刑訴 公判2

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(かしつはんとそいんへんこう)

・過失犯と訴因変更

(かしつはんにおいては、はんざいじじつのこうせいようそのうち、)

過失犯においては、犯罪事実の構成要素のうち、注意義務の発生根拠と

(なるぐたいてきじょうきょう)

なる具体的状況注意義務の内容注意義務違反の態様が訴因に記載され

(る。このうち、しんぱんたいしょうかくていにひつよ)

る。このうち、審判対象画定に必要な事実は、構成要件的事実たるに該

(とうするじじつ)

当する事実

(じつにへんどうがあったとい)

→に変更がある場合には審判対象画定に必要な事実に変動があったとい

(える)

える

(んへんこうひつよう)

→訴因変更必要

(ちゅうかんそいんのかいざい)

・中間訴因の介在

(とうじしゃしゅぎのした、しんぱんたいしょうたるそいんのせっていへんこうはけんさつかんのせんけんであるか)

当事者主義の下、審判対象たる訴因の設定・変更は検察官の専権であるか

(ら、けんさつかんによるそいんへんこうをよういにすべく、げんそいんをきじゅんとすべき)

ら、検察官による訴因変更を容易にすべく、現訴因を基準とすべき

(こうそじじつのどういつせい)

・公訴事実の同一性

(どうこしょうとなるべきものであ)

同項は新訴因が旧訴因との関係で一回的な処罰の対象となるべきものであ

(るにもかかわじることをかいひ)

るにも関わらず、別訴の提起を許して二重処罰の危険が生じることを回避

(すべくもうけられたもの)

すべく設けられたもの

(んのわくないにふくみ)

→かかる趣旨から、公訴事実の同一性は両訴因が一個の刑罰権の枠内に含

(まれているかというかんてんからはんだんすべき)

まれているかという観点から判断すべき

(ぐたいてきには、りょうそいんのきほんてきじじつかんけいのどういつせいをきじゅんとしつつ、ひりょうりつぜき)

具体的には、両訴因の基本的事実関係の同一性を基準としつつ、非両立関

(かかりのうむをほじゅうてきにかんあんすべき)

係の有無を補充的に勘案すべき

(ふてきほうそいんへのそいんへんこうのかひ)

・不適法訴因への訴因変更の可否

など

(とうじしゃしゅぎものと、そいんへんこうはけんさつかんのせんけんじこう(247くだり、312くだり1こう)ふ)

当事者主義下、訴因変更は検察官の専権事項(247条312条1項)不

(てきほうそいんへのへんこうはしんそいんにおけるしょうらいのじったいさいばんかくとくのためになされる)

適法訴因への変更は新訴因における将来の実体裁判獲得のためになされる

(もの)

もの

(んそくかのう)

→原則可能

(もっとも、しんそいんにつきこうそじこうがかんせいしめんそとなるばあいにはしょうらいにおけ)

もっとも、新訴因につき公訴時効が完成し免訴となる場合には将来におけ

(るじったいさいばんかくとくはふかのう)

る実体裁判獲得は不可能

(がいてきにふか)

→かかる場合は例外的に不可

(そいんへんこうのときてきげんかい)

・訴因変更の時的限界

(とうじしゃしゅぎのしたそいんのせっていへんこうがけんさつかんのせんけんである(247くだり、312くだり1)

当事者主義の下訴因の設定・変更が検察官の専権である(247条312条1

(こう)からといって、しいてきなうんようはゆるされず、そいんへんこうがいちじるしくそしょうをちえん)

項)からといって、恣意的な運用は許されず、訴因変更が著しく訴訟を遅延

(させるなどのとくべつのじじょうがあるばあいには、けんりらんよう(きそく1くだり2こう)にあた)

させる等の特別の事情がある場合には、

(りゆるされない)

権利濫用(規則 1 条 2 項)にあたり許されない

(しゃくめいぎむとそいん)

・釈明義務と訴因

(そしょうけいざいのけんちおよびひこくにんにふひつようなてつづきてきふたんをあたえることをぼうしす)

訴訟経済の見地及び被告人に不必要な手続き的負担を与えることを防止す

(るかんてんから、「つみとなるべきじじつ」のとくていにふかけつなじこうがふめいかくである)

