

(きみさえしあわせならぼくのことなんてさ)

「君さえ幸せなら僕のことなんてさ

(わすれてしまってもかまわないんだ)

忘れてしまっても構わないんだ」

(まるできまりもんくみたいなことば)

まるで決まり文句みたいな言葉

(そこにあるうそもみぬけないなら)

そこにある嘘も見抜けないなら

(なんどだってやりなおすよ)

何度だってやり直すよ

(ぼくのいきがとまるそのときまで)

僕の息が止まるその瞬間（とき）まで

(じかんはまだあるから)

時間はまだあるから

(いまはもうすこしだけぼくじゃないぼくをあいしていてね)

いまはもう少しだけ僕じゃない"僕"を愛していてね

(なまえもしらないほかのだれかが)

名前も知らない他の誰かが

(こんなぼくのことをばかにしたとしても)

こんな僕のことを馬鹿にしたとしても

(ひとがいうそのじょうしきにたてついてみたいな)

人が言うその常識に盾突いてみたいな

(きずつけたぶんだけきずついてみたいな)

傷付けた分だけ傷付いてみたいな

(ぼくがてにするのはきまっていつも)

僕が手にするのは決まっていつも

(わすれることのできないいたみなんだ)

忘れることの出来ない痛みなんだ

(でもぼくはどこかににげみちをつくれるほどきようじゃないから)

でも僕は何処かに逃げ道を作れるほど器用じゃないから

(なんどだってやりなおすよ)

何度だってやり直すよ

(なんておろかなやつだとわらわれても)

なんて愚かな奴だと嗤われても

(かんじたものすべてが)

感じたもの全てが

(どこかとおいひのゆめだったとしても)

どこか遠い日の夢だったとしても

(もういちどふれたいから)

もう一度触れたいから

(どうかもうすこしだけぼくじゃないぼくをあいしていてね)

どうかもう少しだけ僕じゃない"僕"を愛していてね