る観点から、「罪となるべき事実」の特定に不可欠な事項が不明確である

(ばあいには、さいばんしょはけんさつかんにしゃくめい(きそく208じょう1こう)をもとめるべきであり、しゃく)

場合には、裁判所は検察官に釈明(規則208条1項)を求めるべきであり、釈

(めいがされたときは、そのないようはとうぜんにそいんのないようとなる)

明がされたときは、その内容は当然に訴因の内容となる

(そうてんいつだつにんてい)

・争点逸脱認定

(そいんはひこくにんのぼうぎょのそとわくをかくするのにたいし、そうてんはそのなかでさらにひこく)

訴因は被告人の防御の外枠を画するのに対し、争点はその中でさらに被告

(じんのぼうぎょけんをじっしつかし、ひこくにんのあらそうけんりをほしょうするもの)

人の防御権を実質化し、被告人の争う権利を保障するもの

(ひこくにんにとってふいうちとなるそうてんいつだつにんてい)

→具体的な審理経過に鑑み、被告人にとって不意打ちとなる争点逸脱認定

(は、ひこくにんのあらそうけんりをしんがいするものであり、てきせつなそしょうしきをかきいほう)

は、被告人の争う権利を侵害するものであり、適切な訴訟指揮を欠き違法

(そいんへんこうめいれいぎむ)

・訴因変更命令義務

(するぐたいてきはんざい)

当事者主義の下、審判対象は一方当事者たる検察官の主張する具体的犯罪

(じじつたるそいんであり、そのせっていはけんさつかんのにんむ)

事実たる訴因であり、その設定は検察官の任務

(いぎむはげんそくとしてひてい)

→訴因変更命令義務は原則として否定

(もっとも、けんさつかんのふちゅういをほうちするのはしんじつしゅぎからだとうでない)

もっとも、検察官の不注意を放置するのは真実主義から妥当でない

(めいれいぎむをみとめる)

→犯罪の重大性と証拠の明確性を要件として例外的に命令義務を認める

(ぜんかしょうこ)

・前科証拠

(ぜんかはひこくにんのはんざいせいこうといったじっしょうてきこんきょのとぼしいじんかくひょうかにつながり)

前科は被告人の犯罪性向といった実証的根拠の乏しい人格評価につながり

(やすく、じじつにんていをあやまらせるおそれがある)

やすく、事実認定を誤らせるおそれがある

(てきに)

→このようなおそれがない場合に限り証拠能力が認められる。具体的に

(かにかかるはんざい)

は、前科にかかる犯罪

(じいどこくじ)

事実が顕著な特徴を有し、それが起訴にかかる犯罪事実と相当程度酷似

(んできるばあい)

し、それ自体で両者の犯人が同一であると合理的に推認できる場合

(いほうしゅうしゅうしょうこはいじょほうそく)

・違法収集証拠排除法則

(うさよくせいというはいじょほうそくの)

適正手続の保障、司法の廉潔性及び将来の違法捜査抑制という排除法則の

(しゅしから、いほうしゅうしゅうしょうこのしょうこのうりょくはひていされるべき)

趣旨から、違法収集証拠の証拠能力は否定されるべき

(もっとも、けいびないほうがあるにすぎないばあいにもつねにしょうこのうりょくをひていする)

もっとも、軽微な違法があるにすぎない場合にも常に証拠能力を否定する

(ことは、しんじつはっけんのけんちからだとうではない)

ことは、真実発見の見地から妥当ではない

(ほう218くだり1こう)の)

→証拠物の押収等の手続きに令状主義(憲法35条、法218条1項)の

(てきょようするこ)

精神を没却するような重大な違法があり、これを証拠として許容するこ

(とがしょうらいにおけるいほうそうさよくせいのかんてんからだとうでないばあいにかぎりしょうこのうりょく)

とが将来における違法捜査抑制の観点から妥当でない場合に限り証拠能力

(ひてい)

否定

(いほうなしゅうしゅうてつづきにいぎをのべなかったばあい)

・違法な収集手続きに異議を述べなかった場合

(しほうのれんけつせいのかんてんから、とうじしゃがほうきすることをゆるされないけんぽうじょうのけん)

司法の廉潔性の観点から、当事者が放棄することを許されない憲法上の権

(りしんがいをともなうじゅうだいないほうがあり、てつづきのきほんてきこうせいにはんするばあいは、とう)

利侵害を伴う重大な違法があり、手続きの基本的公正に反する場合は、当

(ことしゃがしょうことすることにどういなどをしめしたばあいであってもしょうこのうりょくはひていさ)

事者が証拠とすることに同意等を示した場合であっても証拠能力は否定さ

(れる)

れる

(どくきのかじつ)

・毒樹の果実

(うりょくは、いほうしゅうしゅうしょうこはい)

違法に収集された証拠に基づく派生的証拠の証拠能力は、違法収集証拠排

(うばめんにほかならない)

除法則の一適用場面に他ならない

(ょうこのしゅうしゅうほうほう)

→排除法則によって証拠排除されるか否かは、第一次的証拠の収集方法

(ょうしょうこかんのせき)

の違法の程度と収集された第二次証拠の重大さの程度、両証拠間の関

(れんせいのていどなどをこうりょし、いほうじゅうだいせい、はいじょそうとうせいをけんとうすべき)

連性の程度などを考慮し、違法重大性、排除相当性を検討すべき

(いほうせいのしょうけい)

・違法性の承継

(せんこうするそうさてつづきのいほうがそのあとのしょうこしゅうしゅうてつづきにえいきょうをおよぼし、ぜん)

先行する捜査手続きの違法がその後の証拠収集手続きに影響を及ぼし、前

(しゃのてつづきにおけるいほうがこうしゃのてつづきにしょうけいされないか)

者の手続きにおける違法が後者の手続きに承継されないか

(せんこうてつづきとあといきてつづきはべっこのものであるが、せんこうてつづきのいほうがあといきてつづきに)

先行手続と後行手続は別個のものであるが、先行手続の違法が後行手続に

(まったくえいきょうをおよぼさないとすると、はいじょほうそくのしゅしをぼっきゃく)

全く影響を及ぼさないとすると、排除法則の趣旨を没却

(づきとひょうかしうるよう)

→先行手続とその後の証拠収集手続きとが一体の手続きと評価しうるよう

(れんせいをゆうするば)

な場合、具体的には両手続きが同一の目的で密接な関連性を有する場

(あわせにはいほうせいがしょうけいされる)

合には違法性が承継される

(じはくほうそく(にんいせいせつ))

・自白法則(任意性説)

(ふにんいじはくのしょうこのうりょくがひていされるのは、かかるじはくはるいけいてきにきょぎである)

不任意自白の証拠能力が否定されるのは、係る自白は類型的に虚偽である

(かのうせいがたかくおはんをまねくおそれがあるとともに、もくひけんをちゅうしんとしたひぎしゃ)

可能性が高くお半を招く恐れがあるとともに、黙秘権を中心とした被疑者

(のじんけんをしんがいするおそれがあるためである)

の人権を侵害する恐れがあるためである

(するひぎしゃのじんけん)

→虚偽の自白を誘発する状況の有無黙秘権を中心とする被疑者の人権

(をふとうにあっぱくするじょうきょうのうむをきじゅんにはんだん)

を不当に圧迫する状況の有無を基準に判断

(じはくほうそく(いほうはいじょせつ))

・自白法則(違法排除説)

(じはくほうそくのこんきょはじはくさいしゅかていにおけるてつづきのてきせいごうほうせいをたんぽするてん)

自白法則の根拠は自白採取過程における手続きの適正・合法性を担保する点

(こはいじょほうそくのいっしゅ)

→自白法則も違法収集証拠排除法則の一種

(はんするようなじゅう)

→自白採取過程に憲法や刑訴法の所期する基本原則に違反するような重

(くせいのかんてんか)

大な違法があり、これを証拠とすることが将来の違法捜査抑制の観点か

(らそうとうでないばあいににんいせいひてい)

ら相当でない場合に任意性否定

(はんぷくじはく)

・反復自白

(ほきょうしょうこ)

・補強証拠

(ほきょうほうそく(319くだり2こう)のしゅしはじはくへんちょうによるごはんぼうし)

補強法則(319 条 2 項)の趣旨は自白偏重による誤判防止

(ればよい)

→自白の真実性を担保するに足りる何らかの補強証拠があればよい

(ほきょうしょうこのしゅしおよびほきょうしょうこもはんざいじじつにんていのためのしょうこ)

補強証拠の趣旨及び補強証拠も犯罪事実認定のための証拠

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